おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
煌龍vsパイレーツ


「ぶふぉっぎふおぉえぐぇっ!」
「なに!?どーした!?」
いきなりコーヒーを噴き出してむせた霧夜に、龍次が慌てて駆け寄る。
「ごほっ、ごほっ……ふぅ」
「……あのな」
「ふぁ〜……」
「おいコラ勝手に済ますな馬鹿」
一人で激しくむせ返って、からの一人で落ち着いて普通に戻る……という霧夜は、とうとう龍次のげんこつを食らった。
霧夜はもう一度ため息をつくと、メールの画面を、龍次に見せた。

〈キリヤ〜、と、リュージ。君たちの知り合い?てかパイレーツ?海賊?この時代に海賊いんの?まあいいけど、アンって名前の人がうちで休んでるんだけど。うちの雫ちゃんが強制的に招き入れたんだけど。アンちゃん、キリヤたちと話したいんだとさ。明日でもいいからって。あ、今でもいいよ?〉

一瞬、思考が止まった。
「……ふざけんな」
龍次が唸り、頭を抱える。
「どわああああああああぁぁぁぁぁっ!なんでここでこんなごちゃごちゃごちゃごちゃとこのやろううぜえええええええーーーーーーーーーーーーっ!」
「人気者?」
「お前が一番うざいわ!」
意味深なことをサラリと言ってのける霧夜の頭に、さっきよりも数倍強力なげんこつが落下した。
「てか雫さんすごいね。すごい勇気だね。正直言って尊敬できる」
霧夜は、率直に褒め言葉を口にした。そんな彼を龍次がジト目で睨みつけているが、とりあえず流しておく。
いつの間にか、幸人も携帯電話の画面を覗き込んでいた。
「どうするの?今行く…」
「今行く」
龍次が、勝手に即答した。
そこで、霧夜はにやりと笑った。
「なーるほど、アンに早く会いたいな〜ってか」
「思ってない!ただ色々と確認したいこととか知りたいこととかいっぱいあるから訊きにいくだけだっての!」
「じゃあついでに未だに両思いか確認しよう」
「ざけんなボケカス!今更感半端ないし、それ以前にもうあれは終了したわ!終了!閉会!幕降りたっ」
「勝手に下ろすな」
「それそのままお前に返す!てか人のめちゃくちゃデリケートなとこにいちいち入ってくんな!嫌われるぞ!」
「いい。もうみんなから嫌われてる」
「開き直るなあああああああああああああああっ!」
「そんじゃ、今から行きましょ」
「無視すんな馬鹿垂れーーーーーーっ!!」
このままでは1時間以内に龍次の声が枯れるだろう。
それをわかっていながらも、霧夜はいじらずにはいられなかった。


ただ、相棒としては、ちょっと複雑な気持ちだった。

<2016/06/07 22:14 三日月兎>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.