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新・鈴恋!
- 眼鏡 -

−委員長視点−

「…………記録、3分42秒か」
このタイム、辻見君が保健室に足を踏み入れてから寝付くまでの時間。
元から寝つきが良いのか、体調崩してるから早いのか……そこの辺りが謎であった。
「先生呼んで来るから、待ってなさいよ」
まぁ寝てるから、返事は来ないのだけど。
少しだけ顔は火照っていたけど、気持ち良さそうに寝ている。安心した。


「貴方しっかりしてるわねぇ」
「委員長ですので!」
保健室の先生は、おばちゃん。という名称が似合う先生だ。おばさんでなく、おばちゃん。
白髪交じりの茶髪をカールで巻いていて、どことなく可愛らしさもある先生だった。
「熱中症か何かかしら……それとも夏風邪か」
「なんか幻覚見えてましたよ……」
人間サイズのミジンコの浮遊ショーって何だったのであろうか……


「辻見君、寝て少しはよくなった……?」
「あ、委員長!」
辻見君は起きていて、ベッドに腰掛けた状態だった。すごく元気そう。
「回復力異常じゃない⁉︎」
「え〜、そう?」
頭上にはてなマークを浮かべる辻見君。
そんな彼を見て、「まぁ、とりあえずは担任の先生に連絡してくるわね」とほっとした表情で先生は言い、保健室を去った。


「委員長さ〜、眼鏡のサイズ合ってないだろ?ちょっと外してみてよ〜」
さっきまで弱っていたのは何なんだったのかという位に通常運転。
「誰得よ、一体」
「いやぁ、好奇心という物が旺盛だからさぁ」
辻見君はそう言って舌をペロッと出した。
憎めない性格、というのは彼のような性格を指すのかもしれない。
「……はい、取ったわよ」
「おおおお……隙ありぃッ‼︎」
「ちょっ」
辻見君は私の眼鏡をひょいっと取った。
「うおおおぼやける!面白ぇ!」
「見えないから返しなさいよ!」
見えないから手探りばかりだ。辻見君は「満足!」と一言発し、眼鏡を私の元へ着けた。
「いやぁ、一回度の強い眼鏡かけてみたかっただよな〜」
「身近に竹倉君が居るじゃないの」
そう言えば、辻見君は体を硬直させた。
「透の眼鏡は恐ろしくて取れないからね⁉︎」
「どういうこと⁉︎」
「……上手く説明出来る気がしない」
「そんなになの……?」
私の問いかけに辻見君は無言で頷いた。
竹倉君は、容姿端麗、成績優秀だが、特にそれで気どることもなく、ファンクラブがあるとかないとか、噂で聞いたことがある。
彼の眼鏡……なにか細工でもあるのだろうか?
こう……フレームからビームが出るとか。
彼以外が触れると電流が流れるとか……
ものすごく気になるのだが、震えが収まらない辻見君を見れば、追求する気は冷めてしまった。


委員長視点すごく楽しかったです!やっべぇ委員長可愛いわ。
<2016/07/21 12:43 錯乱咲良>消しゴム
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