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新・鈴恋!
- 王子の暴走 -

「ぐっどもーにんぐえぶりわん‼︎」
「えっと……everyoneという割にはこの場には僕1人しかいませんよ?あと、今の時間帯だとgood afternoonが適切かと」
購買部で買ってきた(勝ち取ったが的確な表現かもしれない)を掲げて高らかと英語で挨拶。
しかし、その目論見は秀才透によって、いともたやすく打ち砕かれてしまった。
残念無念また来年とはこのことか。
「色々否定された!」
「海斗が苦手なのって、社会だけでしたよね……?」
「そのはずなんだけどねぇ……」
うーん、と首を捻る。
社会が壊滅的だというだけで、他の教科がマシであるとは言えないのも確かで、反論の言葉なんて出るはずもない。
「……ってあれ?鳴海どこいった?」
「あー……補習がどうのこうの言ってくました」
「っしゃ!下には下がいる!!!!」
俺の言葉を聞いて透は苦笑い。
何気に自分が下の方であることを認めているのだが、意識してはみっともないので心に思い留めた。


「……そういえば、なんですけど」
「どしたの透?あっ、また鳴海に叩かれたとか?」
「たしか2日前に脇腹を……って、今はその話題ではなくて!」
どちらにしろ、殴られているのか透よ。
そこに突っ込んでいきたいところではあるが、今は黙って透の話を聞くとしよう。
「その、僕と鳴海が仲直りした日なんですけど。鳴海と海斗が話している時に、なんかこう、モヤモヤとした感情があったんです。これって……」
「来たァァァ、恋愛フラグ成立!ここにしてやっと!!!」
透の台詞を遮って叫び、ガッツポーズを決める。
急に声を張り上げた俺に、透は目を丸くする。
「っと、めんごめんご。で、それでどうなんですかぁ?その感情の名称とはズバリ!?」
入学式の日から、鳴海の恋心をいち早く察し、今日まで生きてきた。
男女2人いるところを見てモヤモヤ、これはもうハネムーン一直線としか思えない。
「その、なんでなのか、自分でもまだよく整理が出来ていなくて……!」
「もったいぶんなよ〜!良いじゃん良いじゃん教えてよ〜!!」
若干、というかかなりノリがウザくなって来ている。自覚症状があるだけマシである。
覚悟を決めたかのように、息を吸う透。


「……僕って、海斗のことが好きなんですかね?」


「どうしてそうなった!?」
「え、いや、だってモヤモヤという感情はググったら恋であると出てきたので!」
人差し指を立てて、説明口調で理由を述べる透。
「いやいや、確かにその回答は正しいよ!?でもね、何故俺の方だと思っちゃった訳!?逆!普通は逆!!」
最近の透は、鈍感というよりも、察するがその方向性が恐ろしい。
「逆って……?」
「うん、やっぱ鈍感だわお前!!」
逆に何故、ここまで来て俺だという発想が浮かぶのかが不思議だ。どうした首席。
「お前の幼馴染の女子!!!!」
「鳴海がどうしたって言うんですか!?」
謎に喧嘩腰な両者。先ほどまでの緊迫とした雰囲気はどこへやら。
「普通は!!そっちだと思うだろうが!!」
「……鳴海が好きなのは、僕じゃありませんよ?」
何言ってるんだコイツ。とでも言いたげな表情の透。それはこっちの台詞だ。
「まだわからねぇのかよお前は!!アイツがお前を好きだなんて、誰が見ても一目瞭然!わかりやすいったらなりゃしないレベルだろうが!!」
「……鳴海が僕のことを、好き?」
「そう!俺は入学式の時に気づいてたってのに、透は気づかずに今まで何年間も過ごしてきてたって訳!」
ちらりと透を見れば、さっきまでの威勢は一体どこに行ったのか。俯いて動かない。
「……だいじょぶ?」
「ふぇっ!?」
覗き込めば、透の顔はまるで茹でダコのように赤くなっていた。
「……こりゃ、本気でフラグ成立だな」
「な、なんですかそれぇぇ!!」

本文がーどんどんー長くなるー
<2017/01/18 21:03 錯乱咲良>消しゴム
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