遂に来てしまった、この部屋の前。
失礼します、とドアを開ければ、両親がソファーに座っていた。
深めに頭を下げ、両親に近付く。
「零、これはどういう事だ」
そんな、低い父親の声と共に差し出された、小さな
ビニール袋のようなもの。
それを受け取り、中身には触れるな、と言われたため、
そのまま確認した。
何だか、事件の証拠品みたいな扱い方。
その前に、こんな袋の上からでは何が写された写真か
なんて分からない。
暫くの沈黙の後、父親に手袋を渡された。
ここまでしますか、とも思ったけど、素直に受け取り、
手袋をした手で写真を取り出し、写されたものを確認した。
嘘、そんな声が出そうだった。
「何が撮られたかは、分かったようだな」
「はい…」
全ての写真を確認し、袋に戻してそれをテーブルの上に
置いた。
「これは何だ」
彼女との写真、そう素直に言ったらどうなるのだろう。
美桜と歩いている所を、撮られたらしい。
そして、それより驚いているのが、この写真を撮った人物。
「零?説明してちょうだい」
「友達と、歩いている所です…」
こんな言葉、通用しないと思った。
きっと、この二人も知っているんだろうし。
「お前、いい加減にしろよ?」
その言葉に何も返さなければ、ため息を吐かれた。
何か言っても、怒鳴り散らすくせに。
父親の怒声を聞くのなら、ため息を聞く方がマシだった。
「零、正直に答えて。この人とは、付き合ってるの?」
「いえ。彼女は、友達です」
母親も何を考えているか分からない。
父親よりは優しいけど、そういう優しい態度で油断させ、全てを自白させようとしているのだろう。
結局、この南城家に味方など居ないのだから。
「良いの。怒ったりしないわ?私達はこの方との関係を
知りたいだけよ」
「何度も申し上げている通り、彼女とは友達です」
「なら何故手を繋いでる」
そこですか。
嫉妬されているような気分にもなってきた。
「とても仲が良く、自然と…」
「はぁ〜」
中越凜花、彼女は一体、何を考えているのだろうか。
感じの悪い父親のため息の響く、重苦しい空気に包まれた
部屋で、俺はそんな事を考えた。
失礼します、とドアを開ければ、両親がソファーに座っていた。
深めに頭を下げ、両親に近付く。
「零、これはどういう事だ」
そんな、低い父親の声と共に差し出された、小さな
ビニール袋のようなもの。
それを受け取り、中身には触れるな、と言われたため、
そのまま確認した。
何だか、事件の証拠品みたいな扱い方。
その前に、こんな袋の上からでは何が写された写真か
なんて分からない。
暫くの沈黙の後、父親に手袋を渡された。
ここまでしますか、とも思ったけど、素直に受け取り、
手袋をした手で写真を取り出し、写されたものを確認した。
嘘、そんな声が出そうだった。
「何が撮られたかは、分かったようだな」
「はい…」
全ての写真を確認し、袋に戻してそれをテーブルの上に
置いた。
「これは何だ」
彼女との写真、そう素直に言ったらどうなるのだろう。
美桜と歩いている所を、撮られたらしい。
そして、それより驚いているのが、この写真を撮った人物。
「零?説明してちょうだい」
「友達と、歩いている所です…」
こんな言葉、通用しないと思った。
きっと、この二人も知っているんだろうし。
「お前、いい加減にしろよ?」
その言葉に何も返さなければ、ため息を吐かれた。
何か言っても、怒鳴り散らすくせに。
父親の怒声を聞くのなら、ため息を聞く方がマシだった。
「零、正直に答えて。この人とは、付き合ってるの?」
「いえ。彼女は、友達です」
母親も何を考えているか分からない。
父親よりは優しいけど、そういう優しい態度で油断させ、全てを自白させようとしているのだろう。
結局、この南城家に味方など居ないのだから。
「良いの。怒ったりしないわ?私達はこの方との関係を
知りたいだけよ」
「何度も申し上げている通り、彼女とは友達です」
「なら何故手を繋いでる」
そこですか。
嫉妬されているような気分にもなってきた。
「とても仲が良く、自然と…」
「はぁ〜」
中越凜花、彼女は一体、何を考えているのだろうか。
感じの悪い父親のため息の響く、重苦しい空気に包まれた
部屋で、俺はそんな事を考えた。
