この日も、みんなは来てくれた。
やっぱりみんなの顔を見たり、声を聞けば落ち着いた。
大好きだから。
ずっとずっと傍に居たいから。
けど、そこまで思えるから、一緒に居てはいけなかった。
「海斗、大丈夫?」
久々に俺の名前を呼ぶ、珠希の声。
大好きな人の、大好きな声。
「大丈夫」
ずっと聞きたかったその声にそう言った俺の声は、本当に感情なんてものは無かった。
「かい……」
「あのさ」
言いたくなんてない。
もっと来て欲しい。
けど、言うしかない。
「海斗?」
「今日は、もう帰って。あと、暫く来ないで…」
「海斗くん、迷惑とか考えてるなら、やめてよ?」
「そんな事考えてない。良いから、帰って」
そう言いながら泣きそうだった。
本当は、ずっと一緒に居たい。
こうして来てくれた日には、大した事は出来ないけど、
あそこの自販機で飲み物でも買って話をしたい。
けど、今の俺にそんな事は出来ない。
まだまだ歩けるし、話もできる。
身体の痛みがなければ、テニスなんて余裕で出来るくらい。
けど、体は俺の思ってる以上の状態だった。
それを知った上で、珠希、里咲、大希。
こんな大切な人と一緒には居られない。
