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夢が叶う その時に


長い長い授業を、やっとの気で乗り切り、私は夏海と
帰り道を進んでいた。

「そう言えば、先生。そのうち席替えする、みたいな事
言ってたよね?」

「そうだっけ?」

基本何も覚えていない私に、本当に何も覚えてないね、と
笑う夏海。

「美桜と離れちゃったら嫌だなぁ」

「そうだね。あっ、じゃあ私こっちだから」

「はい〜、気を付けてね」

「夏海もねっ」

夏海が笑顔で手を振ってくれた事を確認し、私は近道を
進んだ。

何となく朝より重い気もする、そんな身体で。

きっと、一日分の疲労が溜まっているからだろう。



家に着いて、誰も居ない事を確認し、自分の部屋へ向かった。

速攻ベッドに飛び込む。

本当、私服のあの学校に感謝。

制服じゃ流石に寝れない。

だから制服あった方が良いのかも知れないけど。

「あぁ〜」

自分の低い声が、静かな散らかり放題の部屋に響く。

そう言えば、あの男の子なんて名前なんだろう。

そのうち知る事になるか。

けど、ああやってイニシャルとか見ると、何となく気になる。

男の子もああいうの持つんだね。

可愛らしい人なんだろうな。

確かに大人しそうな子ではあったけど。

私と合わない。

それだけは確かだろう。

あんな大人しそうな人、私について来れる訳がない。


彼の事を考えながら、私は眠りの世界へと旅立っていた。

<2016/09/01 17:13 秋の空>消しゴム
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