結局、あれから里咲は姿を見せず、帰りの時間になって
しまった。
私は、海斗と大希と、三人で帰る事に。
本当、こんな所里咲には見られたら大変。
「そうだ、海斗、もうやらないの?」
「えっ…?」
少し驚いたように私を見る海斗。
「やっぱり、テニスやってる海斗が好き。普段の海斗も、
大好きだけどね?」
けど、テニスをやってる時の海斗は、いつか里咲も
言ってたけど、キラキラしてる。
「そう、か。暫く、何も考えないようにしようかなって」
「何か、悩んでるの?」
「いや、それは無い。俺に限ってそんな事、あると思う?」
あるとしか思わない。
「あぁ」
大希のその声に、視線は大希に向けられていた。
私だけでなく、海斗のも。
「海斗は、いつでもそうだったから…」
「そんな事ないよ?俺は全然大丈夫だから」
「何か、反対されたりしてるの?」
良く分からないけど、何か、有りそうかなって。
将来の事も考えろ、みたいな。
「ウチの家族は、そういうのかなり緩いから」
「なら、何があったの?」
「本当、何でも無いから。ただ、暫くテニスは休む。
それは、勝手な上に急だけど、決めたんだ」
そう言った海斗の声と顔は、不自然な程に明るかった。
「じゃあ、俺こっちだから。じゃっ」
私と大希は海斗に手を振った。
左手を振ってくれた、海斗に。
「彼女にくらい言えよな。まぁ、俺が居たから言えな
かったのかも知れないけど」
「そんな事はないでしょ。海斗、大希には今まで全部
言ってきてたと思うよ?」
「そうだと、良いけどな……」
大希の顔を見上げれば、彼は凄く悲しそうに海斗の後ろ姿を眺めていた。
「そうだと、思うよ」
「やっぱり、珠希には笑ってて欲しいな」
「だ、大希?」
「今朝は本当にビビったよ。あんなふうに泣いてる珠希、
見た事なかったから。もっと早く気付いてあげられたら
良かったな」
ごめんな、と頭を撫でる大希。
そうする大希の顔には、とても優しい笑みが浮かんでいた。
「大丈夫だよ」
それより今は、里咲の方がよっぽど辛いよ。
誰にも言えず、好きな人は他の女に取られ。
里咲にとって私がどんな存在かなんて分からない。
けど、友達と思っててくれたなら、それはそれでかなり
辛いし、ただの同じクラスの女子としか見られてなかったら、かなり怒ってるだろう。
いつか、里咲と仲直り出来ますように。
私はそう願いながら、大希と別れ、家に向かった。
しまった。
私は、海斗と大希と、三人で帰る事に。
本当、こんな所里咲には見られたら大変。
「そうだ、海斗、もうやらないの?」
「えっ…?」
少し驚いたように私を見る海斗。
「やっぱり、テニスやってる海斗が好き。普段の海斗も、
大好きだけどね?」
けど、テニスをやってる時の海斗は、いつか里咲も
言ってたけど、キラキラしてる。
「そう、か。暫く、何も考えないようにしようかなって」
「何か、悩んでるの?」
「いや、それは無い。俺に限ってそんな事、あると思う?」
あるとしか思わない。
「あぁ」
大希のその声に、視線は大希に向けられていた。
私だけでなく、海斗のも。
「海斗は、いつでもそうだったから…」
「そんな事ないよ?俺は全然大丈夫だから」
「何か、反対されたりしてるの?」
良く分からないけど、何か、有りそうかなって。
将来の事も考えろ、みたいな。
「ウチの家族は、そういうのかなり緩いから」
「なら、何があったの?」
「本当、何でも無いから。ただ、暫くテニスは休む。
それは、勝手な上に急だけど、決めたんだ」
そう言った海斗の声と顔は、不自然な程に明るかった。
「じゃあ、俺こっちだから。じゃっ」
私と大希は海斗に手を振った。
左手を振ってくれた、海斗に。
「彼女にくらい言えよな。まぁ、俺が居たから言えな
かったのかも知れないけど」
「そんな事はないでしょ。海斗、大希には今まで全部
言ってきてたと思うよ?」
「そうだと、良いけどな……」
大希の顔を見上げれば、彼は凄く悲しそうに海斗の後ろ姿を眺めていた。
「そうだと、思うよ」
「やっぱり、珠希には笑ってて欲しいな」
「だ、大希?」
「今朝は本当にビビったよ。あんなふうに泣いてる珠希、
見た事なかったから。もっと早く気付いてあげられたら
良かったな」
ごめんな、と頭を撫でる大希。
そうする大希の顔には、とても優しい笑みが浮かんでいた。
「大丈夫だよ」
それより今は、里咲の方がよっぽど辛いよ。
誰にも言えず、好きな人は他の女に取られ。
里咲にとって私がどんな存在かなんて分からない。
けど、友達と思っててくれたなら、それはそれでかなり
辛いし、ただの同じクラスの女子としか見られてなかったら、かなり怒ってるだろう。
いつか、里咲と仲直り出来ますように。
私はそう願いながら、大希と別れ、家に向かった。
