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奇跡〜キミと紡ぐ物語〜


何時間泣いたのだろう。気づけば昼休みは終わって、授業が始まっていた。私の顔にはたくさん泣いた証拠の涙の後が残っていた。

ずっと密着している山口日向から、私は身体を離した。
「…ありがと。」
私は彼と視線も合わせずに呟いた。
「あぁ。」
彼は少し口角を上げて笑った。

……………ダメだ。この沈黙
二人の間に漂う沈黙が妙に気まずかった。すると、その沈黙をうちやぶたっのは山口日向だった。

「お前、なんで1人で泣いてたんだ?」
山口日向は私の痛いところをつく。
「…別に、お前には関係ない。」
私は言葉を吐き捨てた。
「そうかよ。なら干渉はしねぇよ。」
彼はそっぽを向いて言った。

「ねぇ…あの時、どうして私が寂しそうと気づいたの?」
私は彼のキレイな目を見つめた。そしたら、彼の瞳が少し揺らいだ。
「琴音、お前は悲しい瞳をしている。俺と同じ瞳をしている。生きることを諦めた瞳に。」

ドクンッ!!

この人は一体、私の何を知ってるのよ!?どぉして分かるの?私の心が…

私の瞳は揺らいだ。それを見た彼はクスリと笑った。
「琴音。俺に全てを預けてみないか?」
「えっ!?」
私は大きな声で返答した。それを見て、また彼は口角を上げた。
「お前のすべてを知りたい。悲しみも苦しみも全部を。」
彼の目に迷いはなかった。

あぁ…ダメよ、私。これ以上この人の優しさについていったら、この人も不幸にしてしまう。
見誤わるな、人を信じるな!

「気安く私の名を呼ぶな!同情のつもりなら目障りよ。私はもぉ人なんて信じない!」

私は彼に冷たい目を向けて、その場を去った。
こんな暖かい春なのになぜか寒く感じた。



<2016/10/03 19:13 三恵>消しゴム
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