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想い舞う頃


寝苦しい熱帯夜を越え、果物も傷みそうな、新たな猛暑日がやって来た。

そんな中、そう来ないお客様を待つという、最悪な時間。

裏に入って涼んでいた時。

女性の、鼻歌だと思われる声が聞こえた。

お客さんかな、と思い外に出た。

「おっ、奏。おつかれ〜」

イヤホンを外してニッコリ笑うのは、愛ちゃんだった。

「おつかれ。あっついね」

「半端じゃないよ〜」

果物もダメになっちゃいそうだよね、と笑う愛ちゃん。

「日陰に居な?野良猫も住み着いてるし」

「猫いるの?」

ニャア?とその猫を誘う愛ちゃん。

……瞬くん、何してるんだろう。

僕、本気で愛ちゃん狙うよ?

いや、僕にはもったいないな、こんな素敵な人。

「いたかぁ!暑いねぇ。ん?ニャオー」

ダメだ、仕事に集中しなくては。

ふぅ、と息を吐いた時、セミの声が響く夏の空の下、携帯の着信音が鳴った。

「ごめん、私だ」

誰だろ?と不思議そうに携帯の画面を見る愛ちゃん。

その後、愛ちゃんが浮かべた驚きの表情に、僕の期待は
高まった。

<2016/11/03 17:26 秋の空>消しゴム
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