もう、先輩の事は、あきらめよう。
瀬戸口先輩が私の事好きになってくれるはずがない。
だって、先輩は校内でも人気の高い男の子。
頭だってよくって、優しくって、後輩の事をちゃんと考えてくれる。
そんな先輩が後輩の私なんかを好きになるなんて、0%だよ。
先輩を好きになったってことはもう忘れよう。
先輩の事、考えないようにしよう。
私、神崎美紀。
私の初恋は、もう散る寸前です・・・。
(今回のお話は、美姫と瀬戸口先輩と、もう一人の男の子が主人公となったお話です。)
~高見沢俊樹~
俺は、高見沢俊樹。
今年から高2。
好きな人だってできた。
その子の名前は、神崎美紀。
でも、神崎は、瀬戸口智也先輩が好きみたいなんだ。
この前、俺、見たんだ。
神崎と先輩が一緒にネットとボールを片付けてるところ。
噂によれば、先輩が、神崎の事を送っていったみたいで。
二人は両想いってクラスのみんなが言ってる。
一年のとき、神崎と俺はクラスの委員長を一緒にやった。
その時から、ずっと好きだったんだ。
華奢なのに重いものを頑張って一人で持っていって、一人で残って資料をまとめたりと・・・。
いい子なんだよな。
ほかの人に見られないところで努力していてさ。
誰かの代わりに神崎が頑張っているのを俺はたくさん見てきた。
そんな姿に俺はどんどん、惚れていったんだ。
だけど、二年になったとたん神崎と瀬戸口先輩が急に仲良くなっちゃってさ。
「高見沢君、おはよう。ボーッとして、どうしたの?」
女子の声がした。
神崎だ。
「い、いや。なんでもない。ちょっと寝不足で。」
「そうなんだ。あっ、先輩だ。じゃあ、またね。」
瀬戸口先輩を見つけて、神崎は小走りに行ってしまった。
「先輩!」
「おっ、神崎。おはよう。」
「おはようございます。この前はありがとうございました。」
「いいよ。また、送ってやるよ。」
「ホントに、いいんですか?」
「うん。受験勉強なんて暇があったらやるぐらいだしさ。」
「ハハハ。」
神崎が笑った。
ごめん、神崎。
俺、応援・・・、できないよ。
うまくいかないでとさえ思ってる。
「今日は部活がないから、放課後迎えに行くよ。」
「はい。」
「じゃあ、また放課後に。」
「はい!」
神崎が嬉しそうに階段を駆け上がっていく。
先輩が、神崎の事嫌いになりますように・・・。
なんて、最低な願い事だよな。
ごめん、ごめんな、神崎。
~美姫~
先輩が今日も送ってくれるって言ってくれたー!
嬉しいな。
先輩は優しいな。
でもこれは、私が後輩だからだよね。
後輩だから優しくしてくれてるんだよね。
期待しちゃったらダメだね。
私が先輩の後輩じゃなかったらこんなことしてもらえないんだよね。
これで、よかったんだ。
これ以上私と先輩の距離が縮むことはないんだ。
そう思うと、悲しくなってきちゃった。
もしも、先輩と私が同級生だったら、もしかしたら、うまくいっていたのかな。
そう思いながら教室のドアを開けた。
「美姫!おはよう。」
瑠樹とジョシュが言った。
「ねえ、美姫。昨日瀬戸口先輩と一緒に帰った?」
「うん。」
「それが原因で金子さんたちが美姫の事嫌ってるよ。」
金子希子(かねこきこ)さん。
いつもクラスの中心の方にいる、可愛い子。
金子さんたちってことは、金子さんの取り巻きってことだ。
「別にいいよ。金子さんたちが私の事嫌ってもそれは、金子さんの気持ちだもん。」
「金子さんは、クラスの中心にいる子だよ?金子さんが嫌えばみんなが美姫の事嫌いになるよ。」
ジョシュが心配そうに言った。
「なんで?」
私が聞くと瑠樹がため息をついていった。
「金子さんを反対すると金子さんや金子さんの取り巻きにいじめられるからだよ。金子さんは自分を反対する人が大嫌いだからさ。」
「それが金子さんたちの本音なら構わないよ。」
いじめる人なんて簡単に復讐できるし。
それに、私誰かに、自分の気持ちを分かってほしいとか思わないし。
私を嫌う人に好きになってほしいなんて思わない。
席に着くとさっそく金子さんたちが私のもとへやってきた。
「神崎さん。あなた、瀬戸口先輩と一緒に帰ったんですってね。」
変な話し方。
お嬢様じゃないんだし。
「これからは、そんな真似しないでくださる?」
「なんで、そんな事あなたが決める権利があるの?」
「もし、私のいう事に従えないのなら、いじめるわよ。」
金子さんが言った。
けど私は笑った。
「いじめるって普通、私に言う?標的は私なんでしょ?おかしくない?ハハハ。宣言しちゃって大丈夫?」
「な、なによ。」
「希子に逆らうつもり?」
「そうよ、そうよ。」
取り巻きの子たちが言った。
「逆らったらいじめるんでしょ?」
「よくわかってるじゃない。」
「でもさ、私と瀬戸口先輩が一緒に帰ったら起こるってことは、金子さん、瀬戸口先輩が好きなんだよね。」
私がそう言うと金子さんが真っ赤になった。
「図星なんだ?」
「もういいわ!」
金子さんは去っていった。
「神崎さん、大丈夫?」
近くにいた女の子たちが私の方に来た。
「神崎さんすごいね。金子さんをあんなふうにしちゃうなんて。」
「ホント。私達神崎さんがいじめられても、味方だからね。」
「フフ、ありがとう。」
ホントは別にどっちでもいいんだけどね・・・。
~瀬戸口智也~
俺は瀬戸口智也。
実は、神崎美姫の事が好き、なんだ。
告白しようかなって思ってるけどなかなかできないんだよな。
「智哉ー。おはよう。」
女子が俺の方にやってきた。
彼女の名前は花園美樹(はなぞのみき)。
神崎と同じ名前なんだよな。
だけど、全然性格が違う。
美樹は少し、ぶりっ子なとこがあるから、俺の苦手なタイプ。
神崎は美少女だけどぶりっ子じゃないし、優しくて頑張り屋で俺の好きなタイプなんだよな。
神崎も俺の事好きでいてくれたらなって思ってるんだけどさ、神崎は、同級生の高見沢俊樹って子が好きなんじゃないかなって今思うんだ。
美樹もそう言っていたんだ。
神崎は俺の事、好きじゃないんだよな。
「おはよう。」
「昨日、後輩と一緒に帰ったの?」
美樹が俺の手を握る。
やめてくれ。
「うん。」
「なんで、私じゃないの?私の方がその子より、可愛いでしょ?」
美樹が可愛子ぶった顔を俺に近づける。
いや、美樹より神崎の方が可愛いよ。
「お前には、関係ないだろ。」
ほんと、こいつ苦手だ。
そんな事より、神崎、俺の事迷惑って思ってないかな。
迷惑って思ってたら俺、最悪だよな。
付き合えたらな、なんて思ってるんだけどさ。
後輩に振られたら、結構恥ずかしいからな。
せめて、神崎が同級生ならなぁ。
瀬戸口先輩が私の事好きになってくれるはずがない。
だって、先輩は校内でも人気の高い男の子。
頭だってよくって、優しくって、後輩の事をちゃんと考えてくれる。
そんな先輩が後輩の私なんかを好きになるなんて、0%だよ。
先輩を好きになったってことはもう忘れよう。
先輩の事、考えないようにしよう。
私、神崎美紀。
私の初恋は、もう散る寸前です・・・。
(今回のお話は、美姫と瀬戸口先輩と、もう一人の男の子が主人公となったお話です。)
~高見沢俊樹~
俺は、高見沢俊樹。
今年から高2。
好きな人だってできた。
その子の名前は、神崎美紀。
でも、神崎は、瀬戸口智也先輩が好きみたいなんだ。
この前、俺、見たんだ。
神崎と先輩が一緒にネットとボールを片付けてるところ。
噂によれば、先輩が、神崎の事を送っていったみたいで。
二人は両想いってクラスのみんなが言ってる。
一年のとき、神崎と俺はクラスの委員長を一緒にやった。
その時から、ずっと好きだったんだ。
華奢なのに重いものを頑張って一人で持っていって、一人で残って資料をまとめたりと・・・。
いい子なんだよな。
ほかの人に見られないところで努力していてさ。
誰かの代わりに神崎が頑張っているのを俺はたくさん見てきた。
そんな姿に俺はどんどん、惚れていったんだ。
だけど、二年になったとたん神崎と瀬戸口先輩が急に仲良くなっちゃってさ。
「高見沢君、おはよう。ボーッとして、どうしたの?」
女子の声がした。
神崎だ。
「い、いや。なんでもない。ちょっと寝不足で。」
「そうなんだ。あっ、先輩だ。じゃあ、またね。」
瀬戸口先輩を見つけて、神崎は小走りに行ってしまった。
「先輩!」
「おっ、神崎。おはよう。」
「おはようございます。この前はありがとうございました。」
「いいよ。また、送ってやるよ。」
「ホントに、いいんですか?」
「うん。受験勉強なんて暇があったらやるぐらいだしさ。」
「ハハハ。」
神崎が笑った。
ごめん、神崎。
俺、応援・・・、できないよ。
うまくいかないでとさえ思ってる。
「今日は部活がないから、放課後迎えに行くよ。」
「はい。」
「じゃあ、また放課後に。」
「はい!」
神崎が嬉しそうに階段を駆け上がっていく。
先輩が、神崎の事嫌いになりますように・・・。
なんて、最低な願い事だよな。
ごめん、ごめんな、神崎。
~美姫~
先輩が今日も送ってくれるって言ってくれたー!
嬉しいな。
先輩は優しいな。
でもこれは、私が後輩だからだよね。
後輩だから優しくしてくれてるんだよね。
期待しちゃったらダメだね。
私が先輩の後輩じゃなかったらこんなことしてもらえないんだよね。
これで、よかったんだ。
これ以上私と先輩の距離が縮むことはないんだ。
そう思うと、悲しくなってきちゃった。
もしも、先輩と私が同級生だったら、もしかしたら、うまくいっていたのかな。
そう思いながら教室のドアを開けた。
「美姫!おはよう。」
瑠樹とジョシュが言った。
「ねえ、美姫。昨日瀬戸口先輩と一緒に帰った?」
「うん。」
「それが原因で金子さんたちが美姫の事嫌ってるよ。」
金子希子(かねこきこ)さん。
いつもクラスの中心の方にいる、可愛い子。
金子さんたちってことは、金子さんの取り巻きってことだ。
「別にいいよ。金子さんたちが私の事嫌ってもそれは、金子さんの気持ちだもん。」
「金子さんは、クラスの中心にいる子だよ?金子さんが嫌えばみんなが美姫の事嫌いになるよ。」
ジョシュが心配そうに言った。
「なんで?」
私が聞くと瑠樹がため息をついていった。
「金子さんを反対すると金子さんや金子さんの取り巻きにいじめられるからだよ。金子さんは自分を反対する人が大嫌いだからさ。」
「それが金子さんたちの本音なら構わないよ。」
いじめる人なんて簡単に復讐できるし。
それに、私誰かに、自分の気持ちを分かってほしいとか思わないし。
私を嫌う人に好きになってほしいなんて思わない。
席に着くとさっそく金子さんたちが私のもとへやってきた。
「神崎さん。あなた、瀬戸口先輩と一緒に帰ったんですってね。」
変な話し方。
お嬢様じゃないんだし。
「これからは、そんな真似しないでくださる?」
「なんで、そんな事あなたが決める権利があるの?」
「もし、私のいう事に従えないのなら、いじめるわよ。」
金子さんが言った。
けど私は笑った。
「いじめるって普通、私に言う?標的は私なんでしょ?おかしくない?ハハハ。宣言しちゃって大丈夫?」
「な、なによ。」
「希子に逆らうつもり?」
「そうよ、そうよ。」
取り巻きの子たちが言った。
「逆らったらいじめるんでしょ?」
「よくわかってるじゃない。」
「でもさ、私と瀬戸口先輩が一緒に帰ったら起こるってことは、金子さん、瀬戸口先輩が好きなんだよね。」
私がそう言うと金子さんが真っ赤になった。
「図星なんだ?」
「もういいわ!」
金子さんは去っていった。
「神崎さん、大丈夫?」
近くにいた女の子たちが私の方に来た。
「神崎さんすごいね。金子さんをあんなふうにしちゃうなんて。」
「ホント。私達神崎さんがいじめられても、味方だからね。」
「フフ、ありがとう。」
ホントは別にどっちでもいいんだけどね・・・。
~瀬戸口智也~
俺は瀬戸口智也。
実は、神崎美姫の事が好き、なんだ。
告白しようかなって思ってるけどなかなかできないんだよな。
「智哉ー。おはよう。」
女子が俺の方にやってきた。
彼女の名前は花園美樹(はなぞのみき)。
神崎と同じ名前なんだよな。
だけど、全然性格が違う。
美樹は少し、ぶりっ子なとこがあるから、俺の苦手なタイプ。
神崎は美少女だけどぶりっ子じゃないし、優しくて頑張り屋で俺の好きなタイプなんだよな。
神崎も俺の事好きでいてくれたらなって思ってるんだけどさ、神崎は、同級生の高見沢俊樹って子が好きなんじゃないかなって今思うんだ。
美樹もそう言っていたんだ。
神崎は俺の事、好きじゃないんだよな。
「おはよう。」
「昨日、後輩と一緒に帰ったの?」
美樹が俺の手を握る。
やめてくれ。
「うん。」
「なんで、私じゃないの?私の方がその子より、可愛いでしょ?」
美樹が可愛子ぶった顔を俺に近づける。
いや、美樹より神崎の方が可愛いよ。
「お前には、関係ないだろ。」
ほんと、こいつ苦手だ。
そんな事より、神崎、俺の事迷惑って思ってないかな。
迷惑って思ってたら俺、最悪だよな。
付き合えたらな、なんて思ってるんだけどさ。
後輩に振られたら、結構恥ずかしいからな。
せめて、神崎が同級生ならなぁ。
