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夢が叶う その時に


夏海から、私と零が付き合ってる事が広まりつつあると
いう事を聞いたあの日から、一週間程経った今日。

その頃には、もう私と零は完全に付き合ってる事になってしまった。

まぁ、本当なんだけど。

そんな今日も、独特なネクタイをしめた先生が賑やかな
教室に入って来た。

唯一違うのは、彼が一番最初に発した言葉。

「今日は、ホームルーム削ります。転校生を紹介したいんでね」

その言葉に、一気に緊張を含み、静まり返る教室内。

「はーい、どうぞー」

先生の軽い声を合図に、その転校生が入って来た。

この教室に居る生徒達がその転校生の姿を見れば、教室内は再びうるさくなった。

彼女は零と目を合わせ、意味深な笑みを浮かべた。

零は一瞬、驚いたように目を大きくしたけど、すくにそれから目を逸らすように、下を向いてしまった。

その顔を覗き込めば、怯えたように瞳を揺らしている。

「零…?」

黒板に何かを書く音だけが静かに響く教室の中で、零は
右手ではゆったりと履くズボンを、左手では、あのストラップを。

ぎゅっと握っていた。

黒板に視線を移せば、あの有名なセレブタレントの名が、先生の字で大きめに書かれていた。


<2016/09/04 18:25 秋の空>消しゴム
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