「っはあ、はっ……」
勢いよく目を開ければ、見慣れた自分の部屋の壁が目に入った。
顔は、涙ではなく汗で濡れていた。
朝の光に照らされたベッドの上でゆっくりと上体を起こし、バクバクと騒ぐ胸を押さえ息を整える。
辺りを見渡せば、いつもと、今までと変わらない自分の部屋。
夢だ……
机には、瞬が獲ってくれた うさぎのぬいぐるみがあって。
その子の首には瞬から預かったネックレスのチェーンが通されていて、大事そうに両手で抱えてる小さな木箱には、
チェーンに通されたお揃いの瞬の指輪が入っている。
私のは、ちゃんと私の右手中指に。
「瞬……」
気づけば、指でぬいぐるみの小さな頭を撫で、大好きな人の名前を呼んでいた。
また……愛、って、呼んでくれたら良いのに。
バカ呼ばわりしてくれたら良いのに。
「瞬……」
カレンダーは4月。
「また、桜が咲くよ」
私達の好きな花が、私達の想い出の場所で。
瞬、
「私は行くよ」
毎年行くって、約束したから。
「……瞬のばか」
ぬいぐるみの頭を撫でていた指で涙を拭い、時計を確認する。
もう出る時間だってさ。
心で瞬にそう笑い、適当に髪を縛る。
いつか瞬が褒めてくれた、ポニーテールに。
似合ってる? なんてぬいぐるみに問い掛けても、何も返ってこない。
分かってるよ。
瞬にもう会えないなんて事くらい。
でも私は、瞬が好きだから。
瞬なしで生きていくなんて出来ないから。
「行ってくるね」なんてぬいぐるみに話し掛けて。
それに、行ってらっしゃい、なんて言葉を瞬の声で作って。
瞬と一緒に、今を生きていくんだよ。
瞬が、大好きだから。
勢いよく目を開ければ、見慣れた自分の部屋の壁が目に入った。
顔は、涙ではなく汗で濡れていた。
朝の光に照らされたベッドの上でゆっくりと上体を起こし、バクバクと騒ぐ胸を押さえ息を整える。
辺りを見渡せば、いつもと、今までと変わらない自分の部屋。
夢だ……
机には、瞬が獲ってくれた うさぎのぬいぐるみがあって。
その子の首には瞬から預かったネックレスのチェーンが通されていて、大事そうに両手で抱えてる小さな木箱には、
チェーンに通されたお揃いの瞬の指輪が入っている。
私のは、ちゃんと私の右手中指に。
「瞬……」
気づけば、指でぬいぐるみの小さな頭を撫で、大好きな人の名前を呼んでいた。
また……愛、って、呼んでくれたら良いのに。
バカ呼ばわりしてくれたら良いのに。
「瞬……」
カレンダーは4月。
「また、桜が咲くよ」
私達の好きな花が、私達の想い出の場所で。
瞬、
「私は行くよ」
毎年行くって、約束したから。
「……瞬のばか」
ぬいぐるみの頭を撫でていた指で涙を拭い、時計を確認する。
もう出る時間だってさ。
心で瞬にそう笑い、適当に髪を縛る。
いつか瞬が褒めてくれた、ポニーテールに。
似合ってる? なんてぬいぐるみに問い掛けても、何も返ってこない。
分かってるよ。
瞬にもう会えないなんて事くらい。
でも私は、瞬が好きだから。
瞬なしで生きていくなんて出来ないから。
「行ってくるね」なんてぬいぐるみに話し掛けて。
それに、行ってらっしゃい、なんて言葉を瞬の声で作って。
瞬と一緒に、今を生きていくんだよ。
瞬が、大好きだから。
