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異世界の女勇者
- 短編 ナイトと健の出会い編 -

健side

 いつもどうりの日々を過ごしていた。
 両親はおらず残されたお金で生活をしている。
 学校ではいじめられていて僕を助けてくれる人もいない。
 そんな日常の中である日突然、非日常な現実が僕に生きる力を与えた。
 学校帰り、僕は二人の同級生に絡まれていた。そして僕がお金を持っていないことを知ると意味の無い暴力が飛んできた。その後のことは覚えていない。何故なら意識を取り戻した今まで気絶していたからである。
 傷ついた体を起こしてなんとか家に帰ろうと努力した。すると二度目の悲劇が襲ってきた。何と表せればいいのか分からない。角を持ち、凶暴な牙を持ち、自分より一回りも二回りも大きな存在、それを[鬼]だと認めることが当時の僕にはとてもできなかったのである。
   
 その鬼がこちらの存在に気がつくと急に襲ってきた。今日ほど自分の運の悪さを嘆いた日は無いだろう。そして二つの意味でもう嘆くことは無いのだろうと感じた。その時点ですでに僕は生きることを諦めていた。もう人生を諦めたかったのかも知れない。常人なら泣き、叫び、憎みそして今日という日を恨んだことだろう。それが僕にはできなかった。生きていることで得られる幸福を知らなかった僕には…

 そして鬼が強靭な爪でこちらを切り刻もうとした瞬間その存在が消えた。それを見たとき感じたのは安堵、悲しみそして疑問だった。最後の感情はそのままであったらどれだけ幸福なことだろうか。僕が前を向いた先に騎士がいた。コスプレ…だとしたらすごい凝っているなぁと思うがそんな考えは消えていった。

<2017/06/24 02:02 榊>消しゴム
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