やっと美桜に言えた、もう少し待ってて、の一言。
夏海が、昼休みああ言ってくれたから。
俺の言葉に、待っててあげると言ってくれた美桜にはもちろん、言わせてくれた、夏海にも感謝の気持ちを込めて、凜花との婚約は解消しなくてはならなかった。
自分から美桜に言う事は出来なかったけど、凜花との、
婚約の解消は絶対に出来る。
というか、絶対にする。
あそこまで言ったからには、ちゃんと。
達成感と緊張感に包まれながら家に帰った。
「お帰りなさい、おぼっちゃま」
「わっ、瀬楽さん」
今日も暖かい笑顔頂きました。
「中越様がお見えになっておりますが、いかがいたしましょうか」
「凜花?」
「はい、おぼっちゃまのお部屋でお待ちです」
俺の部屋なんだ。
「そっか、ありがとう」
部屋へ向かおうと、階段の方へ行ったら瀬楽さんに呼ばれた。
振り返れば、真剣な顔をした瀬楽さん。
「自分を、持って下さい」
「えっ?」
目、落としますよ?と、バカにしたように言って、どこかへ行ってしまった瀬楽さん。
何回言われるんだろう、なんて思いながら部屋へ向かった。
ーコンコンコン
家にある部屋にしては洒落たドアをノックして、そっと
開ければ、確かに凜花が居た。
「ごめんね。どうした?」
鞄を椅子に置き、凜花の向かい側に座った。
「…榊、好き?」
凄く悲しそうに、そう聞く凜花。
『自分を持って下さい』
そういう、意味だったのかな。
これに、惑わされないように。
「はい」
「未来を、生きたいと思う?」
呟くように発されたその質問に、少し戸惑ったけど、はい、と答えた。
「凜花とは、どう?」
「難しいと、感じております」
俺がそう言えば、凜花は寂しそうに笑い、そっか、と言った。
「じゃあ、良いよ」
「えっ…?」
「婚約、無かった事にしてあげる」
何を言っているのか、分からなかった。
「今度、パパに言っておくね」
「え、凜花?」
「あ、零にも少しは悪くなってもらうからね?凜花ばっかり悪く見られたくないもん!」
そう言って、久々に明るい笑顔を見せる凜花。
けど、その笑みが、少し辛かった。
「大丈夫よ」
久々に聞いた、凜花の低く感情の分からない声。
「言ったわよね?これがある限り、貴方と私の関係は絶えない」
凜花はそう言って、お揃い、のストラップを魅せつけるように、涙で濡れた目の前で揺らした。
「零、今までごめんね。美桜ちゃん、幸せにしなさいよ?」
「はい」
バイバイ、と抱きつく凜花。
今回は、素直に凜花を抱きしめる事が出来た。
夏海が、昼休みああ言ってくれたから。
俺の言葉に、待っててあげると言ってくれた美桜にはもちろん、言わせてくれた、夏海にも感謝の気持ちを込めて、凜花との婚約は解消しなくてはならなかった。
自分から美桜に言う事は出来なかったけど、凜花との、
婚約の解消は絶対に出来る。
というか、絶対にする。
あそこまで言ったからには、ちゃんと。
達成感と緊張感に包まれながら家に帰った。
「お帰りなさい、おぼっちゃま」
「わっ、瀬楽さん」
今日も暖かい笑顔頂きました。
「中越様がお見えになっておりますが、いかがいたしましょうか」
「凜花?」
「はい、おぼっちゃまのお部屋でお待ちです」
俺の部屋なんだ。
「そっか、ありがとう」
部屋へ向かおうと、階段の方へ行ったら瀬楽さんに呼ばれた。
振り返れば、真剣な顔をした瀬楽さん。
「自分を、持って下さい」
「えっ?」
目、落としますよ?と、バカにしたように言って、どこかへ行ってしまった瀬楽さん。
何回言われるんだろう、なんて思いながら部屋へ向かった。
ーコンコンコン
家にある部屋にしては洒落たドアをノックして、そっと
開ければ、確かに凜花が居た。
「ごめんね。どうした?」
鞄を椅子に置き、凜花の向かい側に座った。
「…榊、好き?」
凄く悲しそうに、そう聞く凜花。
『自分を持って下さい』
そういう、意味だったのかな。
これに、惑わされないように。
「はい」
「未来を、生きたいと思う?」
呟くように発されたその質問に、少し戸惑ったけど、はい、と答えた。
「凜花とは、どう?」
「難しいと、感じております」
俺がそう言えば、凜花は寂しそうに笑い、そっか、と言った。
「じゃあ、良いよ」
「えっ…?」
「婚約、無かった事にしてあげる」
何を言っているのか、分からなかった。
「今度、パパに言っておくね」
「え、凜花?」
「あ、零にも少しは悪くなってもらうからね?凜花ばっかり悪く見られたくないもん!」
そう言って、久々に明るい笑顔を見せる凜花。
けど、その笑みが、少し辛かった。
「大丈夫よ」
久々に聞いた、凜花の低く感情の分からない声。
「言ったわよね?これがある限り、貴方と私の関係は絶えない」
凜花はそう言って、お揃い、のストラップを魅せつけるように、涙で濡れた目の前で揺らした。
「零、今までごめんね。美桜ちゃん、幸せにしなさいよ?」
「はい」
バイバイ、と抱きつく凜花。
今回は、素直に凜花を抱きしめる事が出来た。
