教室に入り、荷物の片付けも終え、外を眺めていた。
その窓の外では、雨が地に向かって降りていた。
学校の敷地内に植えられた桜の木。
それも、完全に花を散らし、葉を付けていた。
もう、春も終わりなんだね。
春が終わって、短い梅雨が来る。
季節は、いつまでも巡る。
「雨、か…」
そんな呟きが、賑やかな教室で、微かに聞こえた気がした。
後ろを向いてみれば、瞬も窓の外を眺めていた。
少し前にも、こんな事があった気がする。
「瞬、雨嫌い?」
「嫌いじゃないけど、横殴りのは、どこか桜が散る瞬間と
重なる」
小さく、優しくそう答えた瞬。
「瞬も桜好きなの?」
「愛も?」
好きなのかな、なんて、少し期待しながら頷いた。
そうしたら、瞬は優しい笑みを浮かべた。
まだあまり長い時間を一緒に居た訳ではないけど、こんなに優しい瞬の表情を見たのは、初めてだった。
「俺も好きなんだ。子供ん頃は花びら凄え集めてた」
眩しい程の笑顔でそう語る瞬。
「あー!分かる!ティッシュに挟んで、本の真ん中辺りにね」
私もつられるように共感していた。
「そうそう。愛、超やりそう」
「ハハッ、実際やってた」
瞬と過ごすこの時間って、何でこんなに楽しいんだろう。
たまに、初めて感じるような、変な気持ちにもなるけど。
それも、もう嫌じゃない。
むしろ、それに対して幸せに似た何かを感じ始めている。
「え、瞬はやってなかったの?」
「そんな女の子らしい事ぁしねぇよ」
「そーなんだ」
何となく目を逸らせば、瞬は笑った。
それを見ていると、何だか嬉しくなって私も笑ってる。
気付けば、2人で笑ってる。
瞬が笑えば、私も笑って。
私が笑えば、瞬も笑って。
「瞬」
「愛」
お互いを同時に呼ぶ、お互いの声。
それはもちろん、お互いにも聞こえていた。
けど私達は、お互い譲る事はなく、続けた。
「笑ってて」と。
そこからお互いの顔に浮かぶ、笑み。
それは、梅雨を目前にしてどんよりとした、お互いの心の
雰囲気を、とても明るいものへと変えた。
お互いの笑顔は、お互いの笑顔だったから。
だから、これからも笑いたい。
お互いの心に、光を与えるために。
その窓の外では、雨が地に向かって降りていた。
学校の敷地内に植えられた桜の木。
それも、完全に花を散らし、葉を付けていた。
もう、春も終わりなんだね。
春が終わって、短い梅雨が来る。
季節は、いつまでも巡る。
「雨、か…」
そんな呟きが、賑やかな教室で、微かに聞こえた気がした。
後ろを向いてみれば、瞬も窓の外を眺めていた。
少し前にも、こんな事があった気がする。
「瞬、雨嫌い?」
「嫌いじゃないけど、横殴りのは、どこか桜が散る瞬間と
重なる」
小さく、優しくそう答えた瞬。
「瞬も桜好きなの?」
「愛も?」
好きなのかな、なんて、少し期待しながら頷いた。
そうしたら、瞬は優しい笑みを浮かべた。
まだあまり長い時間を一緒に居た訳ではないけど、こんなに優しい瞬の表情を見たのは、初めてだった。
「俺も好きなんだ。子供ん頃は花びら凄え集めてた」
眩しい程の笑顔でそう語る瞬。
「あー!分かる!ティッシュに挟んで、本の真ん中辺りにね」
私もつられるように共感していた。
「そうそう。愛、超やりそう」
「ハハッ、実際やってた」
瞬と過ごすこの時間って、何でこんなに楽しいんだろう。
たまに、初めて感じるような、変な気持ちにもなるけど。
それも、もう嫌じゃない。
むしろ、それに対して幸せに似た何かを感じ始めている。
「え、瞬はやってなかったの?」
「そんな女の子らしい事ぁしねぇよ」
「そーなんだ」
何となく目を逸らせば、瞬は笑った。
それを見ていると、何だか嬉しくなって私も笑ってる。
気付けば、2人で笑ってる。
瞬が笑えば、私も笑って。
私が笑えば、瞬も笑って。
「瞬」
「愛」
お互いを同時に呼ぶ、お互いの声。
それはもちろん、お互いにも聞こえていた。
けど私達は、お互い譲る事はなく、続けた。
「笑ってて」と。
そこからお互いの顔に浮かぶ、笑み。
それは、梅雨を目前にしてどんよりとした、お互いの心の
雰囲気を、とても明るいものへと変えた。
お互いの笑顔は、お互いの笑顔だったから。
だから、これからも笑いたい。
お互いの心に、光を与えるために。
