心臓がドキドキする。
鼓動が高鳴って、全身が硬直して震える。
魔法を使うってことは、自分が人間じゃないってことを認めるみたいで怖いけど…。それでも、一刻も早く結界を解いて、時差をなるべく縮めたいから。これ以上好きにはさせたくない、そして何より___
「あなたを助けたいんだよ!」
ただ倒すだけじゃ駄目なんだ。暴力で言うことを聞かせるなんて絶対しないよ。魔法は、誰かを傷付けるためのものじゃなくて、誰かを助けるためにあるんじゃないのかな。私にはまだまだ知らないことの方が多いよ、でも。
私だって、必死に生き抜いてきたんだから。
「はぁぁぁあぁああああああっ!」
右手を上に、左手を下に構えて、深呼吸をする。そして両手に力を込めて、ゆっくりと回す。結構体力が必要なんだね、汗の量が尋常じゃないんだけど…。
「無駄なことを考えるな!ただ防御魔法を発動させることだけを一点に集中させるんだ!」
妖精さんの声。私は頷いて、更に力を込める。私の描いた円は、淡い桃色に揺らめいていて、とても幻想的だった。
「もうすこ……し…」
力が抜けていくのを感じ、慌ててお腹の底に力を込める。息を止めて、歯を食いしばって。必死に……必死に。
「そんな小細工なんか通用しないよ!
消えてなくなれぇええええええっ!!」
赤羽さんの闇も、両手を構えて赤い炎を生み出した。……絶対に先にシールドを張らなくちゃ、私は死んじゃうよね。
「うっ…………く、う………ぅ」
脚がジリジリと痺れてきた。でもここで負けたら、一生後悔する。
絶対に、絶対に、間に合わせるんだから……!
「桃音……」
「ひぎぃ……い、ぃ…………うぐ……ぅ、ぁああああああああ”あ”あ”っ!」
喉が焼けるみたいだよ。私はミラクルキーを円の中心にかざした。その手にもちゃんと力を込めてね。
ホワン、と言う音と共に完成したシールドが、私と妖精さんの前に立ちはだかった。
その弱々しく輝くシールドは、猛烈に燃える赤い炎を弾き飛ばしたんだ。
私は涙が頬を伝うのを感じた。……魔法って、本当は楽なものじゃないんだ。こうやって、一生懸命に心を込めて、やっと使えるものなんだよ。体力も精神力も削り取られちゃうんだね、もうへとへとだよ。
「………貴様等は一筋縄では倒せない相手みたいだね」
悔しそうな表情で、赤羽さんの闇は地上に降りた。私達は警戒して、一歩後ずさる。
「今日はこれくらいにしておいてあげよっかな。でも忘れるなよ、近いうちにまた、必ず貴様等を抹殺しに来てやるからな!」
赤羽さんの闇は、出現した黒い靄に消えていった。
「結界も解除しておいてやるよ。あとな、貴様の妖精なんかと一緒にするな、私の結界は地球全域に張ってあるからな」
皮肉も残して、完全に消えた。
「妖精さん……」
「何だよあいつ………気分悪い」
妖精さんは怒りを必死に押さえているみたい。……あはは、なんか可哀想になってきたよ…。
「それよりお前、授業……」
「あ、ちょっと待ってこれ!可笑しいことになっちゃうって!」
雪帆ちゃんの前から、私が瞬間移動したことになるよ…!?
ヤバいヤバい、早く教室に戻らなくちゃっ!
私は、徐々に赤みが引いていく世界の中で、変身を解除しながら階段をかけ上がるハメに…。
鼓動が高鳴って、全身が硬直して震える。
魔法を使うってことは、自分が人間じゃないってことを認めるみたいで怖いけど…。それでも、一刻も早く結界を解いて、時差をなるべく縮めたいから。これ以上好きにはさせたくない、そして何より___
「あなたを助けたいんだよ!」
ただ倒すだけじゃ駄目なんだ。暴力で言うことを聞かせるなんて絶対しないよ。魔法は、誰かを傷付けるためのものじゃなくて、誰かを助けるためにあるんじゃないのかな。私にはまだまだ知らないことの方が多いよ、でも。
私だって、必死に生き抜いてきたんだから。
「はぁぁぁあぁああああああっ!」
右手を上に、左手を下に構えて、深呼吸をする。そして両手に力を込めて、ゆっくりと回す。結構体力が必要なんだね、汗の量が尋常じゃないんだけど…。
「無駄なことを考えるな!ただ防御魔法を発動させることだけを一点に集中させるんだ!」
妖精さんの声。私は頷いて、更に力を込める。私の描いた円は、淡い桃色に揺らめいていて、とても幻想的だった。
「もうすこ……し…」
力が抜けていくのを感じ、慌ててお腹の底に力を込める。息を止めて、歯を食いしばって。必死に……必死に。
「そんな小細工なんか通用しないよ!
消えてなくなれぇええええええっ!!」
赤羽さんの闇も、両手を構えて赤い炎を生み出した。……絶対に先にシールドを張らなくちゃ、私は死んじゃうよね。
「うっ…………く、う………ぅ」
脚がジリジリと痺れてきた。でもここで負けたら、一生後悔する。
絶対に、絶対に、間に合わせるんだから……!
「桃音……」
「ひぎぃ……い、ぃ…………うぐ……ぅ、ぁああああああああ”あ”あ”っ!」
喉が焼けるみたいだよ。私はミラクルキーを円の中心にかざした。その手にもちゃんと力を込めてね。
ホワン、と言う音と共に完成したシールドが、私と妖精さんの前に立ちはだかった。
その弱々しく輝くシールドは、猛烈に燃える赤い炎を弾き飛ばしたんだ。
私は涙が頬を伝うのを感じた。……魔法って、本当は楽なものじゃないんだ。こうやって、一生懸命に心を込めて、やっと使えるものなんだよ。体力も精神力も削り取られちゃうんだね、もうへとへとだよ。
「………貴様等は一筋縄では倒せない相手みたいだね」
悔しそうな表情で、赤羽さんの闇は地上に降りた。私達は警戒して、一歩後ずさる。
「今日はこれくらいにしておいてあげよっかな。でも忘れるなよ、近いうちにまた、必ず貴様等を抹殺しに来てやるからな!」
赤羽さんの闇は、出現した黒い靄に消えていった。
「結界も解除しておいてやるよ。あとな、貴様の妖精なんかと一緒にするな、私の結界は地球全域に張ってあるからな」
皮肉も残して、完全に消えた。
「妖精さん……」
「何だよあいつ………気分悪い」
妖精さんは怒りを必死に押さえているみたい。……あはは、なんか可哀想になってきたよ…。
「それよりお前、授業……」
「あ、ちょっと待ってこれ!可笑しいことになっちゃうって!」
雪帆ちゃんの前から、私が瞬間移動したことになるよ…!?
ヤバいヤバい、早く教室に戻らなくちゃっ!
私は、徐々に赤みが引いていく世界の中で、変身を解除しながら階段をかけ上がるハメに…。
