玄関に足を踏み入れた時から思ってたけど、凄く綺麗な家。
私の家が散らかりすぎてる、というのも、もちろんある。
けど何か、家具屋さんみたいで。
インテリア雑誌に載ってそうな。
これが高校1年生の、しかも男子が生活する部屋かね。
凄い片付いてて、生活感がない、までは行かなくて。
「何愛、男の部屋 興味あんの?」
「バ、バカッ!ただ、綺麗だったから見ちゃってただけ」
男の部屋とか言わないでよ。
「あんま物色しないでよ?」
「物色!?」
瞬はどこか楽しそうに鼻で笑った。
あなたの趣味・特技はそれですか。
「ってかさあ、こんだけ綺麗なの保つって事は結構な頻度で掃除してんの?」
棚を指でなぞってみた。
指の腹を見てみても、触る前と全く変わらない。
「ホコリのチェック要らないから。掃除は昨日ちょっとやった」
「あら、私をちゃんとお客さんとして見てくれたのね?」
「まぁ、奏が来る時もある程度やるし」
恥ずかしがってくれると思えばこれよ。
瞬がこういう期待に応えてくれた事は一度も無い。
「フンッ、なーんか偉いのね」
そう言って、もう一度オシャレな棚を眺めた。
「良いからちゃっちゃと宿題終わらせんぞ」
その言葉で瞬の方へ視線を移せば、机の上に姿を現す大量の問題集。
「あ、ねえ!奏と瞬っていつから仲良いの?」
「あ?中学ー、1年くらいじゃん?良いからそこ座れ」
せっかく話逸らせたと思ったのに。
仕方なく、葉山様の命令に従った。
「ねぇ、瞬から声掛けたの?」
「はあ?んまぁな」
コイツ、質問に答える気無いし。
もうバッチリ シャーペン持ってやがる。
「何がきっかけで話し掛けようと思ったの?」
「愛の自由研究は『葉山と大野の中学時代について』か」
「えー!自由研究あるの!?」
「ある訳ねぇだろ。小・中学生じゃあるまいし」
驚かせないでよ!と騒げば、勝手に驚いたんだろ、と、
正しくも強烈なお言葉が冷静に返された。
瞬と奏の中学時代。
少し気になってる自分がいるのも確か。
「ねぇ、奏ってどんな中学生だったの?」
「今以上に大人しそうだった」
それ、大丈夫?
今でも、隣に居たって気付かないくらいなのに。
いやこれ、大人しいというより、存在感、みたいなあれか。
「本人は、そんな大袈裟なものじゃない、って言ってる
けど、奏はイジメに遭ってた」
中学時代をいきなり語り出す瞬。
ああ、でも確かに、あの頃って結構あちこちでイジメられてたかも。
私は全く関わってないけど。
瞬達の学校でもそうだったのかな。
「もう入学してすぐターゲットになってたから、アイツの
中学初の春は、最悪だっただろうな…」
瞬のそんな言葉が、静かな部屋に、静かに響いた。
私の家が散らかりすぎてる、というのも、もちろんある。
けど何か、家具屋さんみたいで。
インテリア雑誌に載ってそうな。
これが高校1年生の、しかも男子が生活する部屋かね。
凄い片付いてて、生活感がない、までは行かなくて。
「何愛、男の部屋 興味あんの?」
「バ、バカッ!ただ、綺麗だったから見ちゃってただけ」
男の部屋とか言わないでよ。
「あんま物色しないでよ?」
「物色!?」
瞬はどこか楽しそうに鼻で笑った。
あなたの趣味・特技はそれですか。
「ってかさあ、こんだけ綺麗なの保つって事は結構な頻度で掃除してんの?」
棚を指でなぞってみた。
指の腹を見てみても、触る前と全く変わらない。
「ホコリのチェック要らないから。掃除は昨日ちょっとやった」
「あら、私をちゃんとお客さんとして見てくれたのね?」
「まぁ、奏が来る時もある程度やるし」
恥ずかしがってくれると思えばこれよ。
瞬がこういう期待に応えてくれた事は一度も無い。
「フンッ、なーんか偉いのね」
そう言って、もう一度オシャレな棚を眺めた。
「良いからちゃっちゃと宿題終わらせんぞ」
その言葉で瞬の方へ視線を移せば、机の上に姿を現す大量の問題集。
「あ、ねえ!奏と瞬っていつから仲良いの?」
「あ?中学ー、1年くらいじゃん?良いからそこ座れ」
せっかく話逸らせたと思ったのに。
仕方なく、葉山様の命令に従った。
「ねぇ、瞬から声掛けたの?」
「はあ?んまぁな」
コイツ、質問に答える気無いし。
もうバッチリ シャーペン持ってやがる。
「何がきっかけで話し掛けようと思ったの?」
「愛の自由研究は『葉山と大野の中学時代について』か」
「えー!自由研究あるの!?」
「ある訳ねぇだろ。小・中学生じゃあるまいし」
驚かせないでよ!と騒げば、勝手に驚いたんだろ、と、
正しくも強烈なお言葉が冷静に返された。
瞬と奏の中学時代。
少し気になってる自分がいるのも確か。
「ねぇ、奏ってどんな中学生だったの?」
「今以上に大人しそうだった」
それ、大丈夫?
今でも、隣に居たって気付かないくらいなのに。
いやこれ、大人しいというより、存在感、みたいなあれか。
「本人は、そんな大袈裟なものじゃない、って言ってる
けど、奏はイジメに遭ってた」
中学時代をいきなり語り出す瞬。
ああ、でも確かに、あの頃って結構あちこちでイジメられてたかも。
私は全く関わってないけど。
瞬達の学校でもそうだったのかな。
「もう入学してすぐターゲットになってたから、アイツの
中学初の春は、最悪だっただろうな…」
瞬のそんな言葉が、静かな部屋に、静かに響いた。
