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想い舞う頃


明後日、だった日曜日。

この日、私は休日にも関わらず7時に起きた。

普段、休日なら10時、11時まで寝ている私。

瞬の力って、凄い。

楽しみ過ぎて、こんな早起きをしてしまった。

瞬、何で来るんだろう。

何時頃に来るんだろう。

いろんな事を考えながら時間を潰す。

そしてふと時計を見た頃には、その時計の針は9時をさして
いた。

そろそろ外も暖かくなってきたかな、と思い、玄関の外へ。

玄関を出てすぐの所に座り、好きな人を待つ。

ああ、何だか素敵な物語のヒロインにでもなった気分。

恋って、なんて楽しいんだろう。

『恋は楽しい事ばかりじゃない』

恋愛の小説やドラマではよく、そんな事を言う。

だけど、そんなの嘘だ。

そう思っていた。




いつの間にか寝てしまった私。

そっと頭を撫でられるような感覚で目を覚ます。

顔を上げ、右隣を見てみれば瞬の爽やかな笑顔があった。

「起こしちゃった?」

「ううん。いつ来たの?」

抱えた膝に顔をうずめていたから、外の光が眩しい。

きっと、可愛いとは言い難い顔で瞬を見つめているんだろう。

「あぁ、今さっき。お前こそいつから居たんだよ」

素直に時間を言う事は出来ず、何時?と聞いた。

「11時」

2時間前からここに、なんて言えない。

……あれ。

瞬の格好を見て思った。

「厚着じゃない?」と。

「あぁ。今年の春は寒いから……じゃなくて。今日はあれ
でのお出掛けになるから」

冗談交じりに説明してくれた瞬の視線の先には、いつか
瞬の家で見たバイクが停められていた。

そう言えば、乗せてもらう、なんて約束もしたね。

瞬、覚えててくれたんだ。

「凄いっ!本当?」

「愛と居るとヒーローになれる気がする…」

あ、またバカにされた?

「るっさいわね」

「で?行く気んなった?」

そんなの最初から満々だっつーの。

「なら着替えて上着羽織って来い」

また読まれた?

悟られた?

本当、この人凄いよね。

私の考えてる事、全部お見通し。

「分かりましたっ!」

勢い良く立ち上がり、敬礼して家の中へ。


<2016/10/07 17:07 秋の空>消しゴム
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