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高校恋
- 恋の始まりは一目惚れ -

「うわぁ…」
入学式の日。自分のクラスに入った俺は、窓側の一番後ろの席を見つめては度々そう呟いた。
目に映る人物の名は知らないが自然と俺の視線はそいつに釘付けだった
目が大きくてパッチリしてて
睫がながくて整った顔。
窓から風がはいるたびサラサラと揺れる栗色の短い髪。
頬杖をつき、顔を支える細い腕。華奢な体。
「すっげー…」
ガヤガヤと賑わう教室に消えた言葉は誰の耳にも残らなかった。
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入学式が終わり、担任が点呼を取り始める。
5番目に呼ばれた自分の名に軽く返事をして、朝と同じく反対側の席を眺めた。彼奴の名を聞き取るため。
「えーっと…最後は…」
担任が困った様にそいつを見た。
そいつは「はぁ…」と息をつき
「<やく>って読みます。夜久衛輔です。」と目線を上げる。
「や、夜久な!スマンスマン!」
「いえ…」
担任の謝罪を軽くあしらった夜久とふと目が合った。不思議そうな顔をして小さく会釈をした夜久に慌てて俺も返した。
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入学から1週間がたった頃、仮入部期間が始まった。
俺はバレーを続けるため放課後すぐ体育館に向かった。
「あ…」
体育館近くの廊下を歩いてると、不意に後ろから声が聞こえた。
「ん?」
振り返るとそこに、小さな影が見え…
…え?…ち、ちっちゃ…
「チビって思ったろ」
ず、図星…
「い、いや!思ってないぞ!」
「別にいいよ。慣れてるから」
あ…そーなのか………
「でも次言ったら蹴る」
はぁ?ど、どっちなんだよ…
「お、おう」
俺の返事に夜久はニッコリと笑った
「っっっ…」
その綺麗な笑顔に思わず唾を飲んだ。
「黒尾君だっけ?」
「あっ!?お、おう黒尾だっっ」
いきなり名を呼ばれたことに驚き、変な声で慌てて返事をする。
「ど、どうしたの?」
クリクリとした綺麗な瞳で俺の顔をのぞきこむ夜久から目線を逸らし
「なんでもない…」と答えた
夜久は少し首をかしげたが、話を続ける。
「部活どこ行くの?」
「バレー部!」
その質問には0.5秒で答えた。
「え。マジで!?俺も俺も!」
「うおっっ!マジか!よろしくな!」
部活仲間になる人物に少し声が上ずる
やったーと考える俺に対し夜久は小さく目を見開いた。不思議そうに、でも嬉しそうに。
「あ、うん!よろしく!」
と思えばすぐ笑顔になる夜久の表情の変化を見逃すことが出来なかった
「黒尾君ポジションどこ?」
「黒尾でいーよ。MB!」
先の言葉に「あ、じゃあ俺も夜久で」
と返事をした後、
「ああ~。そんな感じする」と笑った
「夜久は?」
「俺はLiだ!」
あ~…うん。そんな感じする…
「今絶対失礼なこと思ったろ」
プクゥーと頬を膨らませる夜久をみて
『可愛い』って思った。
キッカケは、夜久のせいだ。
一度そう思えばキリがなかった。
こいつはルックスといい性格といい
全ての行動が愛らしい。つまり
可愛い=夜久 ではなく
夜久=可愛い と言うことだ。
そんなことばっか考えて過ごしてたら
一年間はあっという間だった。
そして一年の最後、自分の夜久への
恋愛感情に初めて気付いたんだ
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「お」
春休みが終わり、久しぶりに学校へ行く。
今日から二年。先程まで気掛かりだったことが消えた。
クラス発表の紙をみて安堵した
去年と同じ5番の場所から一番下に目を移す。『夜久衛輔』と。
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「やっくぅ~ん」
甘い声でそう呼び、夜久の目を両手で覆う。
「誰だか分かったらアイス奢る」
「蹴るぞ黒尾」
その言葉に俺はパッと手を外す。
「やっくんつれない…」
「悪かったな」
淡々と準備を終わらせた夜久が言う。
「てゆーかなんで今年も同じクラスなんだよ…」
「運命かもっっ」
ふざけた俺の言葉に夜久は大きな目を細め軽蔑の顔を浮かべる
「そんな顔しなくてもー…」
「うっせぇ。さっさと準備しろバカ」
「はーい…」
渋々と自分の席に行き、準備を始めた
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「でさー研磨って言ってさー」
「うん」
放課後、俺達は一緒に体育館に向かっていた
「ちょーっとコミュ障だけど仲良くしてやって~?」
「ん。りょーかい」
スマホの画面を見ながら適当に返事をする夜久にちょっと頬を膨らませる
別にスマホに嫉妬とかしてない。決して。
「さっきから何してんの~?」
少し拗ねた様に聞いてみる
「え?いやLINE来てたから」
『誰から?』そこまでは聞けなかった
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「夜久~帰ろ~」
部活が終わり、夜久に声をかける。
「え?ああ…先行ってて」
いつもならテクテクと歩いて来るのだが、今日はまさかのお断りを食らう
「な、なんで!?」
泣きつく様に夜久に後ろから抱きつく
「ご、ごめん。ちょっとね…」
明らかに様子がいつもと違った。
「何?用事?」
声色を変えた俺に夜久はビクリと肩を揺らした
「う、うん。まぁそんなとこ…」
さっきからずっと目が泳いでる
それにだきつくと2秒で突き放されるのに、もう三分はたった。
「すぐ終わるなら待ってるけど?」
「すぐ終わるかな…」
気づけば部室にはもう誰もいない。
俺達、二人ぼっち。
でも多分今日は一人ぼっちで帰るのかな…
「いいよ…先帰っててよ…」
しつこい俺に呆れたのか、言葉が少し雑になった
「ええ…」
それでもネチネチと絡む俺はついに
突き放された
「あーもう!わかったよ待ってろよ!めんどくせぇ奴だな!」
「やっくぅ~んっっ♪」
待ちを受け入れてくれた夜久に再び飛び付く。
「その代わりっっ」俺を上手に避けた夜久が声をあげる
「俺が戻るまでここで待ってろ」
「別にいいけど?」
「絶対外出るんじゃねぇぞ!」
念押しされ、すこし驚く
「…い、行ってくるっ!」
「あ、おう」
夜久がスタスタと歩いて部室を出る
俺はその小さな背中を見つめていた
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30分たった。夜久がまだ戻らない
「うぅぅ~…」
30分も夜久が視界にいない…
夜久不足で死ぬぅぅぅぅ………
などと考えていたとき、
いきなり部室のドアがあいた
「夜久っ!?」
部室に入ってきたと思ったらすぐに
ドアの鍵を閉める夜久は泣いていた
「夜久?どうし…」
声をかけた瞬間、夜久が人指し指を口に当てる
「しーっ…」
『黙れ』と言うことだろうか。
まぁそう言うなら黙ろう
「…」
ドアの向こうからガタガタと音が聞こえる。
チラリと夜久を見ると、泪が光って見えた。そんな夜久に見とれていると
「ふぅ…」
夜久が息をつき泪ぬぐう。
「遅くなってごめん。帰ろ」
あまりに普通に言うので
『いやいやいや。』と心の中で苦笑した。
「行こ」
言いたくないことなんだろうか
「お、おう」
聞いてもいいんだろうか
「ああ…腹へったなー」
「…」
俺にも
「黒尾?」
言いたくないことなのか?
「…黒尾~」
ハッと顔をあげると夜久が苦笑していた
「ちょっと愚痴っていいか?」
恐らくさっきのことだろう。
話してくれる。話してくれる。
俺に、俺に話してくれる。
そんなちっちゃいことが嬉しくて
俺は大きく頷いた。
***************************
「ストーカーからの告白か…」
自分の部屋のベッドに寝そべり呟いた
先程聞いた夜久の話が頭から離れなかった。
夜久の用事というのは中学の友達にいきなり呼び出されたから行くこと。
ところがそいつが気持ち悪いぐらい高校の夜久の生活を知っていて
『怖い』と言ったらそいつが怒り、
追いかけて来たから全力で逃げてきたということだ。
とりあえずそいつ憎い!よくも俺の可愛い可愛い夜久に…!
ベッドの上でゴロゴロと転がり唸る
そいつへの憎悪をひたすら押さえてたらいつの間にか眠っていた
↓↓↓↓↓↓↓夜久目線↓↓↓↓↓↓
~2月~
「よしっ!よろしくな福永!」
部活時間になり、レシーブ練のために一年の福永に付き合ってもらっていた。
福永はコクリと頷き真剣な表情になる。
帰ろうとしてた所を『3本だけ!』の懇願で仕方なくokしてくれた。感謝だ。
3本はあっという間に終わり、名残惜しい気持ちを押さえながら福永の肩をポンッと叩き『ありがとう』と礼を言う。
福永がフルフルと首を横に振った
俺は微笑み黒尾の方へ向かう。
「黒尾ー。終わったー。」
「おー」
俺は部室に入りロッカーを開けた。
雑に着替えを済ませ黒尾に声をかける。
「研磨は?」
「とっくに帰った」
「マジか」
思えば黒尾と研磨は仲いいはずなのに一緒に登下校してるのを見たことがない。だいたい研磨が先に帰ってしまう。
「なぁ夜久~」
「ん?」
「コンビニ行こうぜ。」
「アイス奢って」
少しふざけた俺に黒尾が「バーカ」と笑う。
そう言えばもうすぐ三年生か。
こいつとつるんで二年が過ぎた。
クラス同じだから嫌でも一緒にいるんだよな~。こんなめんどくせぇ奴と…
まぁ卒業しても仲良くできそうなダチだな。多分。
でも。三年生になって変わった。
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三年生になって四週間位たった頃
『ずっとクラス一緒』をもう言わなくなった頃
俺は部活で身長だけの後輩、リエーフと共にレシーブ練をしていた。
追加した20本が終わり、『よしっ』と叫ぶ。
「終了!頑張ったな!」
「夜久さんのレシーブ練辛いっすぅ…

「がんばれよ~」
ヒラヒラと手をふり部室へ戻る。
「夜久」
黒尾に声を掛けられ、『終わった』と伝える。
「ん。」
ロッカーを開けて着替えはじめ、少し緩めにネクタイをしめた。
「よし。行こうぜ」
「夜久。」
被せるように名をよばれ、黒尾の様子が変だと感じとる。
「なに?」
「ちょっといいか?」
黒尾に腕を引かれワタワタと部室を出る。
連れて来られたのは3-5の教室。
勿論誰もいない。
「黒尾?どうした?」
「夜久…あのさ」
黒尾が静かに深呼吸をした。
何を言い出す気だ?
「俺…夜久が好きだ」
「え?」
一瞬頭が真っ白になった。
「な、何言ってんの?」
「ずっと、好きだった」
ちょっとまて。これは告白と言うやつか?これがかーーーーーっっ!?
「あ…えと…」
カァァァッと頬が熱くなるのを感じた。で、でも俺は…
「悪い…く、黒尾のこと……そんなふうに見たことないから…」
チラリと黒尾を見た。うつむいてる。
「い、今からでも…いいか?」
ずっと友達って思ってた奴が、いきなり恋人になるなんてきっと変だと思う。でも、今からを許してくれるなら…
「…好き」
黒尾の腕が俺を包んだ。
暖かくてすごい心地いい。
俺は、心の中で笑った
「黒尾の心臓…うるさすぎ」
俺のその言葉に黒尾がふっと笑った
「これからよろしくな。夜久」
「こちらこそ。黒尾」








うえい!もっかいうえい!
カオスなりきシダ植物っす!
展開早いとか意味わかんないとか言わないでください。泣きます(←うるせぇ)
初投稿でした。これからも頑張るんでお願いシャス!
<2016/08/24 13:15 カオスなりきシダ植物>消しゴム
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