~護送車の中では~
警察署にもうすぐ着くだろうな・・・僕はそう思いながら周りを見る、僕以外皆顔が暗くて俯いていた。
いつもうるさい程バカな晴矢もしっかり者の治兄さんも冷静で何処か甘えたがりの風介も諺が大好きなリュウジも最初の友達になってくれたヒロトも時には厳しくて時には優しい姉さんも皆顔が暗い。
それもそうかもしれない、警察署に着いたらまず事情聴取と言う物をされるかもしれない。
その後バラバラになるかまた一緒に暮らせるかも分からない、皆それが怖いんだ・・・。
いつも1人だったから・・・。
「・・・やっと皆、帰って来てくれた」
「え?」
僕の何気ない一言にヒロトの顔が上がる。
「だって、僕・・・雷門に入って分かった事があるんだ。皆との思い出はさ、エイリア学園に居ても雷門に居ても心の中にあったよ。喧嘩した事も、一緒に泣いた事も、一緒に笑った事も、色んな思い出が沢山ある。最初は仲間と家族とかいらないと思ってたけど、エイリア学園を出て雷門に出会って一緒にキャラバンの旅に出た時、初めて仲間も家族も傍に居てくれた、どんな時でもそれが・・・エイリア学園の格差があったとしても・・・」
涙がぽろぽろと零れる、今日で何回泣いたんだろうな・・・。
「でも・・・エイリア学園に入って月日が流れる度に僕の知らない皆になって行くのを見て、何処か怖くなったんだと思う。だから、エイリア学園を裏切ったんだと思う・・・昔の皆に戻って欲しかったから、皆とまた笑いたかったから・・・。僕ね、例え皆と離れても忘れたくない、忘れないよ。だって、皆が言うように僕も皆の事“家族”だって思ってるから! こんな僕でも家族だって言ってくれてありがとう!!」
僕がそう言った時、愛や杏が僕に抱き着いて泣いていた。
お帰り・・・また僕はそう呟いて2人の背中を撫でた、ずっと辛かったのかもしれない、ずっと格差と言う物から解放されたかったかもしれない・・・。
皆を見れば、皆涙を零して泣き声を上げたり、それこそ声を押し殺して泣いている子もいた。
「・・・ウゥ、ヒック」
普段煩くてバカで、だけど仲間想いの晴矢も・・・。
「~~~ッ」
冷静で甘えたがりで、だけど寂しがり屋な風介も・・・。
「・・・・クッ」
しっかり者で皆をまとめてくれる、だけどサッカーになる熱い治兄さんも・・・。
「ウワァァァァァン!!」
諺大好きで相談にも乗ってくれる、だけど努力屋なリュウジも・・・。
「ッ!」
最初の友達になってくれて本当のお兄さんみたい、だけど責任感が強いヒロトでさえ・・・。
こんなにも涙を流すんだもん・・・、本当にお帰りなさい、本当にごめんなさい・・・。
もっと早く助けに行けば良かったよね? 貴方達の心がこんなに痛む前に・・・。
ごめんね・・・。
いつも傍に居てくれて励ましてくれたり、時には喧嘩もしたり笑い合ったりもしたのに・・・。
僕ってば本当にロクでもない人間だね・・・。
「帰ろう・・・僕達の帰る場所に・・・」
僕はそう呟いて一緒に涙が枯れるまで泣いた、その時だった。
一緒に乗っていた鬼瓦さんのケータイに1本の着信が入る、泣きまくった僕達は鼻を啜りながら鬼瓦さんを見る。
鬼瓦さんは次第に顔を険しくし始めた。
「何!? 剣崎が見つからない?!!」
「そう言えば・・・。まさか!!」
あの爆発を仕掛けたのがあいつだとしたら・・・合点が行く。
でも、何処へ? でも、こんな考えもある・・・。
もし、あいつの手元に少しでもエイリア石があり用済みとなったエイリア学園を爆破させて向かう場所と言えば・・・。
僕の脳裏には円堂達の顔が映る。
「やられた!!!」
「心当たりがあるのか?」
「あぁ、鬼瓦さん!! 僕も連れて行って!! あいつを止めないと円堂達が円堂達が・・・!!」
「どういう事なの?」
愛に聞かれて僕はこの事を話しても良いのか思ったが、こんな事になってしまったなら話す他なかった。
「つまり・・・父さんの狙いは世界征服だっただろ? 今その父さんが捕まったと考えれば、これも剣崎の計画の内だったって訳。僕とした事があいつの考えを読み取れなかったなんて・・・!!」
「もっと詳しく言えば?」
「剣崎の手元にもし少量でものエイリア石があるとしたらそれを誰に渡すと思う?」
僕の言葉に皆はハッと気づいた、そう、実力不足だと痛感させられた風丸や栗松、怪我をして降りた染岡、雷門キャラバンに参加できなくなった雷門イレブンの仲間、そして実力ある他校の子。
そいつらにエイリア石の魅力に憑りつかせたに違いない。
「じゃあ、私達みたいにエイリア石の被害者を出すつもりなのか・・・・!!」
「あぁ、あの野郎はきっと雷門だ! ジェネシスにも勝った雷門を剣崎の作ったチームの対戦相手だと分かって今きっと雷門に居る筈。ジェネシスを倒した雷門を倒して自分の作ったハイソルジャーが一番だって思い知らせるために・・・」
そんなことさせる訳ない、いや、絶対にさせない!!
「お願いです、鬼瓦さん! 僕を雷門中に連れて行って下さい!!」
僕は必死に頼み込むと後ろから頭を下げる音が聞こえた、振り向けば皆もお願いします! と言い頭を必死に下げていた。
鬼瓦さんは大きな溜息を吐くと分かったと言ってくれた。
警察署に着くと僕と鬼瓦さんはすぐにパトカーに乗る、だけど、 僕が乗ろうとした時だった。
「霊歌!」
「何? 晴矢」
「勝てよ!」
「分かってるよ!」
勝たなきゃ・・・僕達の全てが無駄になる、そんなの分かっているから・・・。
そして僕はパトカーに乗っている。
「霊歌・・・だったな、あいつらを愛してるんだな」
「いえ、逆に困るほど愛されてるんですよ。だけど、今はそれが嬉しいです。その事を雷門の皆が気付かせてくれましたから・・・」
「そうか・・・よし! 飛ばすぞ!!」
待っててね・・・皆!!
続く
警察署にもうすぐ着くだろうな・・・僕はそう思いながら周りを見る、僕以外皆顔が暗くて俯いていた。
いつもうるさい程バカな晴矢もしっかり者の治兄さんも冷静で何処か甘えたがりの風介も諺が大好きなリュウジも最初の友達になってくれたヒロトも時には厳しくて時には優しい姉さんも皆顔が暗い。
それもそうかもしれない、警察署に着いたらまず事情聴取と言う物をされるかもしれない。
その後バラバラになるかまた一緒に暮らせるかも分からない、皆それが怖いんだ・・・。
いつも1人だったから・・・。
「・・・やっと皆、帰って来てくれた」
「え?」
僕の何気ない一言にヒロトの顔が上がる。
「だって、僕・・・雷門に入って分かった事があるんだ。皆との思い出はさ、エイリア学園に居ても雷門に居ても心の中にあったよ。喧嘩した事も、一緒に泣いた事も、一緒に笑った事も、色んな思い出が沢山ある。最初は仲間と家族とかいらないと思ってたけど、エイリア学園を出て雷門に出会って一緒にキャラバンの旅に出た時、初めて仲間も家族も傍に居てくれた、どんな時でもそれが・・・エイリア学園の格差があったとしても・・・」
涙がぽろぽろと零れる、今日で何回泣いたんだろうな・・・。
「でも・・・エイリア学園に入って月日が流れる度に僕の知らない皆になって行くのを見て、何処か怖くなったんだと思う。だから、エイリア学園を裏切ったんだと思う・・・昔の皆に戻って欲しかったから、皆とまた笑いたかったから・・・。僕ね、例え皆と離れても忘れたくない、忘れないよ。だって、皆が言うように僕も皆の事“家族”だって思ってるから! こんな僕でも家族だって言ってくれてありがとう!!」
僕がそう言った時、愛や杏が僕に抱き着いて泣いていた。
お帰り・・・また僕はそう呟いて2人の背中を撫でた、ずっと辛かったのかもしれない、ずっと格差と言う物から解放されたかったかもしれない・・・。
皆を見れば、皆涙を零して泣き声を上げたり、それこそ声を押し殺して泣いている子もいた。
「・・・ウゥ、ヒック」
普段煩くてバカで、だけど仲間想いの晴矢も・・・。
「~~~ッ」
冷静で甘えたがりで、だけど寂しがり屋な風介も・・・。
「・・・・クッ」
しっかり者で皆をまとめてくれる、だけどサッカーになる熱い治兄さんも・・・。
「ウワァァァァァン!!」
諺大好きで相談にも乗ってくれる、だけど努力屋なリュウジも・・・。
「ッ!」
最初の友達になってくれて本当のお兄さんみたい、だけど責任感が強いヒロトでさえ・・・。
こんなにも涙を流すんだもん・・・、本当にお帰りなさい、本当にごめんなさい・・・。
もっと早く助けに行けば良かったよね? 貴方達の心がこんなに痛む前に・・・。
ごめんね・・・。
いつも傍に居てくれて励ましてくれたり、時には喧嘩もしたり笑い合ったりもしたのに・・・。
僕ってば本当にロクでもない人間だね・・・。
「帰ろう・・・僕達の帰る場所に・・・」
僕はそう呟いて一緒に涙が枯れるまで泣いた、その時だった。
一緒に乗っていた鬼瓦さんのケータイに1本の着信が入る、泣きまくった僕達は鼻を啜りながら鬼瓦さんを見る。
鬼瓦さんは次第に顔を険しくし始めた。
「何!? 剣崎が見つからない?!!」
「そう言えば・・・。まさか!!」
あの爆発を仕掛けたのがあいつだとしたら・・・合点が行く。
でも、何処へ? でも、こんな考えもある・・・。
もし、あいつの手元に少しでもエイリア石があり用済みとなったエイリア学園を爆破させて向かう場所と言えば・・・。
僕の脳裏には円堂達の顔が映る。
「やられた!!!」
「心当たりがあるのか?」
「あぁ、鬼瓦さん!! 僕も連れて行って!! あいつを止めないと円堂達が円堂達が・・・!!」
「どういう事なの?」
愛に聞かれて僕はこの事を話しても良いのか思ったが、こんな事になってしまったなら話す他なかった。
「つまり・・・父さんの狙いは世界征服だっただろ? 今その父さんが捕まったと考えれば、これも剣崎の計画の内だったって訳。僕とした事があいつの考えを読み取れなかったなんて・・・!!」
「もっと詳しく言えば?」
「剣崎の手元にもし少量でものエイリア石があるとしたらそれを誰に渡すと思う?」
僕の言葉に皆はハッと気づいた、そう、実力不足だと痛感させられた風丸や栗松、怪我をして降りた染岡、雷門キャラバンに参加できなくなった雷門イレブンの仲間、そして実力ある他校の子。
そいつらにエイリア石の魅力に憑りつかせたに違いない。
「じゃあ、私達みたいにエイリア石の被害者を出すつもりなのか・・・・!!」
「あぁ、あの野郎はきっと雷門だ! ジェネシスにも勝った雷門を剣崎の作ったチームの対戦相手だと分かって今きっと雷門に居る筈。ジェネシスを倒した雷門を倒して自分の作ったハイソルジャーが一番だって思い知らせるために・・・」
そんなことさせる訳ない、いや、絶対にさせない!!
「お願いです、鬼瓦さん! 僕を雷門中に連れて行って下さい!!」
僕は必死に頼み込むと後ろから頭を下げる音が聞こえた、振り向けば皆もお願いします! と言い頭を必死に下げていた。
鬼瓦さんは大きな溜息を吐くと分かったと言ってくれた。
警察署に着くと僕と鬼瓦さんはすぐにパトカーに乗る、だけど、 僕が乗ろうとした時だった。
「霊歌!」
「何? 晴矢」
「勝てよ!」
「分かってるよ!」
勝たなきゃ・・・僕達の全てが無駄になる、そんなの分かっているから・・・。
そして僕はパトカーに乗っている。
「霊歌・・・だったな、あいつらを愛してるんだな」
「いえ、逆に困るほど愛されてるんですよ。だけど、今はそれが嬉しいです。その事を雷門の皆が気付かせてくれましたから・・・」
「そうか・・・よし! 飛ばすぞ!!」
待っててね・・・皆!!
続く
