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想い舞う頃


空がだいぶ暗くなってきた頃。

辺りは屋台の光が目立ってきて、さらに明るくなった。

その頃、私達はヨーヨー釣りに成功した。

私は赤色、瞬は紫色。

「何か…たまには良いな。こういうのも」

懐かし気に言う瞬を見て、自然と笑みが浮かんだ。

「でしょ?年に1度。子供になった気分でっ!」

パシャパシャという音をたて、小さく膨らんだ風船の中で
水が踊る。

「そうだ、かき氷でも食べない?」

「だな」

瞬が笑ってくれて、私も笑う。

かき氷の屋台へ行って、おじさんに400円。

私はいちご、瞬はブルーハワイ。

水ヨーヨーとかき氷のカップを片手に、気分アップアップ。

「ブルーハワイちょーだい?」

「まず自分の食えよ」

って言いながらもカップを私の方へ。

「…あ~んしてくれないの?」

「アホか。自分で食え」

ぶぅ、なんて言いながら、美味しい部分を多めにもらう。

ひんやりとした感覚と、夏の味が口いっぱいに広がる。

「美味し〜」

「それは良かった」

「じゃあ瞬にもいちごあげるよ。はい、あ~ん」

1口分を瞬の口元へ運んでも、当たり前のように受け取ってはもらえない。

自分ので、控えめに美味しい部分を持っていった瞬。

「美味しいでしょ」

普通、と言いながら、2口目を口へ。

私も2口目をもらう。

「誰か居るかな?友達」

話を振り、どんどんかき氷を食べ進める。

瞬のをね。

「さあ?俺ら友達居ねぇし。居ても気付きやしねぇよ」

瞬の言葉で、友達が少ないことを思い出す。

表情が暗くなったのだろうか。

瞬は笑った。

そんなに必要か?友達って、って。

「愛には俺も奏も居るし。俺も愛と奏が居れば良いと
思ってるし」

人のかき氷を食べながら、少し良さそうな事を言う瞬。

「あの、いつまで人の食べてんの?」

「いや、いちご美味い」

「知ってる。……ブルーいただきっ!」

瞬のカップへ右手を伸ばせば、サッと避けられた。

反射神経、凄いんだね。

「いただき〜っ」

「あー!ちょっとぉ〜」

頬を膨らませれば、瞬は楽しそうに笑った。

それにつられて、私も笑った。


<2016/10/19 00:02 秋の空>消しゴム
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