ロロノアと遭遇した時から、4時間ほどたった、午後3時。
あの衝撃的な宣戦布告以来、三人の身には何も起きなかったし、見覚えのある腐れ縁のやつらにも会わなかった。
理由は、本当に簡単なことである。
三人とも、昼飯を食べてから一歩も外に出ていないのだ。
それは、暗殺を怖がって閉じ籠っているのではなく、ただ単純に“出たくないし出る必要もないから出ない”のである。
実際、三人とも思い思いにのんびりしている。霧夜は昼寝しているし、龍次はずっとパソコンをいじったり本を読んだりしているし、幸人はパズルやゲームをして暇を潰している。
大人である霧夜と龍次はともかく、幸人は学生のくせにまずいのでは?
そう思われるかもしれない。
思われるかもしれないが……あいにく、今日は土曜日である。というわけで幸人は、地味にそこらの帰宅部と同じことをしているのだ。
そんな、ちょっと緊張感が足りなさすぎる三人のもとへ、突然、電話の着信があった。
着信音を鳴らしたのは、霧夜の携帯電話だった。
昼寝中の霧夜は、頑張って耳を塞ぎ、無視しようとした。
音が三十秒続き、止まる。
……そして、また鳴り出した。
「……うるせぇなぁもぉ~っ」
霧夜はベッドから飛び起きると、乱暴に電話をとった。
見ると、やはり、予想していた通りの相手だった。
『もしもし、キリヤ?』
聞き慣れた女性の声が、電話越しに聞こえる。
……宇喜多サマンサ、通称サムである。
霧夜はすっと息を吸うと…
「お前なぁ!」
思いきり不満をぶちまけた。
「なんなんだよ!毎回寝てるときにかけてくるのって、なんだよ!わざとか!?いじめてんのか!?」
『……昼寝にしては遅い時間じゃない?』
「………自業自得ってか?」
今は眠くてキレ気味だが、よくよく考えてみれば、たしかに、霧夜が昼寝しているところだなどと考え付かないだろう。よって、仕方がない。
「で、今日は何のようで?」
渋々ベッドから降りながら訊くと、サムは全く口調も声のトーンも変えずに、言った。
『あんたら、パイレーツに手を出したの?』
龍次が、飲んでいたコーラを吹き出しそうになる。
「手ぇ出したのって……」
霧夜が呆れたように言いかけると、龍次が、霧夜から携帯電話をひったくった。
「ふざけんなバカ!誰があんなえげつない危険すぎる冷血ロボット野郎の集団に手ぇ出すか!」
『あら、リュージじゃないの』
サムの声は、不思議なほど冷めている。
「ああぁ俺だよ、リュージだよ、なんか文句あるか」
龍次が、思いきり喧嘩腰でつっかかる。
龍次の気持ちはわからないでもないが、喧嘩腰にも程がある。霧夜はひきつった顔で、龍次の手のなかにある携帯電話を引っ張ってみた。
が、龍次は離そうとしなかった。
『ちょっとこっちの言い分も聞いてくんない?』
ちょっとあきれたような声のサム。
ーーリュージよ、とうとうサムにまで露骨に呆れられるようになったか…。
『あんたたち、パイレーツに狙われてるらしいわね』
サムが、どんぴしゃその通りのことを言った。
霧夜と龍次は、同時に言葉に詰まった。こうくれば、肯定したようなものである。
『ある人のケータイををハッキングしようとしたら、タイピングミスで別のところに飛ばされちゃったの。ちょっと興味あったから、頑張ってフィルター通過して、そこを開いてみたのね』
「そ、それって…!?」
いつのまにか、幸人まで龍次に引っ付いて、盗み聞きしていた。
『ええ。パイレーツのケータイだったわ』
サムは、そう言ってため息をついた。
『そのメールを、全部開いてみたの。そしたら……煌龍の抹消命令が出たから、5日以内に終わらせるって書いてあった』
「5日?1週間じゃないのか?」
『実際の依頼はそうだったわね。でも、パイレーツは妙にやるきまんまんっていうか』
サムはそこまで言って、三人に尋ねた。
『あんたら、何かやったの?』
三人とも、思わず顔を見合わせた。
あの衝撃的な宣戦布告以来、三人の身には何も起きなかったし、見覚えのある腐れ縁のやつらにも会わなかった。
理由は、本当に簡単なことである。
三人とも、昼飯を食べてから一歩も外に出ていないのだ。
それは、暗殺を怖がって閉じ籠っているのではなく、ただ単純に“出たくないし出る必要もないから出ない”のである。
実際、三人とも思い思いにのんびりしている。霧夜は昼寝しているし、龍次はずっとパソコンをいじったり本を読んだりしているし、幸人はパズルやゲームをして暇を潰している。
大人である霧夜と龍次はともかく、幸人は学生のくせにまずいのでは?
そう思われるかもしれない。
思われるかもしれないが……あいにく、今日は土曜日である。というわけで幸人は、地味にそこらの帰宅部と同じことをしているのだ。
そんな、ちょっと緊張感が足りなさすぎる三人のもとへ、突然、電話の着信があった。
着信音を鳴らしたのは、霧夜の携帯電話だった。
昼寝中の霧夜は、頑張って耳を塞ぎ、無視しようとした。
音が三十秒続き、止まる。
……そして、また鳴り出した。
「……うるせぇなぁもぉ~っ」
霧夜はベッドから飛び起きると、乱暴に電話をとった。
見ると、やはり、予想していた通りの相手だった。
『もしもし、キリヤ?』
聞き慣れた女性の声が、電話越しに聞こえる。
……宇喜多サマンサ、通称サムである。
霧夜はすっと息を吸うと…
「お前なぁ!」
思いきり不満をぶちまけた。
「なんなんだよ!毎回寝てるときにかけてくるのって、なんだよ!わざとか!?いじめてんのか!?」
『……昼寝にしては遅い時間じゃない?』
「………自業自得ってか?」
今は眠くてキレ気味だが、よくよく考えてみれば、たしかに、霧夜が昼寝しているところだなどと考え付かないだろう。よって、仕方がない。
「で、今日は何のようで?」
渋々ベッドから降りながら訊くと、サムは全く口調も声のトーンも変えずに、言った。
『あんたら、パイレーツに手を出したの?』
龍次が、飲んでいたコーラを吹き出しそうになる。
「手ぇ出したのって……」
霧夜が呆れたように言いかけると、龍次が、霧夜から携帯電話をひったくった。
「ふざけんなバカ!誰があんなえげつない危険すぎる冷血ロボット野郎の集団に手ぇ出すか!」
『あら、リュージじゃないの』
サムの声は、不思議なほど冷めている。
「ああぁ俺だよ、リュージだよ、なんか文句あるか」
龍次が、思いきり喧嘩腰でつっかかる。
龍次の気持ちはわからないでもないが、喧嘩腰にも程がある。霧夜はひきつった顔で、龍次の手のなかにある携帯電話を引っ張ってみた。
が、龍次は離そうとしなかった。
『ちょっとこっちの言い分も聞いてくんない?』
ちょっとあきれたような声のサム。
ーーリュージよ、とうとうサムにまで露骨に呆れられるようになったか…。
『あんたたち、パイレーツに狙われてるらしいわね』
サムが、どんぴしゃその通りのことを言った。
霧夜と龍次は、同時に言葉に詰まった。こうくれば、肯定したようなものである。
『ある人のケータイををハッキングしようとしたら、タイピングミスで別のところに飛ばされちゃったの。ちょっと興味あったから、頑張ってフィルター通過して、そこを開いてみたのね』
「そ、それって…!?」
いつのまにか、幸人まで龍次に引っ付いて、盗み聞きしていた。
『ええ。パイレーツのケータイだったわ』
サムは、そう言ってため息をついた。
『そのメールを、全部開いてみたの。そしたら……煌龍の抹消命令が出たから、5日以内に終わらせるって書いてあった』
「5日?1週間じゃないのか?」
『実際の依頼はそうだったわね。でも、パイレーツは妙にやるきまんまんっていうか』
サムはそこまで言って、三人に尋ねた。
『あんたら、何かやったの?』
三人とも、思わず顔を見合わせた。
