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ひとつ、願いが叶うなら 〜明日の記憶〜


あの珠希から電話があった日から暫くして、何か色々やらされた。

そして、病室も変えられた。

検査入院、らしい。

普通ならもう帰れてるはず。

が、暫くここに居ろと。

結果が良くなかった事は流石に俺でも分かった。

自覚はないんだけど。

「海斗」

カーテンが少し開き、母親が顔を出す。

「何?」

起き上がれば、母親は少し笑った。

その後、聞き覚えのある声が。

「み、き……」

「待ち切れないからこっちから来たの」

「里咲、も…」

「ビックリだよ。海斗くんがこんな所に居るだなんて」

少し前まで俺が一番驚いてた。

何で肩痛くて病院行ったらこんな事になるのか。

背中も痛いって言ったら、こんな事に。

「本当、ごめん…」

「でも良かった。そんなに辛そうじゃなくて」

大希の優しい声。

それに「自覚ないから」と笑い返す。

「いつ帰って来るのかと思ってたけど、ゆっくりして
なきゃダメだね」

「う〜ん」

別にいつも通りなんだけど。

もう本当に帰りたい。



暫くして三人も帰り、再び静かになってしまった病室。

母親も居るけど、流石に高校生ほどうるさくない。

「大丈夫?」

「うん」

「もう暫く、ね」

「うん……」

本当、いつになったら帰れるのか。

暇潰しになれば、と、みんなが来た時だけでも、その日に
何があったか書く事にした。

今日の事も、細かく書いた。


<2016/08/30 21:02 秋の空>消しゴム
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