「そのイジメって、そんなに酷かったの?」
「まぁ、いつ見ても、痣とか傷はあったな」
自分から聞き出したくせに、聞いてるのが辛くて目を逸らした。
そんな私に、瞬は続ける。
「そんな奏が放課後、夕陽に照らされたどこかに座ってた」
放課後と夕陽に照らされた、は覚えてるのに場所は覚えてないんだ、とか思いながら、うん、と相槌を打てば、瞬は少し驚いたように私を見る。
そして少し笑って、さらに続けた。
「どうしたの、って聞けば、何でもない、って」
それには、頷けなかった。
その言葉の後に続く会話が、大体想像出来てしまったから。
「そんな訳ねえだろ、って言ったら、僕が悪いんだ、って」
やっぱり。
「…そ、れで?」
「とりあえず何があったか聞いて、色々えらい事んなってたから、家呼んで。それから、ずっと…」
「仲良いんだ?」
「そっ。瞬くん瞬くん、って」
それがまた可愛くてさ、と優しく笑う瞬。
「小さい子みたいなんだよ」
可愛いのはどっちよ。
私は、最近やっと気付いた。
今まで分かっていなかった、あの気持ちの正体に。
これが、『恋』とかってやつなんだと。
「…何か、ごめんね。あっ、教えて?」
「あぁ、おう」
私はこの時、初めて自分から問題集のページを開いた。
「まぁ、いつ見ても、痣とか傷はあったな」
自分から聞き出したくせに、聞いてるのが辛くて目を逸らした。
そんな私に、瞬は続ける。
「そんな奏が放課後、夕陽に照らされたどこかに座ってた」
放課後と夕陽に照らされた、は覚えてるのに場所は覚えてないんだ、とか思いながら、うん、と相槌を打てば、瞬は少し驚いたように私を見る。
そして少し笑って、さらに続けた。
「どうしたの、って聞けば、何でもない、って」
それには、頷けなかった。
その言葉の後に続く会話が、大体想像出来てしまったから。
「そんな訳ねえだろ、って言ったら、僕が悪いんだ、って」
やっぱり。
「…そ、れで?」
「とりあえず何があったか聞いて、色々えらい事んなってたから、家呼んで。それから、ずっと…」
「仲良いんだ?」
「そっ。瞬くん瞬くん、って」
それがまた可愛くてさ、と優しく笑う瞬。
「小さい子みたいなんだよ」
可愛いのはどっちよ。
私は、最近やっと気付いた。
今まで分かっていなかった、あの気持ちの正体に。
これが、『恋』とかってやつなんだと。
「…何か、ごめんね。あっ、教えて?」
「あぁ、おう」
私はこの時、初めて自分から問題集のページを開いた。
