私の名前は稟。桜川中学校の二年生だ。勉強は好きじゃないし運動が得意でもない。クラスのリーダーを務めるような人間でなければ一人ぼっちな人間でもない。ドラマなら脇役ポジションにいるような人間である。そして今は学校から家に向かっている。
今日は観たいテレビがあるのでさっさと帰るつも…
「ドン!」
「エ!?」
驚いて思わず声が出てしまった。音が出た場所に向かいそっと覗いてみると、同じクラスの佐藤健が同級生にいじめられていた。それも二人がかりで。いてもたってもいられなくなったわたしは飛び出した。
「あなたたち何をしてるの!!先生を呼びますよ!!」
同級生たちは驚いて逃げ出していった。健を残して…
(なんで女子に対して恐れて男子には手を出せるのか?)
そんな疑問が頭に浮かんだ。そして健が怪我をしていたので鞄から絆創膏等の必要なものを取りだし処置をした。私が何故そんなものを普段から持ち歩いているのか疑問に思うだろうが、決して転びやすいからだとかといった理由ではない。この状況が日常だからだ。健はそこまで力がないわけではないが喧嘩事になるのを嫌っていて、例え向こうから手を出してきてもやり返そうとはしない。故に向こうはいじめをやめなるどころか日に日にエスカレートしていった。最後に絆創膏を張り、ゴミを袋に詰めると健はその場で立ち上がった。しかしふらふらでいつ倒れてもおかしくはない。
「大丈夫?」と私が聞くと
「うん、ありがと。」
といったやり取りをした。ここまではいつも道理。だがこのままではいつかもっと傷ついてしまうような出来事に巻き込まれてしまうかもしれないと危ぶみ
「もっと自分を大事にしなさいよ。できないのなら私を呼びなさい!いつでも守るから。」と念押しした。
「分かったよ。」と素直に答えてはいるが彼の声のトーンは変わらない。だから余計に不安である。多分健は私のことを呼ばないと思うから…私じゃ力にはなれないから。
健をどうにかしてあげたいと思う、、、でも健は自分を避けているようにも感じ結局
「じゃあまた明日」
で終わってしまう。明日は木曜日、幸い放課後になにもない日なのでちょっと健の様子を見てみようと思う。
木曜日、六月の雨はじめったくて嫌いだ。こんな日でも学校はあるからなおさら嫌いだ。で、昨日健の様子を見るといったのだが…いない。健は基本的に毎日来るから今日も来るだろうと考えていた。休んでしまったのは仕方ないので、明日の予定ついでに体調が良さそうなら少し話をしようと思った。
帰りに明日の予定と宿題をもらって健の家にいった。 健は眠っているのだろう。健の家は1人暮らしだから生活には苦労してあるはずだ。高校は行くらしいが大学は行けそうにないため商業か工業の道に進むようだ。家に入ろうと呼び鈴をならすが反応はなく、ドアノブに手をかけると、ドアは空いていることがわかった。
健の部屋を探し入ってみると、部屋の中は勉強道具と服そして家庭用品のみという感じだ。それを見るだけで健の生活の苦労がよく分かる。にしても…
(ドア開けっぱなしで出掛けるとは不用心にもほどがあるよね)
と脳内でツッこんでいた。健の帰りを待っていると玄関から足音が聞こえてきた。そして
「やべ、完全に家に鍵かけずに出掛けちまったー」
といいながら自分の部屋に飛び込んできた。すると健は驚き、咄嗟に
「・・・なんでお前がいるんだよ!?」
と叫んだ。私は冷静に
「今日学校来なかったでしょ。だから宿題とか持ってきてあげたの。」
というと彼は納得し、
「あっ、あぁ。ありがとう。」と答えた。全く、誰のせいでこんな面倒なことをするはめになったのかということをよく考えてほしいものだ。まぁ仮に休んでなくても来たけど…
「にしてもどこいってたの?」単純に気になったことを質問すると彼は少し困った顔をしていた。
「えぇっとぉ」
目をキョロキョロとさせている。言い訳でも考えているのだろう。私は先に杭を打つことにした。
「健ーーー」
「えぇっと、その…」
「ちゃんとしゃべりなさい。」
命令口調で言うと彼はあきらめ
「わかった。でも誰にも言わないで、そして今から言うことを信じてよ。あと気分転換に外に出ようぜ。」と意味深なことと同時に意味不明なことを言った。外に出て健が鍵を閉め、歩き始めたのでそれについていった。このままどこかでフェイントを入れようものなら真っ先に足を動かなくさせるがそんな心配は無用だった。しかし彼が口を開けた直後、おぞましい声が耳の中に聞こえてきた。
「キャ!これ何の声?」
驚いて声が出た。しかし健は驚くどころか平然に
「サタンだよ」
と言う。
・・・・・・・・・・・・は?
「こんなときに何いってるのよ!」
よくわからない状況に陥って、そんな中でふざけたことを言う健にガチギレした。しかし彼は平然とした様子で指を上に向けた。その指の向く方向に視線を合わせると角の生えた鬼、いや、どちらかと言うと悪魔(?)がいた。何度見ようがそれは悪魔のようで殺気がバリバリ出ていた。。
「えっ今日ハロウィン?」
「ハロウィンはまだだけど。」
そんなこと知ってるから余計意味不明なのに。恐怖より先に呆れてしまった。
「ねぇどうするの?」
不安になって声を掛けると
「倒す」
といった。いつも健はおっとりとした口調でしゃべるが今のこの言葉にはとても強い意思が感じられた。しかし人に手を出さないような優しい健がどうやって倒すのか不思議で仕方なかった。
今日は観たいテレビがあるのでさっさと帰るつも…
「ドン!」
「エ!?」
驚いて思わず声が出てしまった。音が出た場所に向かいそっと覗いてみると、同じクラスの佐藤健が同級生にいじめられていた。それも二人がかりで。いてもたってもいられなくなったわたしは飛び出した。
「あなたたち何をしてるの!!先生を呼びますよ!!」
同級生たちは驚いて逃げ出していった。健を残して…
(なんで女子に対して恐れて男子には手を出せるのか?)
そんな疑問が頭に浮かんだ。そして健が怪我をしていたので鞄から絆創膏等の必要なものを取りだし処置をした。私が何故そんなものを普段から持ち歩いているのか疑問に思うだろうが、決して転びやすいからだとかといった理由ではない。この状況が日常だからだ。健はそこまで力がないわけではないが喧嘩事になるのを嫌っていて、例え向こうから手を出してきてもやり返そうとはしない。故に向こうはいじめをやめなるどころか日に日にエスカレートしていった。最後に絆創膏を張り、ゴミを袋に詰めると健はその場で立ち上がった。しかしふらふらでいつ倒れてもおかしくはない。
「大丈夫?」と私が聞くと
「うん、ありがと。」
といったやり取りをした。ここまではいつも道理。だがこのままではいつかもっと傷ついてしまうような出来事に巻き込まれてしまうかもしれないと危ぶみ
「もっと自分を大事にしなさいよ。できないのなら私を呼びなさい!いつでも守るから。」と念押しした。
「分かったよ。」と素直に答えてはいるが彼の声のトーンは変わらない。だから余計に不安である。多分健は私のことを呼ばないと思うから…私じゃ力にはなれないから。
健をどうにかしてあげたいと思う、、、でも健は自分を避けているようにも感じ結局
「じゃあまた明日」
で終わってしまう。明日は木曜日、幸い放課後になにもない日なのでちょっと健の様子を見てみようと思う。
木曜日、六月の雨はじめったくて嫌いだ。こんな日でも学校はあるからなおさら嫌いだ。で、昨日健の様子を見るといったのだが…いない。健は基本的に毎日来るから今日も来るだろうと考えていた。休んでしまったのは仕方ないので、明日の予定ついでに体調が良さそうなら少し話をしようと思った。
帰りに明日の予定と宿題をもらって健の家にいった。 健は眠っているのだろう。健の家は1人暮らしだから生活には苦労してあるはずだ。高校は行くらしいが大学は行けそうにないため商業か工業の道に進むようだ。家に入ろうと呼び鈴をならすが反応はなく、ドアノブに手をかけると、ドアは空いていることがわかった。
健の部屋を探し入ってみると、部屋の中は勉強道具と服そして家庭用品のみという感じだ。それを見るだけで健の生活の苦労がよく分かる。にしても…
(ドア開けっぱなしで出掛けるとは不用心にもほどがあるよね)
と脳内でツッこんでいた。健の帰りを待っていると玄関から足音が聞こえてきた。そして
「やべ、完全に家に鍵かけずに出掛けちまったー」
といいながら自分の部屋に飛び込んできた。すると健は驚き、咄嗟に
「・・・なんでお前がいるんだよ!?」
と叫んだ。私は冷静に
「今日学校来なかったでしょ。だから宿題とか持ってきてあげたの。」
というと彼は納得し、
「あっ、あぁ。ありがとう。」と答えた。全く、誰のせいでこんな面倒なことをするはめになったのかということをよく考えてほしいものだ。まぁ仮に休んでなくても来たけど…
「にしてもどこいってたの?」単純に気になったことを質問すると彼は少し困った顔をしていた。
「えぇっとぉ」
目をキョロキョロとさせている。言い訳でも考えているのだろう。私は先に杭を打つことにした。
「健ーーー」
「えぇっと、その…」
「ちゃんとしゃべりなさい。」
命令口調で言うと彼はあきらめ
「わかった。でも誰にも言わないで、そして今から言うことを信じてよ。あと気分転換に外に出ようぜ。」と意味深なことと同時に意味不明なことを言った。外に出て健が鍵を閉め、歩き始めたのでそれについていった。このままどこかでフェイントを入れようものなら真っ先に足を動かなくさせるがそんな心配は無用だった。しかし彼が口を開けた直後、おぞましい声が耳の中に聞こえてきた。
「キャ!これ何の声?」
驚いて声が出た。しかし健は驚くどころか平然に
「サタンだよ」
と言う。
・・・・・・・・・・・・は?
「こんなときに何いってるのよ!」
よくわからない状況に陥って、そんな中でふざけたことを言う健にガチギレした。しかし彼は平然とした様子で指を上に向けた。その指の向く方向に視線を合わせると角の生えた鬼、いや、どちらかと言うと悪魔(?)がいた。何度見ようがそれは悪魔のようで殺気がバリバリ出ていた。。
「えっ今日ハロウィン?」
「ハロウィンはまだだけど。」
そんなこと知ってるから余計意味不明なのに。恐怖より先に呆れてしまった。
「ねぇどうするの?」
不安になって声を掛けると
「倒す」
といった。いつも健はおっとりとした口調でしゃべるが今のこの言葉にはとても強い意思が感じられた。しかし人に手を出さないような優しい健がどうやって倒すのか不思議で仕方なかった。
