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妖精王の罪 第11話
- ≪その約束が果たされる時≫ -


「ディアンヌが言ってたぜ〜?ボク、キングがいなくなったらさみしくて死んじゃうって♪」
いつものふざけた調子でバンが言った。
「おなじ嘘で何度もオイラを騙せると思うな!」
「いや、マジだぜ」
バンの表情は、真剣だった。
「えっ…、だって、ディアンヌは…どうして?記憶が…?」
「…戻ってやれよ♪」

---

(妖精王の森に帰った時、バンがそんなことを言ってたっけ。)
今、自分の目の前にはディアンヌがいるというのに。
やっとディアンヌが昔の記憶を取り戻して、自分の気持ちを伝えられると思ったのに…。
だがディアンヌと再会したときの一言は、キングをどん底に突き落とすのには十分すぎる一言だった。



「キミ…誰?」

(ー…え?)

「あはは、心臓に悪い冗談はよしてよ、ディアンヌ。
あ、久々でオイラの顔を忘れちゃった?キングだよ!」
「キング…?ごめんね。ボク、思い出せない…。」
「ど…うして。オイラだよ!ホラ、君と一緒の、七つの大罪の、グリズリーシンのキングだよ!」
「七つの…大罪?ボクが…?」
「本当に…覚えていないの…?」
「…うん。ごめんね…。」



そう、ディアンヌは再び記憶を失ってしまったのだ。
それを知ったキングは、再び自分の気持ちを隠すことにした。
「…オイラの本当の名前は、ハーレクイン。よろしくね、ディアンヌ」
キングは無理につくった笑顔でそう言った。
(オイラが君にずっとずっと、再会したら言おうと思ってたのは、こんなことじゃなかったのに。まさか自己紹介から始めなおすとはな…)
(でも…必ずキミの記憶を取り戻してみせるよ。)



「ハーレクイン…?」
(なんだろう、なんだか懐かしいような名前…)
ディアンヌはそう思った。

続きます!
<2016/10/01 22:59 ついんくる>消しゴム
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