今日は土曜日。
空はやたら暗かった。
けどこれも、いつもの事だった。
香とは連絡も取っていない。
まぁ、昨日の今日だからね。
私から連絡するにも、何を話すか、何を言うか。
私には分からなかった。
香からも何も来ない。
メールも、電話も。
私はただ天井を眺めた。
一時期、好きな人のポスターなんかを貼ったために
いくつか小さな穴が開いた天井を。
夜、ベッドの上からそれを眺めるのが好きだった。
なんて、女の子らしい時期があったのだと、変な安心をした。
香はもう、何もしないのかな。
テレビをつければ今日も流れるニュース。
けどその話題は、芸能人の結婚と、とてもめでたい話
だった。
人気俳優が一般女性と結婚したらしい。
最近そんな事が多い。
そんなめでたい事も起こる世の中で、龍は一人、闇の中で
必死に生きてる。
そんな彼に、出来る事がもう無いなんて。
こんな事を考える自体が、迷惑なのかもしれないけど。
それでも、考えずには居られない私。
これが、唯一彼に出来る事だと、どこかで信じてるから。
もう出来る事など無いと、香にあそこまでハッキリと
言われたのに。
それでも私は信じたくなくて、今もこうして彼のことで
頭をいっぱいにしてる。
私の頭を中は、いつだって彼一色だった。
何も出来ないのに、それを信じたくなくて。
「あーっ!」
タオルケットに向かって思い切り叫んでみる。
もちろんそうして答えが出てくる訳ではない。
ただ、少しだけでもスッキリ出来ればと、やってみた事。
それも及ばなかったけど。
私は静かに家を出た。
気付いて居たのは、龍がいつかやっていた、お店の前だった。
もう、やらないのかな。
そんな事を考えてただその建物を見上げる。
その時、後ろから小さな足音が聞こえた。
振り返れば、香が居た。
私は一緒に話す事は出来ず、軽く頭を下げ、お互いを
何とも遠い存在へと導き、その場を去った。
その後向かうのは、特に何もない公園。
「やっぱりさ……」
そんな声が、微かに聞こえた。
それに無意識に振り返っていた。
「放っとけないよね……」
「か、おり……」
「辛い時、傍に居てくれた。そんな存在になりたい」
私はその言葉に、やっぱり何も言えなかった。
私は、やっぱり弱い人間だった。
こんなんで、人に頼られたいなんて。
遠い夢。
「萌も、そう思ってるんでしょ?だから、ここに来たんでしょ?」
「そうだよ。私は、信じたくないから」
そう言った自分の声は、大分冷たかった。
嬉しいのに。
香に会えて、話せて。
香が考え直してくれたのかも、そう思ったのに。
それを試すかのような、この態度。
「香はどうするの?」
どんどん冷たい口調で言葉が漏れていく。
「龍の事考えてないなら、何もしなくて良い。龍も
そんな事、望んでないから」
私はそう言って、再び歩き出した。
香の返事なんて、待たずに。
聞きたかったのに。
頭ではそう思ってても、今回は心が受け入れてくれない。
何でこんな事になっちゃったんだろう。
なんでこんな、他人の事に首突っ込んだんだろう。
私が一番、苦手な分野なのに。
それを分かっていたくせに、首を突っ込んだ。
意味のない事だと分かっていても、進まないと分かっていても。
頭と心は後悔でいっぱいだった。
彼と関わらなければ良かった、そんな後悔で。
龍は進んで、少し戻って来た。
香は自分の道を進んでる。
私だけなんだよ。
進んでないのは。
変わってないのは。
何も、動き出せていないのは。
動きたい、進みたい。
そう思えば思う程、焦りから空回りする。
私はいつだってそう。
ただ焦って、物事にも呆れられ。
それを時間が解決してくれたのだと、思い込む。
都合の良いように解釈して、それをそのまま受け入れて。
私は、そんな私は。
全く変わっていなかった。
いつか、変われるよね。
私はまた、時の力を借りようとしていた。
空はやたら暗かった。
けどこれも、いつもの事だった。
香とは連絡も取っていない。
まぁ、昨日の今日だからね。
私から連絡するにも、何を話すか、何を言うか。
私には分からなかった。
香からも何も来ない。
メールも、電話も。
私はただ天井を眺めた。
一時期、好きな人のポスターなんかを貼ったために
いくつか小さな穴が開いた天井を。
夜、ベッドの上からそれを眺めるのが好きだった。
なんて、女の子らしい時期があったのだと、変な安心をした。
香はもう、何もしないのかな。
テレビをつければ今日も流れるニュース。
けどその話題は、芸能人の結婚と、とてもめでたい話
だった。
人気俳優が一般女性と結婚したらしい。
最近そんな事が多い。
そんなめでたい事も起こる世の中で、龍は一人、闇の中で
必死に生きてる。
そんな彼に、出来る事がもう無いなんて。
こんな事を考える自体が、迷惑なのかもしれないけど。
それでも、考えずには居られない私。
これが、唯一彼に出来る事だと、どこかで信じてるから。
もう出来る事など無いと、香にあそこまでハッキリと
言われたのに。
それでも私は信じたくなくて、今もこうして彼のことで
頭をいっぱいにしてる。
私の頭を中は、いつだって彼一色だった。
何も出来ないのに、それを信じたくなくて。
「あーっ!」
タオルケットに向かって思い切り叫んでみる。
もちろんそうして答えが出てくる訳ではない。
ただ、少しだけでもスッキリ出来ればと、やってみた事。
それも及ばなかったけど。
私は静かに家を出た。
気付いて居たのは、龍がいつかやっていた、お店の前だった。
もう、やらないのかな。
そんな事を考えてただその建物を見上げる。
その時、後ろから小さな足音が聞こえた。
振り返れば、香が居た。
私は一緒に話す事は出来ず、軽く頭を下げ、お互いを
何とも遠い存在へと導き、その場を去った。
その後向かうのは、特に何もない公園。
「やっぱりさ……」
そんな声が、微かに聞こえた。
それに無意識に振り返っていた。
「放っとけないよね……」
「か、おり……」
「辛い時、傍に居てくれた。そんな存在になりたい」
私はその言葉に、やっぱり何も言えなかった。
私は、やっぱり弱い人間だった。
こんなんで、人に頼られたいなんて。
遠い夢。
「萌も、そう思ってるんでしょ?だから、ここに来たんでしょ?」
「そうだよ。私は、信じたくないから」
そう言った自分の声は、大分冷たかった。
嬉しいのに。
香に会えて、話せて。
香が考え直してくれたのかも、そう思ったのに。
それを試すかのような、この態度。
「香はどうするの?」
どんどん冷たい口調で言葉が漏れていく。
「龍の事考えてないなら、何もしなくて良い。龍も
そんな事、望んでないから」
私はそう言って、再び歩き出した。
香の返事なんて、待たずに。
聞きたかったのに。
頭ではそう思ってても、今回は心が受け入れてくれない。
何でこんな事になっちゃったんだろう。
なんでこんな、他人の事に首突っ込んだんだろう。
私が一番、苦手な分野なのに。
それを分かっていたくせに、首を突っ込んだ。
意味のない事だと分かっていても、進まないと分かっていても。
頭と心は後悔でいっぱいだった。
彼と関わらなければ良かった、そんな後悔で。
龍は進んで、少し戻って来た。
香は自分の道を進んでる。
私だけなんだよ。
進んでないのは。
変わってないのは。
何も、動き出せていないのは。
動きたい、進みたい。
そう思えば思う程、焦りから空回りする。
私はいつだってそう。
ただ焦って、物事にも呆れられ。
それを時間が解決してくれたのだと、思い込む。
都合の良いように解釈して、それをそのまま受け入れて。
私は、そんな私は。
全く変わっていなかった。
いつか、変われるよね。
私はまた、時の力を借りようとしていた。
