「…………噓、でしょ?」
「……鳴海、結果は?」
鳴海は無言でテストの全点数が刷られたプリントを俺に差し出す。
並んだ文字と、数字。
緊張から、ごくり、と唾を飲み込む。
そして、渡されたプリントに目を向けた。
−染路鳴海 学期末テストの結果−
国語 48点
数学 56点
社会 34点
理科 41点
英語 39点
「どうよ!これがあたしの実力なの!!!」
「いや、ギリギリだからね⁉︎社会とかあと4点だからねたったの⁉︎」
「まぁまぁ、夏休み補習が免れたなら良いじゃないですか……鳴海も頑張ったんですし。ね?」
「……まぁね」
鳴海は顔を赤らめふいっと視線を逸らす。
……分かりやすいのなんの。
「それで、海斗はどうだったんですか?」
「あー、見てなかったわ」
「見せなさいよ……」
鞄のファイルから取り出す。
並んでいた数学は…………まあ、1つを除いて良い方であった。
−辻見海斗 学期末テストの結果−
国語 64点
数学 57点
社会 22点
理科 71点
英語 60点
「社会いいいいいい!!!!」
「補習頑張ってねー」
「……あ、社会科の先生からメッセージ付箋で貼られてますが……」
「……どれどれ」
海斗君、傷心状態。
社会科の先生は三十路手前らしい女性教師だ。
三十路手前と言っても、本人は若々しく元気で、女子力が凄い。
この付箋だって、可愛らしい水玉模様だった。
【補習頑張ってねー!一番の敗因は、歴史の人物名を全部、『織田信っち』とあだ名っぽくイジってたことだよね(^_^)』
「…………あんたバカねやっぱり」
「うるさいっ‼︎俺の方が成績良いもん!!!!」
「覚えてる覚えてない以前の問題よこれは⁉︎」
そんなこと言われたって、俺はテストという暇すぎてストライキ(寝る)を3分に一度のペースで起こそうとしていたくらいだ。
「えっと……補習頑張ってください」
「うわあああああああ」
主席には分からないでしょうねぇ⁉︎
ヤダよ何が悲しくてゴリラによる夏休み補習を受けなきゃいけないんだ!!!!
さよなら、俺の爽やかな夏休みよ……
「せめて、他にも補習の子いないの?」
「どうでしょう……?」
俺はもう言葉なんて発しないし、机に突っ伏すのみ。
耳に届いたのは、足音。
透も鳴海も動いていないので、別の誰かだ。
「……安心して、私もだから」
「え?委員長?」
こくり、と頷く委員長。
1つに結われた筆みたいな三つ編みが、軽く揺れる。
「頭良さそうなのに?」
「そうだと言ってるじゃない……今回は、解答欄がズレてただけよ」
「それはお気の毒様……」
「とりあえずは辻見君、よろしく」
ぺこりと委員長が礼をする。
顔を上げればサイズが合ってないのか、ずり落ちかけた黒縁眼鏡をくいっと委員長は上げた。
「俺委員長と違って自業自得だから!まぁ、夏休みはよろしくな!」
用件を俺が伝えれば、委員長は担任に呼び出され、「それじゃ」と短く挨拶をし、廊下へと駆けて行った。
「……鳴海、結果は?」
鳴海は無言でテストの全点数が刷られたプリントを俺に差し出す。
並んだ文字と、数字。
緊張から、ごくり、と唾を飲み込む。
そして、渡されたプリントに目を向けた。
−染路鳴海 学期末テストの結果−
国語 48点
数学 56点
社会 34点
理科 41点
英語 39点
「どうよ!これがあたしの実力なの!!!」
「いや、ギリギリだからね⁉︎社会とかあと4点だからねたったの⁉︎」
「まぁまぁ、夏休み補習が免れたなら良いじゃないですか……鳴海も頑張ったんですし。ね?」
「……まぁね」
鳴海は顔を赤らめふいっと視線を逸らす。
……分かりやすいのなんの。
「それで、海斗はどうだったんですか?」
「あー、見てなかったわ」
「見せなさいよ……」
鞄のファイルから取り出す。
並んでいた数学は…………まあ、1つを除いて良い方であった。
−辻見海斗 学期末テストの結果−
国語 64点
数学 57点
社会 22点
理科 71点
英語 60点
「社会いいいいいい!!!!」
「補習頑張ってねー」
「……あ、社会科の先生からメッセージ付箋で貼られてますが……」
「……どれどれ」
海斗君、傷心状態。
社会科の先生は三十路手前らしい女性教師だ。
三十路手前と言っても、本人は若々しく元気で、女子力が凄い。
この付箋だって、可愛らしい水玉模様だった。
【補習頑張ってねー!一番の敗因は、歴史の人物名を全部、『織田信っち』とあだ名っぽくイジってたことだよね(^_^)』
「…………あんたバカねやっぱり」
「うるさいっ‼︎俺の方が成績良いもん!!!!」
「覚えてる覚えてない以前の問題よこれは⁉︎」
そんなこと言われたって、俺はテストという暇すぎてストライキ(寝る)を3分に一度のペースで起こそうとしていたくらいだ。
「えっと……補習頑張ってください」
「うわあああああああ」
主席には分からないでしょうねぇ⁉︎
ヤダよ何が悲しくてゴリラによる夏休み補習を受けなきゃいけないんだ!!!!
さよなら、俺の爽やかな夏休みよ……
「せめて、他にも補習の子いないの?」
「どうでしょう……?」
俺はもう言葉なんて発しないし、机に突っ伏すのみ。
耳に届いたのは、足音。
透も鳴海も動いていないので、別の誰かだ。
「……安心して、私もだから」
「え?委員長?」
こくり、と頷く委員長。
1つに結われた筆みたいな三つ編みが、軽く揺れる。
「頭良さそうなのに?」
「そうだと言ってるじゃない……今回は、解答欄がズレてただけよ」
「それはお気の毒様……」
「とりあえずは辻見君、よろしく」
ぺこりと委員長が礼をする。
顔を上げればサイズが合ってないのか、ずり落ちかけた黒縁眼鏡をくいっと委員長は上げた。
「俺委員長と違って自業自得だから!まぁ、夏休みはよろしくな!」
用件を俺が伝えれば、委員長は担任に呼び出され、「それじゃ」と短く挨拶をし、廊下へと駆けて行った。
