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ひとつ、願いが叶うなら 〜明日の記憶〜


あの日から三日が経った今日。

私達は今まで通り学校生活を送っていた。

海斗もどこかで、遠くで頑張っているのだと、信じて。

海斗、早く帰って来てよ。

ずっとずっと、待ってるからね。

「倉本!」

「わっ、はい?」

「何してる」

「いえ…」

「ったく」

本当、もう少し優しい先生が良いな。

そんなに優しい人、この学校には居ないけど。

海斗が、彼が帰ってこない限り。

早く帰って来てよ。

大好きだよ。

好きだと、会いたいと願っても会えない。

こんな事、初めてだった。

こんなにも求めてるのに。

会いたくて、ただ会いたくて。

これからの夜、寝れるかな。

私も行こうかな。

都内。

海斗、どんな生活してるんだろう。

「珠希っ、珠希っ!」

名前を呼ぶ、高い声と同時に体を揺さぶられる。

「ん〜」

「ん〜、じゃない。大丈夫?」

「うん、ごめんね…」

里咲と仲良くなってるという事は、夢じゃないんだよね。

海斗が、居なくなった事は。

いつ帰ってくるかも分からない別れ。

こんなの、私には耐えられないよ。


私は海斗が思う程、強くなんかないよ……

<2016/08/30 13:42 秋の空>消しゴム
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