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遊真くんはじめての遊園地は天国と地獄 ※腐向け注意
- その1:初恋の相手が一番の親友の件について -

《遊真side》


001

夏休みの八月のある日曜日

おれとオサムは遊園地に来ていた。




ふたりっきりで。

「空閑は遊園地ははじめてなんだよな。……何か気になるアトラクションはあるか?」
「なんでもいいよ…………………………あぅぁ……………」


やばい。

何この状況。

やばいやばいやばい。

やばいってこれ。

ふたりっきりだよ!?

なんか、

これって、まるで、






「………………で、『デート』みたいじゃん………!!(小声)」










002

ことのはじまりは数日程前に遡る。
チカから遊園地ペア招待チケットをもらった。
『しょーてんがい』のくじ引きで当たったんだとかなんとか。
『ゆーえんち』というところに、二人まで無料で行けるらしい。
「ふたりまで……チカ、一緒に行くか?」
ごく自然に、チカに声をかける。するとチカは「何言ってるのこの人」と言わんばかりにキョトンとした表情をした。
「……チカ?」
「わたしはいいよ。狙撃の練習したいし……それよりも遊真くん」
「…?」
さっきの表情から一変して、今度は楽しそうな笑みを浮かべるチカ。
背中が、ぞわり、とした。

チカは、なんの躊躇いもなしにこう言った。







「修くん誘わないの?」



ガンッ


思い切り壁に頭を打ちつけた。
痛くないけど。

「な、なななななななんで」
さすがに慌てる。
「だって……」
さらにチカは言う。
とてつもない爆弾発言を。











「好きなんでしょ?修くんのこと」




「ふぇあぁぁっ!?」

素っ頓狂な声を上げてしまった。

と、いうか。

それよりも、





~~~~~~~~~~~~~~!!!(悶絶)



な、なな、ななななななななななんで


「……………なんで……知ってるの」








003

一目惚れだったと思う。

自らが弱いのを自覚した上で、誰かを守ろうとする姿に、

完全に惚れた。


変だってことくらいわかってる。男が男を好きになるなんて。
でも日が経つたびに実感するのだ。

好きだなって。



そしてときどき思う。


恋人同士に…………………なりたい。とか。

手を繋ぎたい。とか。














…………キスしたい………………………………とか。


いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!!!
馬鹿じゃないの。
さすがに気持ち悪いというか。


無理でしょ。




男同士だよ?




もしオサムに、この気持ちを知られたら、

きっと気持ち悪いって、嫌われる。

それはいやだから、

恋人になれなくていいから、

ただの友達として、隣にいるだけで幸せだから、



ずっと隠してきた。














004

「……………なんで……知ってるの」
おれの問いに、チカは困ったような笑みを浮かべて言った。
「見たらわかるよ。遊真くんが修くんのこと好きってことくらい」
「なにそれ………もうひとつのサイドエフェクト?」
「違うよー」
「なら何なの」
「女の子の勘」
少し自慢気に胸を張るチカ。
「知ってるやつは……………お前以外にもいるのか?」
「修くん以外の(玉狛支部の)みんなはたぶん全員……」


まじですかい。。。




「見ててわかるよ。遊真くん、修くんのいるとたまに女の子になる。ずーっと修くんの背中を見つめてたり、かと思ったら我に返って顔を真っ赤にしてたり。」
「やーーーー!」
「修くんの服の裾とか、意味もなくこっそり引っ張るときもあるよね。本人は気づいてないみたいだけど」
「やめてやめてやめて!」





そんなとこまで!?


こわいって!

「だってわかるんだもん」
また困ったような笑みを浮かべるチカ。
「遊真くんは……怖いんだよね」
「…」
「修くんに嫌われるのが」
「…!」
「修くんを好きになった自分を、知られたくないんだよね?」
「……ちがう」
「でもね、遊真くん……………」
寂しそうな、泣きたそうな、複雑な表情で、チカは言う。


「逃げちゃだめだよ……?」
「……ちがう!!!」
おれは思わず、叫んでいた。
「なんでわかりきったような言い方するんだよ!関係ないだろ!」
言いたくないのに、口は勝手に動く。
「そうだよ!おれはオサムが好きだよ!確かにその通りだよ、怖いよ!嫌われたくないよ!でも……!それを知ってお前らに何が出来るんだよ!!」
「……」
チカはゆっくりと、おれと目を合わせないように俯いた。

はじめてチカとケンカした。
今のおれの頭の中は、罪悪感でいっぱいだ。
そりゃ、嫌われるのも当然だよな……

「ごめん…チカ。おれ、頭冷やしてくる……」
チカは俯いたまま、黙っている。
チクチクと痛む胸をおさえながら、チカのそばを通り過ぎた。
その時、


「せめて……応援くらいしかできないけど」
チカが顔を上げた。泣いてもいない、怒ってもいない、柔らかな笑みだった。
それでも目は、真っ直ぐに、真剣におれを見ていた。
「みんな……レイジさんだって、烏丸先輩だって、小南先輩だって、迅さんだって、支部長さんだって、陽太郎くんだって……きっと遊真くんのこと、応援する」
「チカ………」
チカがぎゅっと、遊園地のチケットを握るおれの右手を、自分の両手のひらで包み込む。
「わたしが言えることはこれだけだけど…………がんばれ。遊真くん」








005

そして、今に至る。

あれから、勇気を出してオサムを誘った。

ほんとドキドキしたけど、OKもらえたときはすっごく嬉しかった。




「…………………ふ」
自然と、笑みがこぼれる。

幸せだけど、恥ずかしいな……


「空閑、行くぞ」









さあ、

天国と地獄が同時に始まる。

はじめまして。初投稿です

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。

まぐです
腐女子の友人のリクエストをききながら趣味で書いてます。



初投稿ですから、まずは短めのお話を書きました。

ほんと……短いですよね

まぁ後二話あるんですけど……

全部合わせても驚きの短さ。



実は、今回遊真くんは女体化させるつもりでした。
でもふと思いました。『にょた遊真くんってどんな感じだろう…』と





無理です。
想像もできません。


諦めてBLにしました。


いつかまた遊真×修の小説を書くときがきたら絶対にょた遊真くんを書く!

今の私の目標です。



それでは、次回作『その2:オサムが鈍感すぎて辛い!』でお会いしましょう。



まぐでした
<2016/09/04 02:22 Mug(ストーリー原案:友人)>消しゴム
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