龍が帰り、更に静かになった土手。
何時になったのだろうか。
そんな事より、気になる事が一つ。
「か、香?」
「萌、大丈夫?」
「うん、それより、さっきのどういう意味?」
「えっ?何、が?」
本当に素直。
分かりやすい。
「あの溺れた人間とか、通行人とか」
「いや、あれは、必死に傍に居て欲しいのが、私達で?
それを引き受けるのが、龍?みたいな?うん」
いやいや、全く分からない。
「と、とりあえず、帰ろ?」
「言われなくてもそうするわよ」
そう言って立ち上がると香は、そんなに怒らないでよ〜、
と笑う。
別に怒ってないけど、意味が分からなすぎただけ。
私達は春の穏やかな風に吹かれ、夕陽に照らされ。
家に向かった。
「龍、明日は来るのかな……」
結局今日は来なかったから、少し心配だった。
「どうだろうね……」
あれ、私のさっきの言葉に結構傷ついてるみたい。
でも本当に意味分からなかったし。
「本気、かもしれないね。龍」
「本気?」
私が聞き返すと、香は頷き、続けるように言った。
「私達に、関わって欲しくないの……」
「香は、香は本当にそう思ってるの?」
「100%本気だとは思ってない。けど、半分くらいは、
本気なんじゃないかな。それも……」
何か大きな理由があって、と香は続けた。
その大きな理由って何なのよ。
何で私達に何も言ってくれないの?
そこまで、頼りないかな。
ある程度自覚はあったけど、そこまでとは思ってなかった。
「龍の力には、なれないのかな……」
「も〜え〜っ、萌が弱気になってどうするの?龍の力に
なれるよ?ってか、なるんだよっ!」
久々に聞いた香の頼れる言葉。
そしてこの笑顔。
一つ一つが自然だった。
けどこれが、久しぶりだった。
今まで、色々気にしてたみたいだからね。
私は申し訳ない気持ちになりながら帰り道を進む。
家が近付く事を感じながら。
それと同時に、龍がどんどん離れて行くような気もしていた。
家と龍なんて、何一つ関係無いのに。
「そんなに暗い顔しないで?大丈夫、私達なら出来るよ?」
そんなに暗い顔してたのかな。
「うん。香は、いつもそう言ってくれるよね。その度に
勇気づけられたの、よく覚えてる」
香は、それくらいしか出きる事ないから、と笑う。
そんな事ないよ。
今の私には、それだけで十分だった。
十分すぎてた。
「香」
「わっ、萌?」
何故か結構驚いて振り返る香。
「今度、その笑顔で龍に何か言ってあげて?」
「はぁ?」
あ、いけない事を言ったらしい。
「はい、はい〜。何でもないっす、行きましょう」
「分かったわよ」
その、ほんの少し後ろから聞こえた声に振り返る。
そこには、少し自信あり気な笑みを浮かべた香が。
「萌が言うなら、やってやっても良い」
何か感じ悪いんだよなぁ。
けどそれが一番、香らしい。
私はそんな香の言葉に、笑顔で頷いた。
香もカッコイイ笑みを浮かべた。
頼れる笑み。
「じゃっ、オイラはここで」
オイラ。
「じゃあ、オイラもっ」
香は笑ってくれた。
私はそれに手を振り返す。
香も振り返してくれて、私達は逆の方へと進んだ。
私は今日も、自分の歩みと同じ速さで進む道と影を眺めて家に向かった。
何時になったのだろうか。
そんな事より、気になる事が一つ。
「か、香?」
「萌、大丈夫?」
「うん、それより、さっきのどういう意味?」
「えっ?何、が?」
本当に素直。
分かりやすい。
「あの溺れた人間とか、通行人とか」
「いや、あれは、必死に傍に居て欲しいのが、私達で?
それを引き受けるのが、龍?みたいな?うん」
いやいや、全く分からない。
「と、とりあえず、帰ろ?」
「言われなくてもそうするわよ」
そう言って立ち上がると香は、そんなに怒らないでよ〜、
と笑う。
別に怒ってないけど、意味が分からなすぎただけ。
私達は春の穏やかな風に吹かれ、夕陽に照らされ。
家に向かった。
「龍、明日は来るのかな……」
結局今日は来なかったから、少し心配だった。
「どうだろうね……」
あれ、私のさっきの言葉に結構傷ついてるみたい。
でも本当に意味分からなかったし。
「本気、かもしれないね。龍」
「本気?」
私が聞き返すと、香は頷き、続けるように言った。
「私達に、関わって欲しくないの……」
「香は、香は本当にそう思ってるの?」
「100%本気だとは思ってない。けど、半分くらいは、
本気なんじゃないかな。それも……」
何か大きな理由があって、と香は続けた。
その大きな理由って何なのよ。
何で私達に何も言ってくれないの?
そこまで、頼りないかな。
ある程度自覚はあったけど、そこまでとは思ってなかった。
「龍の力には、なれないのかな……」
「も〜え〜っ、萌が弱気になってどうするの?龍の力に
なれるよ?ってか、なるんだよっ!」
久々に聞いた香の頼れる言葉。
そしてこの笑顔。
一つ一つが自然だった。
けどこれが、久しぶりだった。
今まで、色々気にしてたみたいだからね。
私は申し訳ない気持ちになりながら帰り道を進む。
家が近付く事を感じながら。
それと同時に、龍がどんどん離れて行くような気もしていた。
家と龍なんて、何一つ関係無いのに。
「そんなに暗い顔しないで?大丈夫、私達なら出来るよ?」
そんなに暗い顔してたのかな。
「うん。香は、いつもそう言ってくれるよね。その度に
勇気づけられたの、よく覚えてる」
香は、それくらいしか出きる事ないから、と笑う。
そんな事ないよ。
今の私には、それだけで十分だった。
十分すぎてた。
「香」
「わっ、萌?」
何故か結構驚いて振り返る香。
「今度、その笑顔で龍に何か言ってあげて?」
「はぁ?」
あ、いけない事を言ったらしい。
「はい、はい〜。何でもないっす、行きましょう」
「分かったわよ」
その、ほんの少し後ろから聞こえた声に振り返る。
そこには、少し自信あり気な笑みを浮かべた香が。
「萌が言うなら、やってやっても良い」
何か感じ悪いんだよなぁ。
けどそれが一番、香らしい。
私はそんな香の言葉に、笑顔で頷いた。
香もカッコイイ笑みを浮かべた。
頼れる笑み。
「じゃっ、オイラはここで」
オイラ。
「じゃあ、オイラもっ」
香は笑ってくれた。
私はそれに手を振り返す。
香も振り返してくれて、私達は逆の方へと進んだ。
私は今日も、自分の歩みと同じ速さで進む道と影を眺めて家に向かった。
