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新・鈴恋!
- それぞれの決意 -

「いや、こんなの有り得ませんから……!!」
「……そろそろ止めといたら?」
「いえ、大丈夫です!!海斗はご心配なさらずに!!僕は大丈夫なんで!!」
「あー、そう?」
どうにも、大丈夫そうには見えないが。
透は先ほどから、自分のスマホを眼光をギラつかせて見つめていた。
「……勧めた俺が間違いだったかぁ」
「今更後悔しても遅いと思うよ?」
「まぁ、そうなんだけどさぁ……なんか、な?」
「透君がここまで惑わされてるのって、見るの初めてかも」
興味深そうに透を見る恋鈴ちゃん。
確かに、彼女がここまで取り乱した透をみるのは、初めてかもしれない。
もっとも、俺は初めてではない。というよりも、これより取り乱した姿を見たことがある。
前、俺が鳴海の好意を伝えた時。
その時の透の慌てようといえば、今とは比べ物にすらならない。
「好意診断って、すごいね」
そう、今透が心を掻き乱されている要因は、俺が興味本位で勧めた『好意診断』というものだった。


何度やっても、同じ『貴方はその相手が好きです!』という診断結果。
既にグロッキーな透。非常に言葉が掛けづらい。
「えと……でも、これは参考程度だし、透君が最終的に伝えれば良いと思う!」
恋鈴ちゃんが必死にフォローしているが、透には彼女の姿形が見えていないのだ。
つまり、意味がないので、俺がそのまま代弁する。
「診断なんて、参考程度くらいに考えればいいんじゃね?最終的に決めるのは、透なんだし……な?」
「確かにそうですね!海斗、ありがとうございます。今の言葉ですっきりしました!」
「まぁ、勧めたの俺だし、今の言葉も恋鈴ちゃんの受け売りなんだけど……それでもお礼を言われるのは何とも心地がy」
「恋鈴さん、ありがとうございました!!」
バッ、と恋鈴ちゃんの居る真反対の方向に頭を下げる透。
「えと……私、こっちなんだけどなぁ?」
「あー、透。恋鈴ちゃんはこちらです」
す、と手のひらで恋鈴ちゃんを示す。
透はハッとした表情を浮かべ、本当に彼女のいる方向へと綺麗なお辞儀をした。
「ありがとうございました、恋鈴さん!!海斗の言う事を信用し過ぎた僕のミスでした!!」
「いや、透君は悪くないよ!元々、海斗が遊び半分で君に勧めたのが悪いんだし!」
「……透は悪くないってさ。悪いのはお前に勧めた俺だと」
わざわざ代弁するのがもどかしくなってしまう。俺自身では、何も悪いことはしていないと思っているのだが……どうやら、俺が悪いようだ。
「……やっぱり、向き合わなくちゃ、いけませんよね」
ふと、透が伏し目がちにそんなことを言った。その表情は、男の俺から見ても絵になる様で、美少年とは正にこれか。と納得してしまうほどであった。
「海斗、僕は決めましたよ。鳴海に何と言うべきなのか」
「おう。あと、これは言おうか迷ってたんだが……どうする?言った方が良い?」
「そこまで言われたら誰だって気になりますよ……お願いします」
俺は、あの時彼女に告げられた事を思い出しながら、その事実をハッキリと伝えた。
「……鳴海も、覚悟を決めたみてぇだからな。お前もちゃんと応えてやれ。俺が言いてぇ事ってのは、そんだけだ」
透の左胸ーー心臓のある部分に拳をトン、と当てた。
「……はい!」
にこりと微笑む透の目にも、覚悟の色は見えていた。

全然本編が投稿出来てなくてすみませんでしたぁぁ!
短編が本編みたいなペースになってるし!本当に申し訳ございません……!


<2017/03/19 22:30 錯乱咲良>消しゴム
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