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極彩月学園 声優音楽部
- 第一話 四月一日 -

「さて、声優音楽部…第一回。
始めるぞー。」
黒板の前に立ち、夕日は元気よく告げた。
「夕日ー、質問!」
「何だ?日向。」
「入学式、三月三十日で昨日なのに…
部活早くない?入学式も早くない?」
確かに、入学式は三月三十日だった。
だが、開校当時からそうらしい。
夕日はそう答えるしかなく、
「そーいうもんなの。」
そう呟けば日向の頭を撫でた。
「な、何よ急に。」
照れ隠しをするように強気に言うと
「その台詞、台本にもあるからな?」
「えっ、本当!?」「うん。」
日向は台本のページをめくると
「あった…!」「感情込もってたよ?その調子。」ニッと笑えば澪と翼に目線を向けた。
「しかし…一日でよく二人で描けたな?」
「まぁ…小学校からの付き合いですし。」
「そうですね…蒼斗月さん。」
「マジか…お前ら仲良いな?」
少し茶化すような言い方で言えば、
真っ先に翼が睨んだ。
「ごめんごめん、怒るなよ?」
「…今回だけですよ。」
「はいはい。」少し笑えば日向に視線を向けて
「よし、練習開始!…3.2.1.0」「はぁ…今日もダルいなぁ…」
「…っ、ごめん。」「っ、痛。」
ぶつかった場面では、実際ぶつかって
いないのに良く再現をした。
「あれ、もしかして?」
「…なんだ、お前か。」
ヒロインの素っ気ない態度は本当の事の
ように声を吹き入れるように続ける。
「なーにしてんの?」さっきのように
頭を撫でる場面では感情が良く入って
いるように澪と翼は感じた。
「な、何よ急に。」「何でもないよ?」
画が無いと余計に二人が自然に話して
いるようにも見えた。
「何でもって…何よ。」「だから何でもない。」
「あんたって変わってるね。」
「なんとでも言えば?♪」
日向の鋭い目付きを笑顔で夕日は
受け止めていた。「もう予鈴鳴るよ?」
「サボる。」「そっか…実は、俺も。」
「へぇ…」身振り手振りも合わせて
二人は完全に役に成りきっていた。
「自販機でコーラでも奢る?」
「…中学生がする事?」
「ほら、俺ら若いからいーじゃん?」
「本当にあんたって変わりモンだね。」
「じゃ、いるの?いらないの?」
「…じ、じゃあ、いる。」
「買ってくるね~♪」
「ま、待って。」
「?どうしたの」
「わ、私も…一緒に行く。」
「そっか、じゃあ…行こっか♪」
場面的には手を繋ぐ所は無いのだが
どさくさにまぎれて日向に現実側で
手を繋いでいた。
「「ちょっ…カット!」」
「おいおい…何だよ?」夕日はニコッと笑えば
「ゆ…夕日の馬鹿っ…」赤面で日向は夕日を睨み付けた。「えぇっ?」
何が起こったか分からないとでも
言わんばかりの表情で呟いた。
「紅月部長…?日向ちゃんが可哀想です。」
心配そうな表情だがサラリと夕日に言葉を突き刺した。「え、酷いよ?」
「澪さんが正論です。」
「え、翼まで?」苦笑いをすれば
「夕日の馬鹿っ…!」日向はますます
睨み付けた。「え、日向?」
「夕日の馬鹿ぁぁっ!手離せぇ!」
「あ、ごめんごめん。」へらりと笑い
手を離せば、夕日は日向にまた睨まれた。
「ひ、日向。練習しよ…?」
「あ、うん。」コロッと態度が変わった。
少し驚いた様子だったが、まぁいいか
と思い笑みを返した。
「…あ、今日は決める事あるんだった。」
「「「え?」」」
「ここ、声優音楽部だろ?」
「うん、そうだね?」
「だから其々が出来る楽器を使って、
声優側が演奏に合わせて歌うわけ。」
皆がコクリと頷いた事を確認すると
「…で、楽器アンケート取るよ。」
「「分かりました。」」「分かった!」
三人が返事をすれば夕日は告げた。
「和楽器系出来る人ー。」
「…あ、俺…尺八等の管楽器出来ます。」
「私は…筝ならできますよ。」
「私は和太鼓と三味線!」
「俺も打楽器と津軽三味線、尺八。」
なんと、全員和楽器が弾けた。
「じゃあ、洋楽器出来る人。」
「あっ、私ヴァイオリンとトランペット!」
「俺は…トロンボーン、クラリネットです。」
「私は、フルートとチェロなら…」
「俺、ギターとサックス。…和楽器洋楽器、
皆両方出来るな…よし、分かった。」
「何?夕日。」
「暇な澪と翼、パソコンルームで曲調べ。」
「「…えっ?」」
夕日の唐突さに驚愕すると
「俺らはここで練習するからさ、な?」
「「は、はい…」」夕日の真剣そうな
表情に負けて二人は部室を出た。
{日向目線}
夕日は一体何!?急に部長らしい表情
しちゃったりしてさ!?
「さて…練習するぞ。」
「あ、あぁ、うん!」
「なーんて…嘘だけど。」
うわぁぁぁぁっ!!??何コレ、いわゆる…
壁ドンってやつ!?うわぁぁぁぁっ!?
恥ずかしっ!!「…えっ、夕日…?」
「なーんてな、冗談。」へらりと笑った。
「恥ずかしいわ、やめてよ!?」
「ははっ、じゃあ…練習しよっか。」そして澪と翼が戻るまで練習を続けた。
{元の目線}
「「紅月部長、うちには…パソコンルームも
なければパソコンも置いてません。」
「え、本当?」「「はい。」」
忘れていたが、この学園は木造平校舎
なのだ。そして山の中央にあるのだ。
「紅月部長…もうこの学園にいて、
九年目でしょう?」「確かにそうだね
澪。」「ちょっとド忘れだよ?」
少し焦りぎみで夕日が言うと
「というか、もう…帰りの時間だ。」
「あ、本当だ。」
午後五時だが、山の中央にあるため、
早く暗くなる。だから四時から始まり
五時に終わるのだ。
「さて…」夕日は黒板の前に立ち、
終わりの挨拶を告げた。
「じゃ、荷物まとめて…気をつけて
帰ってね。声優音楽部第一回。
解散!」
「「「ありがとうございました。」」」
そして、第一回目が無事に終わった。

ちょっとプロローグより長いですね…wプロローグ目安くらいにしたつもりですが…まぁいいですよね(笑
<2016/09/18 03:09 流夜月 澪>消しゴム
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