バイクの方へ向かっていた瞬が振り返った。
何となく辺りを見る。
「…ん?」
桜を見るためか、私に何かを言うためか分からなかった
けど、答えてみた。
予想通り笑われた。
けどもう、気にしないよ。
「この後暇?」
その確認、要る?
聞かれる度に自分が暇だと実感して悲しくなるんだけど。
「暇…だけど」
「良かった。とりあえず下りようぜ?」
そう言ってバイクを押しながら下りようとする瞬。
「もう帰るの?」
「まだ居ても良いけど」
「えっ、いや……だって」
言葉が見つからずに俯けば、慌てんなよ、と瞬は笑った。
「だって…帰ったら……」
瞬と居られないじゃん。
クラスも違うのに。
「なら帰んなきゃ良いじゃん」
何で1人でこんなとこに居なきゃいけないのよ。
「ほれっ」
顔を上げれば、視界の下の方でヘルメットが地面に向かっていた。
慌ててそれを受け取る。
「あっぶな……」
こんな良さ気なヘルメット落とせないよ……
「どう?ちょいとお出かけしませんか?」
暫く腕の中のヘルメットを見つめ、瞬へ視線を移す。
「暇なんだろ?」
ここまで来て、やっと分かった。
「どっか連れてってくれるの?」
「どっか行きたいとこある?」
そう聞かれ、瞬の元へ駆け寄った。
そして、思い切り抱きついてやった。
ヘルメットには、落とすより大きな衝撃与えたかも。
左手でバイクを支え、右手で私を支える、忙しい瞬。
「で、行きたいとこは」
せっかち。
「ないよっ」
瞬の顔を見上げ、笑った。
「困ったお客様だ」
そう笑うと瞬は、私を離して坂を下りて行く。
「私は瞬と居られたら良いのっ!」
叫ぶように言いながら瞬を追う。
「それなら俺も負けねぇぜ?」
隣についた時、真面目な声で言われた。
「えっ、もう1回言って?聞こえなかった」
意地悪をするような気持ちで、瞬の顔を覗き込む。
聞こえなかったなんて、嘘。
ただ、もう一度聞きたかっただけ。
「やだ。ぜってえ言わねぇし」
恥ずかしそうに目を逸らす瞬。
そして、良いから乗れ、と長い脚を上げてバイクにまたがる瞬。
ハイテンションな私は、すんなりそれに従った。
ここに乗るの、少しは上手くなったかな。
何となく辺りを見る。
「…ん?」
桜を見るためか、私に何かを言うためか分からなかった
けど、答えてみた。
予想通り笑われた。
けどもう、気にしないよ。
「この後暇?」
その確認、要る?
聞かれる度に自分が暇だと実感して悲しくなるんだけど。
「暇…だけど」
「良かった。とりあえず下りようぜ?」
そう言ってバイクを押しながら下りようとする瞬。
「もう帰るの?」
「まだ居ても良いけど」
「えっ、いや……だって」
言葉が見つからずに俯けば、慌てんなよ、と瞬は笑った。
「だって…帰ったら……」
瞬と居られないじゃん。
クラスも違うのに。
「なら帰んなきゃ良いじゃん」
何で1人でこんなとこに居なきゃいけないのよ。
「ほれっ」
顔を上げれば、視界の下の方でヘルメットが地面に向かっていた。
慌ててそれを受け取る。
「あっぶな……」
こんな良さ気なヘルメット落とせないよ……
「どう?ちょいとお出かけしませんか?」
暫く腕の中のヘルメットを見つめ、瞬へ視線を移す。
「暇なんだろ?」
ここまで来て、やっと分かった。
「どっか連れてってくれるの?」
「どっか行きたいとこある?」
そう聞かれ、瞬の元へ駆け寄った。
そして、思い切り抱きついてやった。
ヘルメットには、落とすより大きな衝撃与えたかも。
左手でバイクを支え、右手で私を支える、忙しい瞬。
「で、行きたいとこは」
せっかち。
「ないよっ」
瞬の顔を見上げ、笑った。
「困ったお客様だ」
そう笑うと瞬は、私を離して坂を下りて行く。
「私は瞬と居られたら良いのっ!」
叫ぶように言いながら瞬を追う。
「それなら俺も負けねぇぜ?」
隣についた時、真面目な声で言われた。
「えっ、もう1回言って?聞こえなかった」
意地悪をするような気持ちで、瞬の顔を覗き込む。
聞こえなかったなんて、嘘。
ただ、もう一度聞きたかっただけ。
「やだ。ぜってえ言わねぇし」
恥ずかしそうに目を逸らす瞬。
そして、良いから乗れ、と長い脚を上げてバイクにまたがる瞬。
ハイテンションな私は、すんなりそれに従った。
ここに乗るの、少しは上手くなったかな。
