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煌龍vsパイレーツ


午前10時30分。
アメリカ、ロサンゼルスの街でも一番と言っても過言ではないお安さを誇る宿。
そこで、まことに騒々しい朝がやって来た。

携帯電話で設定されていたアラームが、大音量で音を出す。なのに、誰も起きようとしない。
「キリヤ、目覚ましうるさい」
布団を引き上げて、龍次が文句を言う。
布団のなかで耳を塞いでいた霧夜は、渋々起き上がった。
「ねみぃ…」
朝方起こされた子供がグズる理由がわかった。霧夜はアラームを止めようと手を伸ばす。
……が、寸前で手を止めた。
「うるさいっての」
龍次がまたもや文句を言う。それでも霧夜は止めようとしないので、反対側から龍次が止めようと手を伸ばした。
しかし、ほんの少しの差で、霧夜は携帯電話を取り上げた。
最高級の笑顔で。
「なんのつもりだ」
龍次は、そう言って身を起こした。
そこで、霧夜はやっと口を開いた。


「はーい、リュージとユキ、二人とも起きないと止めないよ」


これは、れっきとしたイジメのようで、必要なものである。
龍次は悔しそうに携帯電話を取り上げようとし、幸人は半泣きでベッドから這いずり出る。どっちも笑える情景である。

率直に言って、これの方が覚醒効果があった。

<2016/06/01 16:07 三日月兎>消しゴム
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