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契約者の多世界解釈
- 青い粉 -

倉井がセレクター委員に入り数月が経った。学校の皆は学ランの冬服姿に早変わり、倉井もその中にいた。倉井は放課後セレクター委員の会長笹木に呼び出しをくらった。
「倉井、これなーんだ?」
ポケットから出したのは青い粉の入った小袋。
「さぁ?なんかの塗料とか?」
倉井にはさっぱり分からなかった。
「違う。これは今朝うちの学校の生徒が持ってたのを生徒会から横流しで渡された物だ。」
「で、これは何なんですか?」
「選択覚醒剤。」
裏ルートで出回ってる選択覚醒剤。一般の人をセレクターにする薬で中毒性、致死率の高い覚醒剤の一種だ。これを飲むと一時的に一般の人をエレクターの契約時の能力を得るが、切れると狂い発狂し、下手したら死ぬとんでもないものだった。
「私が睨むにこれは銀糸町の何処かで捌かれてる。」
笹木はセレクター委員の会長席に座り足を組んだ。
「倉井、銀糸町に行って調べてくれないか?」

ウラ市。町に光があれば影がある。この銀糸町の裏には。麻薬、武器、表では決して転売すら出来ない物も転売している。それがウラ市だ。そんなウラ市の一角の古びた喫茶店に黒いレザーのメガネに黒い薔薇の刺繍が入ったYシャツ、黒のカーディガンそして、紺のロングコートを身に纏った。男が居た。彼はコーヒを飲みながら椅子に一息していた。深くついた溜息はかなりの物だった。そこに
「済まないな。待たせた。」
灰色のパーカーを着たヨーロッパのハーフらしき男が来た。
「ujan摩さんですね。私はホルスター本部より来ました。紫乃と、申します。」
ujan摩はメガネを外し、とある物を取り出した。
「こいつの出処を明らかにして欲しい。」
それはさっきの青い粉だった。
「あぁ、選択覚醒剤。」
紫乃は「これからですね」と、ごそごそと鞄の中を漁り始めた。
「ここです。」
と、指で示した所は以外と近場だった。
しかし、ujan摩は腑に落ちなかった。
「前回、別の疑似セレクターの覚醒剤を取り調べたばかりで数ヶ月の間にまた新型を開発されてる。」
ujan摩は方杖を取り付けて紫乃を見た。
「こんな密売組織ではなくて、叩くなら」
そう言うとujan摩は資料をコートの内ポケットから取り出した。
「ここだろ?」
その示した所は近場の密売所では無かった。
「多分、developersの残党に投資をしているのはこいつだ。」
紫乃はその資料を目にし
「分かりました。調査とホルスター本部よりサイレント歌劇団の特殊処刑許可と調査許可等の手続きをしましょう。」
ujan摩はニヤリと笑いカネを置いて店を立った。紫乃はテーブルに置かれた金を手にし
「金額分払ってないのか…」
ujan摩はちゃんと払わなかった。

今週はもう1話投稿する予定です。
<2016/10/31 02:19 光ノ宮 紗紗>消しゴム
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