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魔法学園
- 二章 魔物3 -

相性の最悪なラノとルイは、お互い口を聞いていなかった。だがルイは急に立ち上がり、
「僕は行く。君はここにいればいい」
「じゃあ、そうさせて貰うよ」
ラノが平然とそう言うと、ルイは少し呆れた様に、
「少しは心配しないのか。まあいいけど」
ルイが森に入って行こうとすると、何か、森から音がした。ただの風だと思い無視したが、なんだか嫌な予感がする。
「出たなゴブリン!僕はお前を!」
これはルイの声か。それにゴブリン。間違いない。ルイはゴブリンと戦っている。あいつは多分弱いし、このままでは死んでしまうかも。でも、正直あいつが死んでも、どうでもいいんだよなぁ。ラノは確かに冷酷な性格ではある。他人を殺して自分が助かるならそうする。ましてや、嫌いな奴を助けようとなんてしない。だけどまあ、このまま見殺しにするのは、なんとなく嫌な感じがする。後で金を払ってよね。
ラノは渋々、声のした方向に行く。すると、ゴブリンがいた。ゴブリンとは、緑色のしわしわの肌をして、基本的に剣で武装した魔物だ。知能もあり、その剣は自分で作っているそうだ。それに、ゴブリンは妖精のなり損ない。なれの果て等と言われており、妖精と関係があるらしい。大きさは、基本的に160センチ位だ。三匹のゴブリンに囲まれ、ルイは黒い剣を振り回している。そのルイに、ラノは軽く蹴りを入れ、
「落ち着くんだ」
「やめろよ」
「あーあ。助けに来なければ良かったなー。でも、来ちゃったのは仕方ないし。後で金、払ってよね」
ラノはそう言って、近くにいたゴブリンを斬る。だが、ゴブリンはそれを剣で弾き、ラノに突きを繰り出す。ラノはそれを、後ろに跳躍して避ける。だが、着地地点にルイがいた為、ルイに衝突してしまう。
「邪魔しないでよ」
ルイがそう言うと、ラノは、
「君が避けないのが悪いんだ」
すると、ゴブリンが二人に向かって跳躍してくる。ルイはラノを突き飛ばし、ゴブリンの斬撃を防ぐ。だが、ゴブリンに力負けして、肩が斬られる。すると、ルイは叫ぶ。
「これ位で、僕が負けると思ったか!」
そして、痛むであろう傷着いた肩を無理矢理動かし、ゴブリンを斬り裂いた。飛びかかったゴブリンを横に避け、刀で突く。それは剣で防がれるが、それはフェイクだ。回し蹴りで、ゴブリンを攻撃し、ふらついた隙に、ゴブリンを斬り裂いた。残りのゴブリンが逃げようとすると、ラノが地面に手を着いた。すると、ゴブリンの足元に、無数の腕が現れる。
「今の内」
ラノがルイにそう言うと、ルイは頷く。そして、ルイがゴブリンを斬った。さっきラノが使ったのは、闇魔法だ。効果はたったの二、三秒程度で、通用しない相手がほとんどだ。地面に手を着いていなければ意味はなく、距離も短い。よくお化け屋敷なんかの仕掛けに使われるだけで、戦闘には向かない。て言うか、魔力の無駄だ。人間にはもちろん、魔物にすら効果が無いのだから。所詮は脅かし位にしか使えない魔法だ。ゴブリンに効いたのは、運が良かったからだろう。
「助かったよ。一応、礼は言っとくから」
ルイは肩を押さえてそう言った。
「お礼はいいよ。その代わり、金を払ってね」
「お前、本当に畜生な野郎だよね。七つの大罪で言う、強欲と怠惰と色欲と憤怒と嫉妬と傲慢と暴食だね」
「おい待て。それって全部じゃないか」
「だから、そういってるんだろう?」
「あーあ、もうやめた。せっかく君の肩を治療してあげようと思ったのになー」
ラノがそう言って、ルイの顔をチラチラと見る。
「それは本当か?」
「ああ。でも、七つの大罪にもうひとつ最低を足した君に、治療してあげる必要はないかな」
「いや、あるから。て言うか、最低って言うのは、罪を犯しそうな言葉じゃないだろ」
「まあそれはどうでもいいとして、さっさと草原に戻るよ」
ラノがルイのツッコミを無視してそう言うと、ルイは渋々着いて行く。ルイを座らせ、ラノは持っていた手拭いで、ルイの傷口をきつく縛る。
「余計に痛くなったじゃないか。魔法で治療してくれるんじゃなかったの?」
ルイがそう愚痴を言うと、
「悪いね。僕は光魔法が使えないんだ。エリスか、君のチームの、シルクさん。だっけ?どっちかが帰ってきたら、治療して貰えばいいよ。光魔法は確かに傷は治せるけど、そんなに万能じゃないんだよ。だから、応急処置も必要」
「あ、それなら僕も知ってるよ。傷は治せるけど、病気やは治せないし、失った血を戻すこともできない」
「そう。君の傷は深いし、血も結構出てるから、このままじゃ傷を治したとしても、出血多量で死ぬ。さすがにこれに関しては、僕に感謝してよね」
ラノが皮肉っぽくそう言うと、
「ああ、わかってるよ。君には感謝してるんだ」
「へー、なるほどね。感謝してる奴に向かって、君は七つの大罪なんて言うんだねー。勉強になったよ」
「やっぱり感謝したのは間違いだったのか………」
ルイは公開した様に、小声でそう呟いた。

すると、三年チームが戻ってくる。シルクは直ぐにルイの傷を治療するが、レイゼはルイに対して酷い言葉をかけている。
「おいおい、てめぇが死んだら、俺ら困るんだよ。てめぇは雑魚だし、本当は必要ねーんだけどな、人数合わせとして一応必要なんだよ。わかる?」
「すいません。レイゼさん」
エリスは、ラノを心配そうに見ている。
「大丈夫?怪我はない?」
「大丈夫ですよ。怪我はありませんし。ルイとも、結構仲良くなりましたから」
「へー、それはよかったね。俺はあいつと気が合わないんだよねー。まあそれはともかく、初めてなのに無傷でゴブリンを倒すなんて、結構凄いじゃん。あのルイって子も、怪我をしてまで頑張って、凄いと思うよ」
リバがそう言った。そして、レイゼに近づく。
「おーい、レイゼくん。あんまり後輩くんをいじめちゃ駄目だよ。ルイくんも言ってやりなよ。この変態糞親父が。キモい。死ね。屑。カス。って」
「言えませんよ。そんなこと」
「おいリバ。言わせておけば、好き勝手言いやがって」
「あらー?やる気かい?君は俺に勝てないのに、やる気かい?」
リバはそう言って、拳銃をレイゼに向ける。レイゼは渋々引き下がり、それからは黙ったままだ。
「ラノ、これ洗って返すから」
ルイは血で赤く染まった黒い手拭いを持ち上げ、ラノに言った。
「いいって。それは沢山持ってるし、ルイにあげるよ。一応、友達なんだから」
「友達………か。君とは気が合わないと思ったけど、それは勘違いだったのかもね」
「まあ、そうなのかも」
こうして、初任務を終えるのであった。

どうもこんにちは。皆さん、今日から学校ですか?僕もです。中学の時程嫌と言う訳ではありませんが、やはり面倒ですね
<2016/09/01 14:23 トウヤ>消しゴム
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