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ひとつ、願いが叶うなら 〜明日の記憶〜


ーーー5月20日ーーー

前のページを見れば、あれからほぼ一週間経っていた。

何となく寂しくて、素直な気持ちを、こうして字にしてる。

いつか、これは珠希の手元に渡るのに。

こんな事考えてたなんて、少し恥ずかしいけど、これは、
俺のここでの全てを書いた物、とでもしておこう。

普段言えないような事も、伝えられるように。

ここまで書いた所で、聞きたかった声が聞こえてきた。

慌ててこれを隠した。

「何か書いてるの?」

「何も?」

もう少しで、これを渡す事になるだろうから。

「小説にでも目覚めたのかと思った」

「そんなに文章力ないから」

そうかな、なんて声が飛び交う。

俺にそんな才能、ないよ。

あったら、もっと上手く、分かりやすく書いてるよ。

こんなに伝わり難くて、分かり難くて。

ごめんね。

けど、こんな俺も、伝えたかった。

だから俺は、このノートを三人に、その中でも、珠希に。

渡したんだよ。

今日も、みんなは来てくれたね。

凄く楽しかったし、嬉しかった。

もっと、こんな日々を過ごしたいよ。

欲を言えば、大希とテニスもしたい。

それより早く、帰りたい。


<2016/08/31 00:21 秋の空>消しゴム
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