「……じゃあ、これ。愛に渡してくれ」
そう言って、奏のお陰で出来たものを渡す。
さっき奏が買いに行ってくれたから、出来たもの。
それを、分かったよ、と受け取ってくれる奏。
その声は少し震えてて、正直頼りなかったけど。
「んな顔すんなよ。お前がそんなんじゃ……」
もうこれ以上、頼み事出来ねぇじゃねぇか。
「愛の事、任せらんねぇじゃねぇか」
「えっ?」
いつも以上に大きくなった奏の目を見て、もう一度言う。
「俺が死んだら、愛をよろしくな」と。
けど、合わせていた目は逸らされ、奏は俯いた。
「無理だよ……」
微かにそんな声が聞こえ、つい聞き返す。
「僕には、……僕には無理だよ」
「そんな事言うなよ。俺には、……お前しか居ねぇんだよ」
愛ほど大切なヤツを任せられるような……
「心友は」
「瞬くん……」
奏が震えた声で俺の名を呼ぶと、彼の頬を大粒の涙が伝った。
俺はかろうじて動く右手を、奏の白い手へ伸ばす。
それに触れれば、温かさを感じた。
奏は温かさを感じられるほど温かくて、俺はその温かさを
感じられて。
俺も奏も、生きてるって、思えた。
「ごめんな」
自分の事しか考えられなくて
そんな思いで呟けば、奏は空いてる右手で涙を拭いながら首を振った。
「大丈夫、愛ちゃんには僕が居るから」と。
「あぁ。よろしくな」
俺の言葉に奏が頷いてくれた事を確認し、奏の手をそっと離した。
俺には、出来なかった事がたくさんある。
もっともっと愛を笑わせたかったし、2人でいろんな場所へ行きたかった。
そしてもっと、そばに居たかった。
だから、
「俺が愛と一緒に居られない時間」
これからを、
「奏が愛と一緒に居てくれ」
「……うん」
「よし。1回でそう言ってくれて良かった。言ってくれるまで繰り返すつもりだったから」
そう言って笑ってみれば、奏も笑ってくれた。
良かった。
これできっと、愛は大丈夫だ。
奏、どうか愛の前でも、その笑顔で居てくれ。
そう言って、奏のお陰で出来たものを渡す。
さっき奏が買いに行ってくれたから、出来たもの。
それを、分かったよ、と受け取ってくれる奏。
その声は少し震えてて、正直頼りなかったけど。
「んな顔すんなよ。お前がそんなんじゃ……」
もうこれ以上、頼み事出来ねぇじゃねぇか。
「愛の事、任せらんねぇじゃねぇか」
「えっ?」
いつも以上に大きくなった奏の目を見て、もう一度言う。
「俺が死んだら、愛をよろしくな」と。
けど、合わせていた目は逸らされ、奏は俯いた。
「無理だよ……」
微かにそんな声が聞こえ、つい聞き返す。
「僕には、……僕には無理だよ」
「そんな事言うなよ。俺には、……お前しか居ねぇんだよ」
愛ほど大切なヤツを任せられるような……
「心友は」
「瞬くん……」
奏が震えた声で俺の名を呼ぶと、彼の頬を大粒の涙が伝った。
俺はかろうじて動く右手を、奏の白い手へ伸ばす。
それに触れれば、温かさを感じた。
奏は温かさを感じられるほど温かくて、俺はその温かさを
感じられて。
俺も奏も、生きてるって、思えた。
「ごめんな」
自分の事しか考えられなくて
そんな思いで呟けば、奏は空いてる右手で涙を拭いながら首を振った。
「大丈夫、愛ちゃんには僕が居るから」と。
「あぁ。よろしくな」
俺の言葉に奏が頷いてくれた事を確認し、奏の手をそっと離した。
俺には、出来なかった事がたくさんある。
もっともっと愛を笑わせたかったし、2人でいろんな場所へ行きたかった。
そしてもっと、そばに居たかった。
だから、
「俺が愛と一緒に居られない時間」
これからを、
「奏が愛と一緒に居てくれ」
「……うん」
「よし。1回でそう言ってくれて良かった。言ってくれるまで繰り返すつもりだったから」
そう言って笑ってみれば、奏も笑ってくれた。
良かった。
これできっと、愛は大丈夫だ。
奏、どうか愛の前でも、その笑顔で居てくれ。
