−透視点−
「……大丈夫か?」
「……痛いです」
「まぁ、あれだけ強く叩かれればなぁ……」
海斗が、僕の頬を見つめて苦笑いする。
痛いのは、本当に物理面だけであろうか。
疑問は次々と浮かんでくるのだから、僕の思考回路は嫌いだ。ネガティヴったらありゃしない。
そんな自分に、溜息が出ても出足らないような感覚を覚える。
「……鳴海、大丈夫でしょうか」
「あんな仕打ち受けて心配すんの?今日は放っとけよ。透も疲れただろ?」
「そうですけど……でも」
「透は、目の前の事に一所懸命にならなきゃいけない。それくらい、分かってるんだろ?」
「……」
事情を何も知らない人が見たら、今の海斗のことを、無責任だとか、心が無いとか思うのだろうか。
確かに、言い方はぶっきらぼうな気がする。
それでも、海斗の言うことの大半は、正しい的を得ているのだ。
「鳴海だって、明日になれば冷静さ取り戻して謝ってくるはずだ」
「……だと、良いんですけど……」
まだ不安な僕の背中を、海斗は心配するなと言うように叩いた。
「部活、行こうぜ」
−海斗視点−
「「留学⁉︎」」
美しいまでのハモりを見せる、もか先輩と高城先輩。
「驚かせてしまって……申し訳ございません」
少し遠慮がちに言うのは、先輩だからか、それともさっきの事があったからか。
ぎこちなく笑う透の心内環境は、どうなっているのだろうか。
「す、凄いよ透君!!!!」
もか先輩が、大きな瞳を輝かせながら透の手を握る。その勢いに驚いたかのように、透も目を見開く。
「イギリスに留学なんて、本当、普通なら絶対出来ないことだよ!チャンスがあるなら、ちゃんと掴むべきだと思う!」
「……あ、ありがとうございます!」
「……寂しく、なっちゃうけどね」
切なそうに告げるもか先輩。
その表情を見て、今まで黙っていた高城先輩が口を開いた。
「竹倉君の、留学記念パーティーを開く、なんてどうでしょうか?」
「それだっ‼︎高城先輩ナイスアイディア‼︎さっすが会長機転が利くぅ‼︎」
「褒められるのは照れますわね……」
少しだけ頬を赤らめ、困ったように笑う高城先輩。美人の赤面はこれほどまでに絵になるのか、とまた1つ何かを学ぶ。
「では、恋春先生にも一応確認を取っておきますわ。とはいえ……反対意見は出ないでしょうけど」
確かに、あの顧問が反対するとは思えなかった。
むしろ、ノリノリで「若者達よ!旅立つ友へ、最高の贈り物をしてくれたまえ!」とか言いそうだ。
「……大丈夫か?」
「……痛いです」
「まぁ、あれだけ強く叩かれればなぁ……」
海斗が、僕の頬を見つめて苦笑いする。
痛いのは、本当に物理面だけであろうか。
疑問は次々と浮かんでくるのだから、僕の思考回路は嫌いだ。ネガティヴったらありゃしない。
そんな自分に、溜息が出ても出足らないような感覚を覚える。
「……鳴海、大丈夫でしょうか」
「あんな仕打ち受けて心配すんの?今日は放っとけよ。透も疲れただろ?」
「そうですけど……でも」
「透は、目の前の事に一所懸命にならなきゃいけない。それくらい、分かってるんだろ?」
「……」
事情を何も知らない人が見たら、今の海斗のことを、無責任だとか、心が無いとか思うのだろうか。
確かに、言い方はぶっきらぼうな気がする。
それでも、海斗の言うことの大半は、正しい的を得ているのだ。
「鳴海だって、明日になれば冷静さ取り戻して謝ってくるはずだ」
「……だと、良いんですけど……」
まだ不安な僕の背中を、海斗は心配するなと言うように叩いた。
「部活、行こうぜ」
−海斗視点−
「「留学⁉︎」」
美しいまでのハモりを見せる、もか先輩と高城先輩。
「驚かせてしまって……申し訳ございません」
少し遠慮がちに言うのは、先輩だからか、それともさっきの事があったからか。
ぎこちなく笑う透の心内環境は、どうなっているのだろうか。
「す、凄いよ透君!!!!」
もか先輩が、大きな瞳を輝かせながら透の手を握る。その勢いに驚いたかのように、透も目を見開く。
「イギリスに留学なんて、本当、普通なら絶対出来ないことだよ!チャンスがあるなら、ちゃんと掴むべきだと思う!」
「……あ、ありがとうございます!」
「……寂しく、なっちゃうけどね」
切なそうに告げるもか先輩。
その表情を見て、今まで黙っていた高城先輩が口を開いた。
「竹倉君の、留学記念パーティーを開く、なんてどうでしょうか?」
「それだっ‼︎高城先輩ナイスアイディア‼︎さっすが会長機転が利くぅ‼︎」
「褒められるのは照れますわね……」
少しだけ頬を赤らめ、困ったように笑う高城先輩。美人の赤面はこれほどまでに絵になるのか、とまた1つ何かを学ぶ。
「では、恋春先生にも一応確認を取っておきますわ。とはいえ……反対意見は出ないでしょうけど」
確かに、あの顧問が反対するとは思えなかった。
むしろ、ノリノリで「若者達よ!旅立つ友へ、最高の贈り物をしてくれたまえ!」とか言いそうだ。
