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想い舞う頃


少しずつ、少しずつ。

瞬に抱きついてる感覚が、瞬に抱きしめられてる感覚が薄れていって、今はすっかりなくなってしまった。

空を見上げれば、私達の想いはまだそこへ舞っていた。


大好きだよ


初めて言われたその言葉は、決して忘れることはないだろう。

というより、忘れられない。

大好きな人に初めて言われた、同じ想い。

「忘れないよ」

あの言葉も、瞬と過ごした時間の全ても。


ふと、首に何かが かかっている事に気づき、自分の胸元を見てみる。

すると、ネックレスチェーンに通された瞬の指輪があった。

「瞬……」

その指輪を握り瞬の名前を呟くと、自然と笑みがこぼれた。

瞬が持ってたの?

私をここに呼ぶために?

だからすぐ見つかるって言ってたんだね。

瞬が持ってたから。

「もう本っ当。ばかだよね」

私がここに来ないわけないじゃん。

瞬と約束したんだよ?

「……でも」

そこまでして伝えたかったのかなって思うと、少し嬉しい。

あの真っ直ぐすぎるほどの想いを。

私達は、ずっと同じ想いだったんだね。



大好き

そして

ありがとう

<2016/12/20 17:45 秋の空>消しゴム
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