ーーーーあたしが、透が好きな理由の記憶でも巡らせようか。
中学1年の夏まで、あたしが好きなのは俊兄だった。
時々意味分からないこと言うけど、落ち込んだ時は教科書に載るような有名な人の言葉で励ましてくれたり。
いつもあたし達を引っ張ったりしてくれた。
それに比べて幼馴染の透ときたら、オカルトにしか目がないし、いっつも教室の隅で本読んだりしてるような、そんな奴だった。
なのに、顔が良いからモテるんだよ?
まぁ、頭も良いってのもあるんだろうけど。
同じ血を分けた兄弟なのに、見た目はそっくりなのに、何でこんなに性格が違うのか。
その頃のあたしは、まるで人見知りの子供を扱う保育士のような、そんな感じで透と一緒にいた。
中学に入っても、腐れ縁のあたし達は、同じクラスだった。
透が頭が良かった為、成績の良い中学。
透に負けたくないという対抗心により、必死に勉強してあたしもその中学に入学した。
「また本ばっか読んでるの⁉︎アンタ、小学校の頃の友達ほとんどこの学校いないのよ?」
「鳴海ならまたすぐ、沢山の人に囲まれますね」
「そういうことじゃなくてね?」
透は頭上にハテナマークが浮かび上がりそうな表情をする。
「自分から動かないと、友達は出来ないんだから」
「……分かってます」
パタン、と透が読んでいた本を閉じる。
表紙には、「恐怖!学校七不思議⁉︎」と、ドロドロしたレタリングが。
絵画の、ムンクの叫びのポーズをした生徒のイラストが描かれている。
「話が合う方が居れば、いいんですけどね」
「…………そうね」
変わり者のコイツには、一緒に騒ぐような、そんな友達がいなかった。
ただ、代わりに遠くに透の隠れ(バレバレだが透だけ気づかない)ファンはいる。
あたしは、幼馴染。腐れ縁。ただそれだけ。
中学の入学式。
まだ高校生になったばかりで、あたし達と同様に綺麗な制服に身を包んだ俊兄に言われたことを思い出した。
「鳴海!透をよろしく頼む‼︎」
「任せなさいって〜!」
おどけて言ったあの日の自分は、嘘をついている。
何よ。俊兄にだけ良い顔してさ。
実際には、何もしてないじゃないの。
この世話のかかる幼馴染には。
中学1年の夏まで、あたしが好きなのは俊兄だった。
時々意味分からないこと言うけど、落ち込んだ時は教科書に載るような有名な人の言葉で励ましてくれたり。
いつもあたし達を引っ張ったりしてくれた。
それに比べて幼馴染の透ときたら、オカルトにしか目がないし、いっつも教室の隅で本読んだりしてるような、そんな奴だった。
なのに、顔が良いからモテるんだよ?
まぁ、頭も良いってのもあるんだろうけど。
同じ血を分けた兄弟なのに、見た目はそっくりなのに、何でこんなに性格が違うのか。
その頃のあたしは、まるで人見知りの子供を扱う保育士のような、そんな感じで透と一緒にいた。
中学に入っても、腐れ縁のあたし達は、同じクラスだった。
透が頭が良かった為、成績の良い中学。
透に負けたくないという対抗心により、必死に勉強してあたしもその中学に入学した。
「また本ばっか読んでるの⁉︎アンタ、小学校の頃の友達ほとんどこの学校いないのよ?」
「鳴海ならまたすぐ、沢山の人に囲まれますね」
「そういうことじゃなくてね?」
透は頭上にハテナマークが浮かび上がりそうな表情をする。
「自分から動かないと、友達は出来ないんだから」
「……分かってます」
パタン、と透が読んでいた本を閉じる。
表紙には、「恐怖!学校七不思議⁉︎」と、ドロドロしたレタリングが。
絵画の、ムンクの叫びのポーズをした生徒のイラストが描かれている。
「話が合う方が居れば、いいんですけどね」
「…………そうね」
変わり者のコイツには、一緒に騒ぐような、そんな友達がいなかった。
ただ、代わりに遠くに透の隠れ(バレバレだが透だけ気づかない)ファンはいる。
あたしは、幼馴染。腐れ縁。ただそれだけ。
中学の入学式。
まだ高校生になったばかりで、あたし達と同様に綺麗な制服に身を包んだ俊兄に言われたことを思い出した。
「鳴海!透をよろしく頼む‼︎」
「任せなさいって〜!」
おどけて言ったあの日の自分は、嘘をついている。
何よ。俊兄にだけ良い顔してさ。
実際には、何もしてないじゃないの。
この世話のかかる幼馴染には。
