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想い舞う頃
- 高校1年 【夏】 -

来たと思えば、気付かぬ間に去っていく季節。

それが、春。

新しいクラスに馴染もうと、必死になってる間に去ってく。

今年も、その通りになった。

夏という季節に変わり、この学校の生徒達は夏休みを目前にして、胸を躍らせていた。

その中に、私は入っていない。

だって、大量の宿題があるじゃない?

私はみんなと違って頭良くないの。

もう良いよ。

相棒の瞬くんに助け求めるからさ。

「ねーえ?」

少し可愛く見えるかな、なんて高い声で呼んでみたけど、逆効果。

返って来たのは引き気味な無表情と、バカにした視線。

瞬ったら、本当に素直なんだから。

彼女できないよ?なんて心の中でバカにし返した。

まぁどうせ、彼女なんて要らねぇし、とか言うんだろう
けどさ。

「あぁそうだ。夏休みの、宿題っ?手伝って欲しーなー、と」

「手伝って欲しーんじゃねっかなー、と思ってた」

ふざけすぎたお互いの声に笑ってしまった。

「ねぇ、良い?」

「奏も居た方が俺は助かんだけど、愛は?」

「私は、全然」

瞬くん、本当に優しいんだね、とか思った時。

「俺1人じゃ愛の相手をするのは不可能に等しい」

「はあ?」

「ハハッ。ほら、俺も同じ量出されるし。その倍じゃ済まないでしょ?」

「何が?」

「いや、何でも無い」

瞬くん、誤魔化したつもりかね?

分かってるよ。

あなたが疲れるのが、2人分の宿題をやったってより酷い
って言いたいんでしょ?

私が何度言っても理解できないから…

でも、分からないものは分からないし。

「だからね、瞬くん。お手伝いして欲しいの。お礼なら
ちゃんとあるから」

「何だからか分かんねぇし、別にお礼される程の事じゃ
ねぇけど」

こうやってまた。

最後の一言で『頭良いです』アピールする瞬くん。

もう本当、泣きそうだぜ。


<2016/09/18 15:07 秋の空>消しゴム
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