卒業前の春、夕方。
この日、2人がウチに来ていた。
奏は…なんて言ってたっけ。
部屋には居ない。
瞬と2人、自分の部屋に。
「咲くかな…」
窓の前に立ち、夕焼けを眺めながら呟いた。
あそこの桜、今年も咲くかな、と思って。
「咲くんじゃねぇか?」
植物は強いから…、と、続けるように呟いた瞬。
「そうだね。また、会えるかな」
高3に上がってすぐの春、会えたように。
「会えんだろ」
「ふふっ」
瞬の、当たり前だ、と言っているような言い方が嬉しくて、笑ってしまった。
会えるよね。
あそこには、私達にとって大きな何かがあるんだ。
だから、きっと。
ガチャ、と部屋のドアが開き、奏が戻ってきた。
「僕、そろそろ帰るね」
そう言って、ミニテーブルに置いてあった携帯をポケットに入れる奏。
「そ〜お?瞬は?」
「じゃあ、俺も帰ろっかな」
「そう……じゃあ行こっか」
2人を見送るため、私がドアの方へ向かった時。
奏が、椅子から立ち上がった瞬に駆け寄るように寄った。
「…大丈夫?」
心配そうな奏の声が聞こえ、振り返る。
その視線の先では、瞬が奏に支えられるような形で立って
いた。
「…立ち眩み?」
「いや……何か…」
少し驚いたように答える瞬の視線は、左下辺りに向いていた気がした。
この日、2人がウチに来ていた。
奏は…なんて言ってたっけ。
部屋には居ない。
瞬と2人、自分の部屋に。
「咲くかな…」
窓の前に立ち、夕焼けを眺めながら呟いた。
あそこの桜、今年も咲くかな、と思って。
「咲くんじゃねぇか?」
植物は強いから…、と、続けるように呟いた瞬。
「そうだね。また、会えるかな」
高3に上がってすぐの春、会えたように。
「会えんだろ」
「ふふっ」
瞬の、当たり前だ、と言っているような言い方が嬉しくて、笑ってしまった。
会えるよね。
あそこには、私達にとって大きな何かがあるんだ。
だから、きっと。
ガチャ、と部屋のドアが開き、奏が戻ってきた。
「僕、そろそろ帰るね」
そう言って、ミニテーブルに置いてあった携帯をポケットに入れる奏。
「そ〜お?瞬は?」
「じゃあ、俺も帰ろっかな」
「そう……じゃあ行こっか」
2人を見送るため、私がドアの方へ向かった時。
奏が、椅子から立ち上がった瞬に駆け寄るように寄った。
「…大丈夫?」
心配そうな奏の声が聞こえ、振り返る。
その視線の先では、瞬が奏に支えられるような形で立って
いた。
「…立ち眩み?」
「いや……何か…」
少し驚いたように答える瞬の視線は、左下辺りに向いていた気がした。
