あーあ。
昼休みが終われば、残りの学校での1日はもう無いに等しい。
あっという間に、午後の授業も帰りのHRも終わった。
どうするよ。
瞬に作ってきた、ハートのチョコ。
ハート……
重過ぎた、かな。
みんなは、どういうの作ってきたんだろう。
結局、誰1人として受け取られてた人は居なかったけど。
「はぁ…」
私のため息の漏れるここは、放課後の自転車置き場。
もう殆どの生徒が帰っており、その場所には誰の姿も、
誰の自転車も無い。
あ、自転車は数台残ってる。
けど、同じくラクスの人は……
チャリンチャリン
誰も居ないはずの自転車置き場に静かに響く、自転車の
ベルの音。
誰も居ないはずの場所に…居た。
1人。
「瞬っ」
「浮かねぇ顔して」
そう言って瞬は、優しく微笑んだ。
これだから女子は、みんなアンタに夢中になんのよ。
「バカ」
瞬を押してやろうとすれば、彼はサッと一瞬で自転車から
降りた。
「あっぶねぇな」
「…はい」
驚きを隠せない瞬に、チョコの入った箱を差し出す。
「えぇ?」
「…あげる」
その3文字を言うのに、結構な勇気を要したのに。
言った直後に吹かれた。
「ハハハッ、女の子みてぇだな」
「うるさいっ!」
誰がこうさせたのよ。
誰が女の子にしたのよ。
しょうがないじゃん。
瞬の事が、好きなんだから。
…って、あれ?
受け取って、くれた?
「良いの?」
昼休み、大人しそうな子ガッツリ フッてたよね?
別に要らねぇし、って。
「まあ…な。こんなもん受け取ったの人生初だぜ」
この男、今までどれくらいの女の子傷つけてきたんだか。
「あっ!へ、変な感想は要らないからね!?」
「うーん。まーあ?味がダメなら、愛の気持ちを頂くよ」
ああ、これ絶対そうなるやつじゃん。
ん?
でもあれだ。
溶かし過ぎ・冷やし過ぎで変わるかもしれないけど、素は
普通に売られてる板チョコだし、食べられない程ではない
はず。
そう自分に言い聞かせ、瞬にこの日の別れを告げた。
「おう」
瞬が軽く手を振ってくれた事を確認し、ペダルを思い切り
踏み込んだ。
そして後日、『見た目は散々だったが味は美味かった』
という、『変な感想』を頂いた事は、よく覚えている。
昼休みが終われば、残りの学校での1日はもう無いに等しい。
あっという間に、午後の授業も帰りのHRも終わった。
どうするよ。
瞬に作ってきた、ハートのチョコ。
ハート……
重過ぎた、かな。
みんなは、どういうの作ってきたんだろう。
結局、誰1人として受け取られてた人は居なかったけど。
「はぁ…」
私のため息の漏れるここは、放課後の自転車置き場。
もう殆どの生徒が帰っており、その場所には誰の姿も、
誰の自転車も無い。
あ、自転車は数台残ってる。
けど、同じくラクスの人は……
チャリンチャリン
誰も居ないはずの自転車置き場に静かに響く、自転車の
ベルの音。
誰も居ないはずの場所に…居た。
1人。
「瞬っ」
「浮かねぇ顔して」
そう言って瞬は、優しく微笑んだ。
これだから女子は、みんなアンタに夢中になんのよ。
「バカ」
瞬を押してやろうとすれば、彼はサッと一瞬で自転車から
降りた。
「あっぶねぇな」
「…はい」
驚きを隠せない瞬に、チョコの入った箱を差し出す。
「えぇ?」
「…あげる」
その3文字を言うのに、結構な勇気を要したのに。
言った直後に吹かれた。
「ハハハッ、女の子みてぇだな」
「うるさいっ!」
誰がこうさせたのよ。
誰が女の子にしたのよ。
しょうがないじゃん。
瞬の事が、好きなんだから。
…って、あれ?
受け取って、くれた?
「良いの?」
昼休み、大人しそうな子ガッツリ フッてたよね?
別に要らねぇし、って。
「まあ…な。こんなもん受け取ったの人生初だぜ」
この男、今までどれくらいの女の子傷つけてきたんだか。
「あっ!へ、変な感想は要らないからね!?」
「うーん。まーあ?味がダメなら、愛の気持ちを頂くよ」
ああ、これ絶対そうなるやつじゃん。
ん?
でもあれだ。
溶かし過ぎ・冷やし過ぎで変わるかもしれないけど、素は
普通に売られてる板チョコだし、食べられない程ではない
はず。
そう自分に言い聞かせ、瞬にこの日の別れを告げた。
「おう」
瞬が軽く手を振ってくれた事を確認し、ペダルを思い切り
踏み込んだ。
そして後日、『見た目は散々だったが味は美味かった』
という、『変な感想』を頂いた事は、よく覚えている。
