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愛に溺れて
- 君に会わなきゃ -

 高校時代から、遼は人気者だった。
 顔が整っていて、背も高くて、その上勉強もスポーツも出来るから、周りには常に女の子がいた。
 俺は悔しかった。
 女の子に囲まれてる遼がじゃない…。
 遼の周りに行ける女の子達が羨ましかったんだ…。



 俺は、高校を卒業すると同時に会社に入った。
 そこからは遼のことに関しては、無事卒業して、大学に行った。
 それしか知らない。



 けれど、そんな遼と、俺はまた出会ったの、。
 それは、俺が会社に入って6年目に突入したときのことだった。
 今年の新入社員達の自己紹介を聞いていたときだった…
 正直、他人に興味が無いので、今日はなに食べようか、そんなことを考えていた。
 すると、いきなり、聞き覚えのある声で、聞き覚えのある名前を名乗った男がいた。
 
 「藤井 遼です。この会社に入るのが僕の夢でした。これから、どうぞよろしくお願い致します。」

 遼くんだった…。
 俺の好きだった…。
 いや、ほんとは今まで好きで引きずってきてたんだ。
 けれど、いきなり、そんなことって…。
 パチパチと拍手お音が聞こえるが、そんなのは俺にとってはもうどうでもよくて、ずっと遼を見つめていた。
 遼は視線に気付いたみたいで、首をかしげてこちらを見てきた。
 俺が高校の先輩だとは気付いてないみたい。
 安心したぁ…。
 けど、ちょっと、傷付いてもいる。
 まぁ、覚えてなくて当然だよね。
 話したこともないし…。



 新入社員の自己紹介の後は、遼ばっかりを見ちゃって、仕事がロクに出来そうにもない、と思っていたら、部長には遼の担当をまかされちゃった…。



 そしたら、俺ってば遼のこと見てばっかりでなんにも出来なくて、泣きそうになっちゃってさぁ。
 みっともないよなぁ…。
 部長は大丈夫って優しくしてくれたけど…。
 このあと新入社員歓迎会もあるし…。
 心臓がもたないよぉ…。



 って、いってるうちに新入社員歓迎会…。
 部長はご機嫌だなぁ…。

 「新入社員にカンパーイ!!」
 「カンパーイ!!」

 みんなが盛り上がって乾杯するなか、俺は1番はじっこの席でちびちびビールをのんでいた。
 すると、いきなり、声をかけられた。

 「先輩っ!乾杯していただいてもよろしいでしょうか?」
 「え、あっ、う…うんっ!」

 俺が動揺したのは、相手が遼だったから。
 遼は俺の横に来て、正座して座った。

 「では、カンパーイ!!」
 「か、かんぱーい…!」

 ううぅ…。
 乾杯だけなのにドキドキするよぉ…。
 
 「先輩ってば、乾杯だけで僕より緊張してどうするんですかっ」
 「いや、あの…っ」
 「貴久先輩って昔のまんまですねっ」
 「えっ…!?」

 お、覚えてくれてた…。
 しゃべったこともないのにっ。

 「先輩驚きすぎですっ。俺が覚えてないと思ってたんですか?
 「だってあの…っ」

 俺なんかのこと…。
 覚えてるはずないって…。
 もうちょっと、期待しても良いのかな…。

 「あ、あのさっ…」
 「なんですか貴久先「おーい!藤井くんっ!」

 あ…。

 「なんですか部長?」

 あぁ…。
 行っちゃった…。

 「藤井くんは結婚してる?」
 「えっ、結婚ですか?」  

 「可愛い奥さんがいますっ」

 えっ…。
 奥さん…っ?
 結婚…してたんだ…。

 「藤井くん結婚してるんだぁっ。既婚者の男性ってかっこいいですよねっ!」
 「独身に対する嫌味かっ」
 「ハハハハハ」

 社員の笑い声も耳に入らない。
 
 知らなかった…。
 結婚してたなんて…。
 でも、よく考えたら結婚してない方がおかしいよね。
 あんなにかっこいいんだもん…。

 「貴久先輩?大丈夫ですかっ?泣いてますけど…」
 「えっ…」

 いつのまに…涙なんて…。
 俺、こんなにも遼のこと好きだったんだ…。
 バカみたいだよね…。

まだまだですが初投稿なので多目に見てくださいっw
<2016/08/23 15:21 ま し ゅ ー 様 ♪>消しゴム
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