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想い舞う頃


今日も、枕元で携帯が設定した音楽を流す。

布団の中から手を出し、何とかそれを止めてため息1つ。

朝の太陽が照らす自分の部屋。

当たり前だけど、誰も居なくてとても静か。

私はそんな部屋から出て洗面所へ。


鏡に映るのは、やっぱり可愛いとは言い難い自分の顔。

染めたらもっと綺麗な色になるのかな、なんて女の子らしい事を考えながら髪をとかした。

今日はある程度サラサラになった、少し伸びてきた髪を
適当に縛ってみた。

もう縛れる程伸びてたんだ、なんて思った。

『じゃあ愛、気を付けて』

ふと、昨日の瞬の声を思い出す。

何だろう、これ。

健康的な意味での無事を願う。



今日も朝から自転車を飛ばし、いつもの定位置に自転車を置いていた。

「宮野さん」

後ろの方から聞こえてきた、可愛らしい声。

そちらへ視線を向ければ、やはり奏が居た。

「おはよ」

奏からは素敵な笑顔が返って来た。

つられるように私も笑顔になる。

「うわっ」

前を向いてやっと、隣に居た瞬の存在に気付いた。

「おはよ」

「お、おはよう…」

何これ。

奏とは違う何かを感じる。

「あ、そう言えば奏って3組だったの?」

奏の笑顔が返って来たあの辺りは、3組の人の自転車が
多く止められる位置。

「まぁ、知らなくてもしょうがないわな」

「そうなの?」

「あれだけ大人しけりゃ居ても気付きやしねぇよ」

架空の人物みてぇだな、と笑う瞬。

答えが見つからず、とりあえず笑っておく。

「僕は瞬くんにどう見えてるの?」

「うわっ、奏…」

「もう。ねぇ?」

「ハハッ、ねえ〜」

こういう時の答えはこれで良いのだろうか。

今までこうしてきて間違えたと感じた事はないけど。

幸せな朝を迎えて3人で仲良く教室へ向かった。



「また帰りね」

「うん。頑張ろうね」

瞬と同時に、はいよ、と答えて教室に入った。

<2016/09/17 18:37 秋の空>消しゴム
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