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縁〜つながり〜


 おばちゃんの言うとおり、私は町を探検することにした。
 山を降りて歩くと風が吹き、髪がフワリとなびいた。
 本当は肩までのゆるふわショートにするつもりだったが、失敗して後ろ髪をばっさり切って、耳から前の髪が肩までゆれている。前髪もそれにあわせてぱっつんにした。 

 しばらく歩くとお店が見えた。
 中に入ってみると、外からもお店は狭いように見えたが、店の中はもっと狭かった。
 「こんにちは」
 そっと声をかけると、奥から初老のおばさんが出てきた。
 出てくるなり、にこっと笑いかけた。
 「棚街さんのお孫さん?」
 「はい。私を知っているんですか?」
 「棚街さん、ここにくることとても喜んでいたわよ。お名前は・・・・結希ちゃんだったけ?」
 「はい。棚街結希です。これからよろしくお願いします」
 「いいえ、こちらこそ。あ、ちょっと待ててね」
 よっこらしょ、とお店の奥に行ってしまった。
 お店の中は日用品であふれていた。おそらく、そういう物を売っているのだろう。
 倒れてきたら大変だな・・・。
 「はいお待たせ」
 と、おばさんがビニール袋を持ってきていた。
 渡されて中身を見ると、おにぎりとお茶が入っていた。
 「あげるよ」
 「ありがとうございます」
 そして私は店を出た。
 
 また、しばらく歩くと神社が建っていた。
 「こんなところに神社があったんだ・・・」
 そうつぶやいて、通り過ぎようとしたとき、後ろから、ドシン!と音がした。
 振り返ると、男の人が倒れている。
 「きゃあぁっ!!お、親方!男の人が!!」
 今思えば、人が周りにいなかったことは幸いだったと思う。
 こんなにも恥ずかしいセリフを大声で叫んでいたから。
 「大丈夫ですか!?」
 あわてて男の人に声をかける。
 神主さんのような服を着ているので、きっと神主さんだ。
 木陰に運んで、さっきもらったお茶を口に流し込む。
 すると、せきとともに男の人の呼吸が安定した。
 ほっとして、男の人を観察してみた。
 髪の色は紺色に近い色で短髪だった。体つきは少し痩せていた。
 「う・・・ここは・・・」
 「あ、気がついた?」
 「あぁ」
 男の人は無愛想に答えた。
 「なまえは?」
 「・・・氷河」
 「氷河か!すてきな名前!私、結希!よろしくね!」
 しかし、無視をされた。
 「うーん・・・では、私はこれで失礼しますね!」
 私はおばあちゃんの家に走って行った。

天ノ羽衣です!読んでいただき、ありがとうございます。
ちなみに、「親方!」の部分は咲良さんが考えました。
<2016/08/29 17:43 天ノ咲良@合作>消しゴム
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