「……よし。今日も頑張ろ」
桃色の髪をツインテールに結い上げ、黄色のリボンを仕上げに結ぶ。
黄色は幸せの象徴である色と良く言うが、少なくとも幸せになろうという向上心は持たせるようだ。
黒と水色の、比較的シンプルなイヤホンを耳につけ、いつも通りの朝が始まる。
「よしっ、音質オッケー!さっすが、最新の盗聴器は中々じゃない?」
ふふ、とゲス顔に近い笑みが溢れてからハッとする。だが安心。両親はもう仕事に出かけていたのだった。
こんな危ないこと(一応自覚はある)を実の娘が行なっていたなんて両親が知ったら。
何が起こるのか想像をすることですら身体が拒絶反応を起こしている。
私、牧野美優(まきの みゆ)にとって、他人にこんな一面がバレてしまうなんてことはあってはならないのだ。
まぁ、1人にはバレてしまっているという失態は犯してしまったが。
「それにしても……藤崎先輩のお声は美しい……ずっと聞いてられる。というかずっと聞いていたい!」
1人だからか、欲望が口からダラダラと垂れ流しだ。
藤崎和樹(ふじさき かずき)。高校2年の先輩で、誕生日は5月8日、血液型はA型の割に少しガサツで男らしく、しかし時に見せる笑顔は幼い少年の様……
「ハッ、先輩の事を語ってはまた日が暮れる!」
また、というのは実際にそれが起こったからだ。
それこそ休日だったために良かったが、ここでストップをかけておかなければ色々と危ういのだ。
同じクラスはおろか、学年も違うのに何故盗聴器なんて使えるのかなんて。
そんなのは察していただきたいのだが、特別に。
私は彼の鞄に盗聴器を仕込むということに成功したのだ。
そして1週間。彼が部活の時にクラスメイトの忘れ物を届けにという口実で、こっそりと盗聴器を取り戻すことに成功したのだ。
彼の学校での行いは勿論のこと、家での生活もちょちょいのちょいだった。
盗聴器って素晴らしい!!!!発達した科学に万歳!!!!
1人幸せを噛み締めていれば、時計の針が既に家を出る時間になっていた。
「おっと危ない。先輩が朝練の為に家を早めに出て、私と『偶々』途中で会うための時間に間に合わないなくなっちゃう!」
偶々を異常なまでに強調しながら、私は学校指定の鞄を肩にかけた。
桃色の髪をツインテールに結い上げ、黄色のリボンを仕上げに結ぶ。
黄色は幸せの象徴である色と良く言うが、少なくとも幸せになろうという向上心は持たせるようだ。
黒と水色の、比較的シンプルなイヤホンを耳につけ、いつも通りの朝が始まる。
「よしっ、音質オッケー!さっすが、最新の盗聴器は中々じゃない?」
ふふ、とゲス顔に近い笑みが溢れてからハッとする。だが安心。両親はもう仕事に出かけていたのだった。
こんな危ないこと(一応自覚はある)を実の娘が行なっていたなんて両親が知ったら。
何が起こるのか想像をすることですら身体が拒絶反応を起こしている。
私、牧野美優(まきの みゆ)にとって、他人にこんな一面がバレてしまうなんてことはあってはならないのだ。
まぁ、1人にはバレてしまっているという失態は犯してしまったが。
「それにしても……藤崎先輩のお声は美しい……ずっと聞いてられる。というかずっと聞いていたい!」
1人だからか、欲望が口からダラダラと垂れ流しだ。
藤崎和樹(ふじさき かずき)。高校2年の先輩で、誕生日は5月8日、血液型はA型の割に少しガサツで男らしく、しかし時に見せる笑顔は幼い少年の様……
「ハッ、先輩の事を語ってはまた日が暮れる!」
また、というのは実際にそれが起こったからだ。
それこそ休日だったために良かったが、ここでストップをかけておかなければ色々と危ういのだ。
同じクラスはおろか、学年も違うのに何故盗聴器なんて使えるのかなんて。
そんなのは察していただきたいのだが、特別に。
私は彼の鞄に盗聴器を仕込むということに成功したのだ。
そして1週間。彼が部活の時にクラスメイトの忘れ物を届けにという口実で、こっそりと盗聴器を取り戻すことに成功したのだ。
彼の学校での行いは勿論のこと、家での生活もちょちょいのちょいだった。
盗聴器って素晴らしい!!!!発達した科学に万歳!!!!
1人幸せを噛み締めていれば、時計の針が既に家を出る時間になっていた。
「おっと危ない。先輩が朝練の為に家を早めに出て、私と『偶々』途中で会うための時間に間に合わないなくなっちゃう!」
偶々を異常なまでに強調しながら、私は学校指定の鞄を肩にかけた。
