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奇跡〜キミと紡ぐ物語〜


「ただいま。」
私は家に帰った。【 おかえり】って言ってくれる人もいないのに。

私はヘトヘトになった足でそのままお風呂に入り寝てしまった。

次の日、私はいつものように学校へ行った。ボーッと授業を聞き、あっという間に昼休みになった。
「購買部行こうぜ!」
「あっ!あたしも行きたーい!」
周りからはそんな会話が飛び交っていた。
…私も食べよ。

私はいつものように屋上へ行った。屋上は人が来ないので落ち着く場所だった。

私は空を見上げた。鳥たちが自由にこの広い空を舞う。
「私もこの空を自由に羽ばたきたかったっ!」
ホントは友達と話したい、遊びたい。だけど、そんなことは不可能。私は、不幸を呼ぶ女。あの時のように…。

頬には涙が伝った。こんな姿人に見られては大変だ。
私はしばらくの間、泣き続けた。
その時だった…
私の背中には大きな手がまわっていた。目の前は鍛えられた男の子の胸板。そう。私は昨日出逢った山口日向に優しく包まれていた。

「どぉ…して?」
潤んだ瞳で彼を見上げた。彼は私と視線を絡めて優しく微笑んだ。

「その涙の理由は分からねぇ。だが、全部俺が受け止める。だから今は好きなだけ泣け。」
「っ!!」

私は泣いた。泣き続けた。彼の腕の中で、今まで流さなかった涙を全部流すぐらい。

彼はその間、何も言わずに優しく私の頭を撫でてくれた。


<2016/10/02 19:18 三恵>消しゴム
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